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女のようす
タヌキあたりならば、その仲間が、草むらの中からこちらをわらってみているかもしれない。
だが、雪がつもりだす枯れた草のしげみは、こそりとも音をたてない。
女はそのままはいって、ただ、土間に立っている。
戸もあけたままで、あらためてみたその様子に、やはりこれは、《ケモノ》か《アヤカシ》にちがいないとおもったのは、女が上等な着物姿で、こんな雪の中、この山を登ってきたなんて信じられなかったからだ。
その着物もどこもぬれているようすはないし、あしもとは素足に下駄だが、つめたさで赤くなるどころか、肌は、すきとおるように白いままだ。




