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【2】

灯りが消えたホテルの1室。ベッドに2人の人間が寝ている。2人はセックスした後で、1人はくるみだった。くるみは天井を睨みつけるように見ている。もう1人は男性で、30代だった。職業は銀行員、皆から羨ましがられる仕事だった。その彼は金本和彦といい、くるみに背中を向けて寝ている。シャワーを浴びたばかりだから、シャンプーの香りが漂っている。

「淋しいな」

ぼそっとホンネがこぼれる。本当はセックスの後、ぎゅっと抱きしめて欲しかった。2人はキスもしない、体の関係のみだった。甘い言葉も何もない。変な話に、恋人とは言えない間柄だった。

ーセックスの後、必ず、淋しくなるのよね。

愛されている感覚が欲しいのだが、彼はくるみの体のみに興味があるだけのようだった。相性が良いらしい。くるみの方もまんざらではないのだが、自分だけが取り残されているような嫌悪感に陥る。

ーあたし、このままでいいのかなあ。

天井に手を伸ばし、ぼうっとするのだった。


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