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異世界転生した俺、ハヤトの魔法製造師ライフ  作者: おしるこ
転生成功したから仲間とともに旅しよう
7/13

再来、嵐のような“ あの”人

「んぁーっ、よく寝た...」


《んん...おはよう...》


よく寝たと言いつつも眠そうな1人と一匹。

朝食をたべることにした。


今日の朝食はエッグトーストに野菜サラダ。

レベルが上がって想像がしやすくなったからご飯を作るのも楽になる。そして俺はコーヒーを飲むんでいると、視線を感じる。アルンちゃんだ。


「...飲む?」


《飲まないよ!全くもうこーひーすごい苦かったんだからね、》


意外と根に持つタイプだったらしい。

おいしいのに、コーヒー。


俺達は朝食は森の中でとっている。

昨日はお金も無かったからね。まぁアルンちゃんっていう最高のベットがあるわけだが。

朝食を食べ終わり旅を続けようとすると背後から聞いたことのある声がする。振り返ると、


『やっほー』


「うおぉ!びっくりした、見えないところに現れるのやめてくださいよ...」


魔法神ラフィエル様だった。


『今日はいい事を教えに来てあげたよー。』


いい事?なんだろうか。


『ハヤトさー、レベル10越えたじゃん?だからさー、もう一個上の位の魔法使えると思うんだよねー』


「もう一個上、ですか?」


前に魔法には5つの段階があると説明を受けた。

一つ上の段階の魔法を使えるのだろう。

最下級魔法から下級魔法への進化だな。


『前より詠唱長くなるけど効果はその分上がるしー、これも練習すれば詠唱省略できるからねー』


詠唱省略できると戦闘の時かなり楽なのだ。

早速使ってみることにしよう。


...炎の雨よ、落雷の如く降り注ぎ、地と空の境を紅く焼き尽くせ...


【ファイアレイン】


前回の如く焼け落ちる木々。焦る魔法神。

変わったのは魔法の規模だけである。


『基本的に下級魔法は最下級魔法の強化版の様なものだよー、だから名前も似たようなものになるんだね』


その後も下級魔法をどんどん扱っていった。

強化されている4属性だけでなく、他の属性も一応使えるようになった。


『んー、やっぱり結構飲み込みいいね、この調子だとこの先も結構見込めるよー』


「ありがとうございます」


お礼を言うと、ラフィエル様の顔がギリギリまで近づいてきた。


『言葉だけの礼だけ?』


「と、いいますと...?」


美人が目の前に近づいてきて少したりともドキッとする。


『私ね?天界からハヤトの事見てたんだけどー、

夜とかにこの世界には無いもの食べてんじゃん?

それがすごーく美味しそうだなーって...』


「あー、そういうことですか、ラフィエル様って意外と大食いだったりするんですね」


『わ、私は大食いなんかじゃないよ、ちょっと皆より食べる量が多いだけで...』


俺達が食べているものってこの世界にはないものなのか?食に関してはやっぱ前世の方が栄えていたんだな

あと、照れるラフィエル様かわいいです


『...大食いの女の子は嫌いになっちゃう...?』


「そんなことないですよ、むしろそっちの方がかわいいくらいです」


『か、かわっ!?...あ、ありがとぅ...』


《...あー、そういえばこいつ異性魅了のスキル持ってたっけな...あと地味にハヤトイケメンだし...》


アルンちゃんが何かもごもご言っている。

お腹すいたのかな?


