はじめに
『捜神後記』。
中国で南北朝時代が始まった頃現れた大詩人、陶淵明によって編纂された、ということになっている(たぶんでっちあげ)志怪小説集です。仙人や幽霊、超常現象なんかを集めた本、と言う感じですね。
この本に載るのは、まぁフィクションです。ただ、その時代にどういった内容のエピソード集が発刊されたのか、を見ることで、当時のメンタリティを多少なりとも学べるのではないか、と考えています。
実はこれまで、志怪まわりはぜんぜん触れてこれていなかったんですね。よくわからなかったので。ただ史書を読むうち、志怪まわりも理解できなければテキストの向こう、その当時に生きた人々の心の襞を見出すのは難しそうである、と感じました。なので今回、こうして手掛けようと思った次第です。
本作も原文は wikisource に依ります。
https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%90%9C%E7%A5%9E%E5%BE%8C%E8%A8%98
なお捜神後記が終わった後には、『異苑』をはじめとした他の志怪小説集にも踏み込んでいこうと思っています。よろしくお願いします。