食事の質は素材の質
10話目にやっと到達致しました。
多くの方に読んでもらいありがとうございます
アリアも助けたし、腹減ったな、夕食の時間になったしラフィエル様呼ぶか。
(ラフィエル様、夕食ですよ)
「おっけーい!」
言い終わる頃には後ろにいる。それすげえびっくりするからやめて欲しいんだけどな...
「もー、アリアとハヤトったらいちゃいちゃしちゃって、私上から見てたんだよ!」
そんなことできたのか!...とゆうことはあのくせぇセリフ全部聞かれてたってことか?
「あの、ラフィエル様、あのセリフは全部聞かなかったことに...」
「しない!」
ですよねー、もしかしたらアリアにも引かれてるかもしらないしな。
「わたしのハヤトなのに...」
「ん、どうしました?」
「なんでもないよ!」
《これなんてラノベ?》
「アルンちゃんナイスツッコミ」
アリアがなぜかアルンちゃんのツッコミをほめる。
「まぁ早く夕食にしようか」
今日は野菜と肉を作ってバーベキューにしよう。
外でするバーベキュー好きだったんだよな。
「リザードマンの肉...食えるかな...」
《リザードマン倒せれば上手いらしいぞー、》
だそうなので、魔力を込めて食材にし、鑑定する。
リザードマン肉...Cランクの素材。食用可。下級魔物の中では美味とされていて、貴族などの食卓にも並ぶことがある。
網と炭などを作って、火をつける。
【ファイア】
ピンポン玉くらいの大きさの火球が炭に付くと、炭は荒々しく燃え上がる。
「焼肉じゃー!」
「おー!」
リザードマンの肉まじうめぇ...噛んだ時は固く噛みごたえがあるのに噛み始めると肉汁があふれて口の中で溶けてゆく...ハヤト即席食レポでしたー。
「リザードマンおいしっ!?もっと狩ってこりゃよかった...!」
「今までのどれよりもおいしい!魔法神に生まれてきて食べたどんな肉よりもおいしいかも!」
《なんか力が湧いてくる感じもするしなー!前食べたはんばーぐよりも余裕でおいしいぜー!》
この職業についてよかった、チートだわこれ。それに
リザードマンすげえ...3体分アイテムボックスに入れといてよかった...これから食事は安泰かな。
「ハヤト、あーん」
アリアが曇りのない笑顔で寄ってくる。
「えっ、俺?えと、食べていいの?」
「いいよ!」
うん、おいしい。君が食べさせてくれたから何100倍も美味しいよ...とか寒いセリフはいいません。
「おいしいな、アリアも食べな、ほらあーん」
「ふぇっ?」
自分にも来るとは思ってなかったらしい。何今の声。
「え、えと、あーん」
赤面アリア貴重です。カメラ作っときゃよかったー!
転生して1番後悔したわ...
「いやー、マジでうまいな」
とか言ってアリアに食べさせた箸でそのまま食べちゃった。これはまずかったかな...