「じゃあ3人で昼食にしようか」


《『おー!』》


今日は何を作ろうかな。

んー...あ、ピザ食べたい。トッピングは...チーズとベーコンとトマトくらいのスタンダードなピザに...シーフードピザにしようかな。よしっ、できた。


《おー、肉じゃないけど新しいのがでてきたぞー》


『おいしそうだねー』


「じゃあ、いただきます!」


《『いただきまーす!』》


とろけるチーズにベーコンの旨みとトマトの酸味が...久しぶりのピザちょーうめーわ。


《とろとろしたヤツすごくおいしいよー!》


『こっちのロブスターみたいなやつ乗ってるやつもおいしー!』


ロブスター?エビという言葉は存在しないみたいだな

魔物として出現するから食べる機会がないのかな。


《あーおいしかったー》


食べ終わった後ラフィエル様は神妙な顔をしている。

もう少し食べたい、けど女としてそれを頼むわけにもいかない、という葛藤に悩んでいるみたいだ。

そんなわけでもう1枚目の前に置いてみる。


『いいのっ!?』


「どうぞ召し上がれ」


ラフィエル様の顔が一気に明るくなる。

ものすごいスピードでピザはなくなったのである。


『ごちそうさま、おいしかったよ』


「お粗末さまでした」


『また新しい魔法が覚えられるようになったら言いに来るね、』


「俺としては毎日来てもいいですけどね。

そうだ、魔力も増えてきたし、毎日食べに来てもいいんですよ?」


『え、それはでも悪いし...』


「大丈夫ですよ、魔力は強くなればどんどん増えますしね。」


『んー...じゃあ、夜だけお邪魔させていただきます』


「はい、夜食の時間の少し前にお呼びしたいのですが...どうすればいいですかね」


『それは私がどうにかするよ』


「ありがとうございます、ではまた今日の夜」


そういうとラフィエル様は光の中に消えていった。

すると、ウィンドウが出現する。


スキル 魔法神ラフィエルの加護Lv.1を習得しました。


魔法神ラフィエルの加護...魔法を使用する時に消費する魔力が半減する。魔法で与えるダメージが倍になる。ラフィエル様と念波で話すことが可能となる。


チートスキルやんけ。なにこれ。

なんとかするってこういうことか。念波で呼び出してくれってことなのかな。


習得条件...ラフィエル様に加護を与える意思があるかつ、一定以上の信頼を築けていること。


ご、ご飯だけで信頼を築けるとかご飯の力ってすごいな...女の子ってみんなそうなのか...?...いや違うだろうな。あの人変だからなー、美人だけど。


俺達は1度冒険者ギルドに行ってもう1回ゴブリン討伐の依頼を受け、Eランクにしようと試みる。


「最近ゴブリンの群れが増えてきているようだな。

一気に潰せる腕前があるのなら、それを狙ってもいいだろうな。」


ギルド員だ。でも俺にそんな腕前はないので、一匹一匹倒していこう、そう思ったが、何の不運かゴブリンの群れに最初から出会ってしまったのである。

およそ12~3匹。26の目がこちらを向く。


「っち、一気に潰すか...」


一閃、輝く光線よ、一条の光となりて闇夜を薙ぎ払え...


【ホーリーレイ】


光属性の広範囲魔法だ。駆け抜ける閃光が爆風を巻き起こす。


「やったか?」


ものすごい威力を発揮し、数を4体減らす。

ラフィエル様の加護パネエっす...


「まだかっ、くそっ、」


ゴブリン達の攻撃を避けていくが、何発かには当たってしまう。


《俺のことも忘れちゃいけないよー!》


【スパークスフィア】


火属性の魔力攻撃で、アルンの特有の技である。

無詠唱で発動ができ、攻撃力は物理依存らしい。


紅き凶弾が大気を貫いてゆく。

見事に全滅させることに成功する。


「やったな!」


《やったね!》


ハイタッチをすると、肉球の柔らかさが伝わる。

気持ちいい...


その後ギルドに依頼完了した事を伝えると、ギルドカードがEランクに進化する。


「ありがとうございます」


「おうよ、ついでにもう1個依頼受けとくか?後から受けにこなくてもよくなるぞ。」


Eランクの依頼が書かれた紙を手渡される。

コカトリス3体の討伐、かな。これにしよう。


「コカトリスは鳥獣系の攻撃力の高い魔物だ。

下級魔法を使うこともあるから注意が必要だぞ。」


「Eランクの中では高ランクの魔物なんですか?」


「そうだろうな。その代わり報酬や素材も上位の物だぞ。」


素材は上位の武器、防具を作る時にだけ必要かな。

それ以外は売っていいかも。

とりあえず今日は疲れているし出かけないことにしよう。


「今の俺達には回復手段がないからな、回復呪文を練習するかな。」


回復呪文も最下級くらいなら扱えるだろう。


大地に満ちる命の鼓動よ、汝の体を癒せ...


【ヒール】


俺の体力が回復した感覚がする。

アルンちゃんにも、今度は無詠唱だな。


【ヒール】


効果は弱まったようだが、回復の淡い光はアルンちゃんに向かい吸収される。


《ん、いい気持ちだね。傷が癒えていくよ》


だがこの魔法ではもちろん疲れはとれない。

お昼寝でもしようかな。


「《おやすみなさーい》」


塀の小陰でお昼寝タイム。アルンちゃんは暖かいので、一瞬にして眠りに落ちます。



「あー、よく寝た...」


《お昼寝っていいね...》


気づけばもう夕食の時間になっていた。

俺は忘れず念波でラフィエル様を呼び出す。


(ラフィエル様、夕食の時間ですよ。)


俺の背後から声がする。


『覚えててくれたんだね!もうお腹減ったよー』


ちょっとはしゃぐラフィエル様がかわいい


「今日は...何を作ろうかな...」


うん、カレーにしよう、イメージも簡単だしね。


《なんだ?この茶色い汁みたいなの》


『見たことないねー、』


「これはカレーって言うんだよ。下にある白い粒と一緒に食べると美味いんだ。」


みんな一斉に口に運ぶ。


《こ、これは!?》


『おいしいっ!』


絶妙な辛味と白米、適度に煮立った野菜が相まって、家庭の味を演出する。


「うん、おいしいな」


カレーも大好評なようでよかったです

すごい勢いで食べるな、すぐに皿がカラになる。


『うー、おいしかったー、ん?』


ハヤトの指がラフィエル様の頬に近づく。


「ははっ、ついてるよ」


ニコッと笑うハヤトは前の世界なら周りの女性を惹き付けるだろう。


『...恥ずかしい』


赤面し俯くラフィエル様。

美人の赤面は破壊力デカいな...


『美味しいご飯ありがとうね、また明日も呼んでくれるかな?』


「喜んでお呼びしますよ、また明日」


そういうとラフィエル様は微笑んで、光の中に消えていった。


今日はお風呂に入って歯を磨いて寝ようかな。

もう野宿も慣れてきたもんだよ。


夢の中にもラフィエル様がでてきたのはまた別のお話。




読んでいただきありがとうございます。

この先もお願いします。



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