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第2話「都市ブリュンヒルデ」

「ふっ。ふふふっ。迷ったーー!!」

 あっけなかった。歩き始めて5分と経たない内に迷ってしまった。


「なんて()はツイてないんだ···」


 思わず素が出ちゃったよ。つーかこの特典ほんとに効いてんのかよ。


 俺が選んだ3つの特典の内、1つを「超幸運」というものにしたが、転生して早々不運しかねぇよ。


「さて、どうしようかな。完全に場所が分からん」

 なんて言いながら歩いていると、目の前に人影が見えた。


「すいませーん!」

 俺は思いきって話しかけることにした。

「なんでしょうか?」

 話しかけた人は女性だった。


「あの、都市ブリュンヒルデへの行き方って分かります? 少し道に迷ってしまって」

「それならちょうど良かったです。私もこれから向かう途中なんです。一緒に行きませんか?」

 女性は偶然にも同じ行き先だったらしい。俺は行き方も分からないので、その申し出を受けることにした。


「えっいいんですか? ありがとうございます。えっと······」

「ミウラ・アローネです」

「俺は······柿本篤です。よろしくお願いしますアローネさん」

 名前を告げる時一瞬迷ったが、この世界での名前にすることにした。


「ミーちゃんとでもミラちゃんとでも呼んでください」

「えっと、アローネさん?」

「ミーちゃんとでもミラちゃんとでも呼んでください」

 どうやらどちらかの名前で呼んで欲しいらしい。

「えっと、じゃあよろしくミラ」

「はいっ」

 ミラは嬉しそうに微笑んだ。こうして、俺はミラと共にブリュンヒルデでまで向かうこととなった。


「ところでブリュンヒルデにはどっちに向かうんだ?」

 俺はふと気になってミラに聞いてみた。

「この先を抜ければすぐですよ」

 ミラが言うには、この先を進んでいけば辿りつけるらしい。

(なんだ、闇雲に歩いてると思ったら方向は合ってたのか。ツイてんな〜)


「ミラはどうして都市ブリュンヒルデに行くんだ?」

「知り合いに会いに行くんです」

「それは······エルフの?」

「はいっ。幼馴染みなんですっ」

 ミラはヒトではない。正確にはエルフと呼ばれる種族だ。尖った耳がそれを証明していた。


 エルフとはこの世界でヒトの次に多い種族だ。特徴的なのはその尖った耳で平均寿命も1番長い。

 その中でもミラはまさしくエルフと呼べる姿をしていた。エルフの特徴である耳はもちろん緑色の長い髪。元の世界でも古くからあるエルフの特徴そのものだ。


 さらにエルフは最も魔法を扱うのに長けている。基本魔法から様々なことができ、中には古代魔法を使えるものもいるそうだ。


「篤さんはもしかしてアーサー学園の学生さんですか?」

「なんで分かったんだ?」

「指抜きグローブに刻印されているのはアーサー学園の紋章。背中に差している剣にも同じ模様がある。加えて、アーサー学園の特徴でもあるいつでも動けるようにと軽量化された制服。それらを見ると、篤さんがアーサー学園の生徒であることが分かりました」


 ミラは俺の背格好を見て、そう言った。

(このエルフ侮れないな。たった数分のうちにそこまで観察されているとは)


 各学園では自らをそこの生徒であると証明するため、自らの持ち物と使う武器に学園の紋章を刻印する。

 その紋章はエルフの古代魔法によって刻印されるため滅多なことがない限りは消えることはない。──ちなみに武器を使わない人は体の一部に刻印することもある──


「······詳しいんだな」

「いえいえ、一応故郷なのであそこにいる人にとっては基本情報ですよっ」

 ミラが指を指した方向を見ると、巨大都市ブリュンヒルデが姿を現した。


「でかっ······」

 俺はあまりの大きさに思わずそんな声が出た。

「ここが都市ブリュンヒルデですよっ」


 アメリカのニューヨークに匹敵するような都市を見ながら。


 ここから俺の物語が始まる!


 そう思いを馳せていた。

更新遅れてすいません!!!

完成はしていましたが、色々と諸事情により、遅くなってしまいました!

これからどんどん更新していく予定なので、是非お付き合いください。

是非評価・感想よろしくお願いします!!

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