前へ目次 次へ PR 19/50 楽しみ 雪が降る前に川の水を汲み溜めておいたので、五右衛門ぶろとよばれるそれならば、しばらく困らないだろう。 本格的に雪がふれば、その雪をつかえばよい。 とにかくここでの冬の暮らしの楽しみは、いまは画くことのつぎに、風呂にはいることになっていた。 街で暮らしているときにはこれほど風呂好きではなかったのに、おかしなものだと思いつつ、幾日かおきの風呂の支度が楽しく、その日も、今夜あたりは雪がふりそうだと空をみあげて、山の動物や植物を写生しにでかけた。