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正体は?
戸をしめて、立ったままの女に、あがって火にあたるよういいながら、女の手や足元をもういちどながめ、獣のようなあとはないのをたしかめた。
タヌキなどではないのか ――
なにも持っていない手の肌も、白いだけだ。
そこでようやく、《ユキオンナ》という言葉が思い浮かんだ。
これが、里長のいっていた《モノノケ》と、いうものか?
女の上等な着物をあらためて目にして、ぞわりと寒気が走る。
『とりつく』、とたしか言っていたが、この女が、ここで髪をふりみだしたり、人魂をとばしたり変化するのか?
いや、それは幽霊か?




