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反転の翼  作者: 音色 まや
翼のない悪魔
2/16

2 ニア

2 ニア


「ニア、もう少しだぞ。速く両親から逃げよう。」

ニアは起きた。

「ニア様、ご朝食が出来ておられますよ。」

「…、ナンシー、何時もの所においといて。」

ニアはベッドから起きると、テーブルについた。

「いただきます。」

ニアがサラダサンドをもぐもぐしてると、ナンシーは部屋のない掃除をしていた。

ここには、だだっ広い世界が広がっている。

四角い世界で、正方形の形をしていて、とりわけ広い。ベッドとテーブルを足しても全然余裕があり、仕切ってシャワー室なんかも完備している。

ニアがサラダサンドを食べ終わると、ニアはまた寝ようとしたので、ナンシーは怒るに起これない。

「日々の鍛練を怠ると、お兄様から雷が落ちますよ。剣をふらないのですか?」

「空中にとどまってられないと意味ないんだよ。基礎訓練ならしたから。ちょっと休むだけ。」

「さすがは将の申し子ですわ。」

ナンシーは背中から、バカッと黒い巨大な何かを出した。

悪魔の翼だ。

彼らは自分たちのことを、「人間」と同じように、「悪魔」と呼んでいた。

もちろん、天使の概念はない。

彼らは実のことを兵糧と呼んでいた。

悪魔の国に名前はなく、ざっくばらんに皆、世界と呼んでいた。

そんな悪魔、ニアはナンシーが軽々と壁をパタパタ上昇するのを見ていた。

悪魔であるニアには、生まれつき羽がなかった。

ニアは何時殺されてもいい身分だったし、そのため、両親から乱暴を受けた。

普通は悪魔は殺すものだが、兄のベントがニアと逃亡しようとした時、兄のベントは自分の能力を発現させ、長い両親との戦いに勝った。

兄弟はある一国の将に子分にしてもらい、兄はその実力で、元将が帰らぬ人となった時に、自分から志願して、決闘の末、その国の将となった。

ニアは反旗の疑いを起こさぬようという名目で、閉じ込められている。ここの国に落ち着いてからは、さらに。

ニアの能力は透視である。

つまり、鏡かガラスのような光を反射する物があれば、何となく遠くの物が何処にあるのか分かる能力である。

この能力は、兄を喜ばせた。

それが、兄に能力で助けることが、ニアの日常だった。

「兄さんは何て?」

「はい。兵糧を見つけてほしいと。」

「まかせて。」

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