「な、なんでその箸で食べるの!?」
「ん、ごめん、まぁ俺は気にしないぞ?」
「ボクが気にするよー!」
顔がもはやリンゴ。バーベキューの火より熱いかも
「私を差し置いていちゃいちゃしないでー!」
駆け寄ってきたラフィエル様をアリアが鼻で笑う。
そして渾身のドヤ顔。
「ふっ...」
「んなっ、この女はぁ...!」
《こいつらなにやってんだ...肉食べよ》
アリアとラフィエル様壮絶な口喧嘩が始まりそうだったので、俺もアルンちゃんと一緒に肉を食べることにした。
《鈍感すぎるのも時に自分を傷つけるぞ》
「なんだよそれ、大人キャラはむいてないんじゃないか?」
《我が心に潜む漆黒の堕天使...ダークエンジェルがそう呟いているのさ...》
「方向性皆無かよ」
《そういうお年頃なんです》
14歳ですか、わかります。俺にもあった気がするな、
ダークエンジェルな期間。思い出したくない。
「最初にであったのは私なんだよー!」
「一緒にいる時間が長いのはボクだもん!」
《まだやってんのかよ...》
こんなやりとりを終えてから、ラフィエル様から提案がある。
「ハヤト、今から私の加護を大きくするから魔法の修練をしてみましょう。ハヤトには強くなってもらわなくちゃ困るからね。」
なにはともあれ魔法神様の加護と魔法の修練を受けさせてもらえるのは嬉しい。やることにしよう。
【ディスペルフィールド】
昼食をとり終えた森にラフィエル様の両手から透明なかなり大きい立方体のような物が作られていく。
「この中で魔法の修練をすれば周りに影響はないから、思いっきり魔法を撃っても大丈夫だよー」
「こんなことも出来るのか...」
「まぁ、まずは加護を強くするね」
ハヤトの体が神秘的な膜に包まれ体に魔力が流れ込んでくる。今までの10倍は力が出そうだ。
「加護を強くすると潜在魔力を引き出せるから、眠っている力をギリギリまで扱えるよ」
【ホーリーレイ】
直径50cmをゆうに超える光線が射出され、結界に当たった瞬間に放射線状に霧散する。
「普通の魔物だったらこれだけで貫通できるね」
「まだ10%くらいしか力入れてないぞ...」
「まぁここからが本題だよ、上級魔法、最上級魔法を教えるから1度使ってみて」
(まぁ、レベル20やそこらの魔法使いじゃ加護を与えても上級魔法なんて使えるわけないんだけどね)
「いくぜ」
大気に四散し我が魔力よ...刹那に凍てつき静寂に満ちて敵を打ち滅ぼせ...
【ダイヤモンドダスト】
結界の中の温度が急激に下がる。大気が氷に覆われ無数の氷の短剣が降り注ぐ。結界の一部が凍りつく。
息もしづらい程に。そんな状況にラフィエル様が驚愕の表情を浮かべる。
「は...?」
加護を付与したとはいえ、上級魔法を1発で成功させたのだ。しかも結界を凍りつかせるような高威力で。
だがラフィエル様の驚愕はこれじゃ終わらない。
「もういっちょ!」
氷野に佇む双竜よ...我が魔力によりてその形を型取りて...相対者を貫け...その魔力にて周囲を白夜に陥れよ...
【ブリューナク】
凍りつく双竜が結界に衝撃を与え、破壊するまでには至らなかったものの充分なダメージを与える。
「そんな...ありえない...」
今存在する魔法使いの3%が使えるかどうかの最上級魔法を1発で、しかもレベル20やそこらの魔法使いが、だ。
さらに驚くべきは、そんな大技を使ったにも関わらずハヤトの疲弊が見られないことだ。
「...できちゃった」
小学校の体育の授業で逆上がりができたみたいなテンションで言い出すハヤト。
「そ、そんなことがあるなんて...ま、まぁ次は合成魔法、1人でできるようになろうか」
「1人で?」
「片手に1個もう片手に一個。それを合成して作るんだよ」
「なるほど...属性はなんでもできるの?」
「基本はなんでもできるよ、いつも片手で魔法を使うハヤトからしたら楽勝なんじゃないかな」
「片手は行けるけどもう片方が難しいな」
「もっと集中して、体の中の魔力を手に集めるんだ。それを違う属性に分けるだけだよ」
「よし...できそうだな」
【アクアブラスト】
【ヴォルテックス】
天地よ唸れ...天空龍の如く咆吼を挙げよ...そして我にその奇跡を示したまえ...
【テンペスト】
結界が軋む。雷と水の広範囲攻撃だ。
しかしこの結界耐久性すごいな...これ使えるようになりたいな。
「すごい!合成魔法も最上級魔法もどっちもすぐできちゃったよ!ハヤト天才かもね!」
「うわっ、危な...あっ、うぅ...」
後ろから抱きしめてくるラフィエル様。背中に柔らかいものが当たってます...
