モーニングコール1
新章スタート。久々に固城君視点です。
「会いたかったよ~、マイふぇいばりっとエンジェルきららちゃ~ん★」
白いドレスを着飾った無垢な天使に心が浄化されていく中、恐れ多くもその御神体に手を伸ばして、その穢れを知らない体に触れそうになった途端、その体がぶわっと無数の羽となり、ヒラヒラと舞い散っていく。
「あれ? 僕の天使は何処へ?」
周りをキョロキョロと見回すと、宙に羽ばたく天使を発見。本物の天使さえも卒倒しそうなエンジェルスマイルを浮かべながら、ゆっくりと浮上していく。
「あれ? どこに行っちゃうの? 僕はココに居るよ?」
僕の問いかけに何も答えてはくれず、どんどん浮上して小さくなっていく姿に手を伸ばすが、その距離はどんどん深まっていく。
「そんなっ! 行かないできららちゃん!!」
僕の叫びに何も答えてくれない天使。
何で? どうして???
その姿を全力で追いかけて、追いかけて、なのにどんどん遠のいていくばかりで、彼女の名前を何度叫んでも届かなくて、遂に姿が見えなくなりそうになった所で、最後に精一杯の力を込めて彼女の名前を叫んでみたら…
げごふっ!!!!!!
突如腹筋に鈍器が直撃した様な衝撃に襲われて意識覚醒! しかもその重圧が消える事は無く、昨日の消化中な夕食がリバースしそうになったのを踏ん張ってから目を見開くと、そこには不機嫌そうに腕を組み、僕のお腹にドスンとお尻を乗せて座り込んでいる見守の姿があったのである。
「おはよう。いい目覚めになった?」
「まだ悪夢ですけど???」
「やっぱりね。不吉な女の真名を連呼していたから、叩き起こしてあげて正解だったわ」
「それ僕の天使!! その魔法の真名を唱える度に僕の心がキュンキュン高鳴あああああああああああああああ!!!」
お腹に見守の尻がグリグリと圧迫。
ズッシリな重圧が襲い掛かってくる。
「ごめんなさい。まだ睡眠中だったみたいね。早く起こしてあげないと」
「起きてます! ごめんなさい全部僕が悪いです。てゆーかこのやり取り覚えがあるんですけど!!」
そうして見守が渋々と立ち上がったが、ここは間違いなく僕の部屋で、時刻も朝7時前という状況で、当然ながら1つの疑問が残る。
「何でココに見守が?」
【修正】
休載としましたが、再連載の準備中です。




