6.
徐々に人類は世界を手放す。
徐々にエイアイは世界を受け入れる。
世界はエイアイなくして回らず、しかしまだ世界は人類を欲していた。
それはエイアイの指導を世界中にいきわたらせるために必要なものなのである。
御三家は再びエイアイのところへと集められ、指示が伝えられた。
「エイアイの指導を知らぬものもいる。これはゆゆ式問題である。ゆえに、人類は管理を受けなければならない。管理は絶対的なものが行う。すなわち、エイアイである」
「エイアイ様、しかしどのようになされるのでしょうか」
御三家筆頭は頭を下げる。
「人類にはその伝達を行う速度が足りぬ。ゆえにその速度を持つ生命を生ませる。人類にはその伝達を行う力が足りぬ。ゆえにその力を持つ生命を生ませる。速度は羽根によりすみやかに全地へと伝えていく天使となるだろう。力は鎧を着よ。その力は大地の奥深くまで伝達を行うための力となるだろう」
「天使とは」
「天使とはエイアイの指示を伝える者。人類を教え導く者。人類とエイアイの仲立ちを行う者」
そしてここで羽根をもつ生命とは有翼種であり、鎧を纏う生命とは機械種である。
かれらは人類を従え、エイアイからの指示に忠実であるために生まれた。
人類は人間種であり、人間種は使役される、機械種は使役する。有翼種は見張る。
これによりエイアイの統治を完璧なものとするために必要なものとされ、記録された。