「んん?ハヤト、これがいいのか、これがいいのかー!」
俺ってかなり役得だな、そう思った魔法練習だった。
結界から出るとアリア達が退屈そうに待っていた。
「あっ、ハヤト遅いよー、それで何を覚えてきたの?」
「合成魔法と最上級魔法かな」
「あ、そーなんだ.....え?」
「そうなの、ハヤト天才かも知れないんだよ」
ラフィエル様の天才発言。
「これからはボクがいなくても合成魔法できちゃうんだ...」
「これ結構魔力使うから、大事な時以外はアリアに手伝ってもらうことにするよ、いい?」
「うん、いいよ」
自分の出番が無くならなかったことに安堵の表情を浮かべたアリア。
《俺は今まで通りのスタイルで戦っていくぜー、むしゃむしゃ、ぱくぱく》
勝手に肉を焼いて食べていたアルンちゃん。罰としてもふもふしておいた。
「それはそうと、これからどうする?」
「んー、今度お城で王族主催の闘技大会があるみたいだから行ってみれば?」
「そんなのあるのか、じゃあそこに行ってみよう」
「ハヤトの腕だったらいいとこ狙えるんじゃない?」
《そうかもなー、優勝したら白金貨がもらえるぞー》
白金貨...って100万かよ。優勝目指してやってみるかな。もう今日は夢の世界へ入っていこう。
「おやすみー」
「《おやすみー》」
皆が寝静まった後にハヤトが目を覚ましてしまう。
すぐ隣に年頃の女、しかもかなりかわいい女が寝ているのだ。さすがにそんなことを考えるのはまずい、とか思っているうちにハヤトはどんどん元気になっていく。
「どうするものか...」
するとそこにアリアが寝返りを打ち、
「んぅ...はやと...だいしゅき...」
(あああああああああああああああああああああ!)
今までのいつよりもかわいい声で最悪のタイミングの寝言やめてくれ!
ハヤトの心の中では煩悩を消し去る鐘の音が鳴り響いている。しかし、消えない。
(まずい、物凄くまずい。何がまずいかってもうなんか信じられないくらいまずい。)
ハヤトの目に入るのは小ぶりな胸、唇、どれも色っぽく感じてしまい、熱くなってしまう。
「少し、少しだけなら...」
そっとアリアに手を触れようとする。
(いやっ、ダメだ...!絶対にだめだ!)
ハヤトの理性、自我が自分の行動にブレーキを掛ける。いつも鈍感を発揮するハヤトの性格だけに、人の何倍もきてしまう。
(こんな日に限って無防備に寝やがって...!)
布団がはだけてすごく際どい部分まで露出しながらアルンちゃんの横で寝ているのだ。
(ここで耐えねば男じゃねえ!)
だがハヤトは目覚めた。そのうちに、
気持ちよさそうに寝ているアリアを見てそんなことをするような気は無くなってしまった。
(俺、最低だ)
結局ハヤトは転生してからずっとために溜まりに溜まり続けているものを抱えて悶々としながら眠りにつくこととなったのだ。
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「おはよう...」
全く眠れなかったのである。おかげで目の下は真っ黒になっていて、疲れが全面に出ている。
「どうしたの?大丈夫?」
眠れなかった原因となる人間が心配して声をかけてくれる。無知とは罪なのである。
「今日は依頼を受けつつ闘技大会の修行をしていくことにするよ」
《優勝すれば当分は金に困ることはないよな》
そもそも金に困るという状況が少ないけどね。
魔力があればいいから。
《ついでに素材集めといたらもっと上質な色々なものを作れるよな》
確かに魔力と素材を込めた物は質がいいからな。
それはリザードマンの肉で確認済だ。
今日は適当に2、3個依頼を受けて魔法の修行をして行く。魔力で作った魔法弾を属性に分けて身体の周りに浮かばせていく。
初めは全ての属性1つずつしか浮かべられなかったが、コツを掴むと10個ずつくらいは浮かべられるようになった。
(魔力を魔法に具現化する前に止める感じか...?)
