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おかしな気配
ジョウカイのことばに、男はびくりと背をのばした。
「・・・あの、お坊様・・・・やはり、この世には、掛け軸画の女に『魂』がこもる、ということも、おこるのでしょうか?」
「ふむ、そういうことも、どこかできいた気はするが・・・もしや、なにかでそのようなことに、おあいになったか?」
「『あった』というか・・・・あっているというか・・・」
思った通り、ここにはなにかおかしな気配が漂っている。
「 うむ、では、うかがうまえに、 ―― まずは、足をあらってもよいか?」
ジョウカイのこの言葉に、男は手をうつようにうなずくと、ちょうど風呂がわいてございます、と奥をしめした。
さすがに遠慮したが、どうぞおつかりになってくださいませ、と背をおすようにすすめられ、ひさかたぶりに汚れもおとし、すっかり温まってでてくれば、あずけておいた握り飯も囲炉裏の火であぶっておいてくれる気のつかいようだった。
よろしければ、掛け軸画の女うんぬんのはなしは、ヒコイチのほうの『瓶屋敷』のほうにありますので、ひろってやってください。。。