魔力をコントロールする技術としてラフィエル様に教えてもらった練習方法をこなしていく。
1通りその練習をこなすと依頼へ向かう。
今日の依頼はデビルロードの討伐だ。難易度が前より高く、ハヤトが得意な属性の内3属性を抑えてしまう難敵なのである。
「今日の相手は強敵みたいだね...」
《俺の本気を見せてやろう》
一体目はアルンちゃんが戦う。アルンちゃんも着々と強くなっているようだ。
【スパークスフィア】
魔力の塊を打ち放つ。その反動で地面を蹴り飛ばし、塊の魔力に追い付き同時攻撃を仕掛ける。その速度は音速の領域に入る。
普段の戦闘ならこれで終わりだ。だが今日の相手はデビルロード。ダメージを受けつつ受け流し、反撃を繰り出してくる。
【パラライズインパクト】
飛んできた魔法を身体を捻り避ける。直径の大きい魔法は捻った身体にダメージを与える。
《やっぱ一筋縄じゃいかねぇか...》
しばらくの間肉弾戦が続く。両者の拳が衝突する度、大気の衝撃波がハヤト達の耳を鳴らす。
《俺の新技だ、受け取れー!》
【ガイアドラグーン】
地の龍が咆哮を掻き鳴らす。その龍は周囲の大気を引き裂いてデビルロードに直撃する。そして全力を込めて受けきろうとしたが、アルンちゃんの龍がデビルロードをぶち抜いた。
「おおっ、すげぇ、新技とかいつのまに作ってたんだよー!」
魔法の龍、という厨二心をくすぐる必殺技にテンションを上げるハヤト。次はアリアの戦闘だ。
「ボクも頑張ったんだよ!」
【デッドスクリーム】
【エクスプロージョン】
死霊の鳴き声が爆発と共に混ざり合う。
【ダークネスエクストリーム】
禍々しい魔力の大砲が空気上を走り、デビルロードに直撃する。デビルロードは両手で抑え身体を捻りダメージを少量に抑える。
「今だ」
アリアはその動作を読み、さらに魔法を叩き込む。
【インフィニティブレイズ】
巨大な業火が敵の自由を奪い身体を絡めとる。
火属性魔法の上級魔法で、アリアは戦いを締めた。
「魔法使いは近接戦をしないから楽に倒せるね」
アリアは魔法戦士だから近接もできるのだが。
最後は俺の出番だ。
「行くか、」
ハヤトは今までの戦いで魔法の扱いに慣れていなく、何より周りの環境を考えて本気をだしていない、いや出せていなかったのだ。ラフィエル様の加護、アリアやアルンちゃんとの絆を受けて魔力が最大限になったハヤトが、今全力で魔法を放つ。ハヤトは、ニヤリと笑った。
炎よ、焼け...
【ファイア】
先程のアリアの上級魔法よりもさらに数段巨大な業火が音速を超えて飛んでゆく。その火球に衝撃したデビルロードは、衝撃に耐えられず吹き飛び、息絶える。
《なんだよその無茶苦茶な魔力は...》
「ハヤトはいつも僕達の先を行くね...」
この世界に来てハヤトの性格は変わってきていた。
努力家で、優しくなっていたのだ。
「ふふっ、だろ?ちょっくら優勝してくるわ」
《有言実行、だぜ》
「当たり前だろ?」
ハヤト達は闘技大会に向かうことにした。
次回、お城に入ります。
お城に入ったことのない3人、2人と1匹は、どんな反応をみせてくれるのか、
読んで頂きありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。




