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とりつく
サトリ と ヤマオトコ については、シリーズのほかのはなしであがっておりますので、よろしければひろってやってください。。。。
これに豪快にわらった長は、なに、《山の神様》のお仲間のようなものでなあ、とあたりをみまわした。
「 ―― 《アヤカシ》というモノどもは、カタチが決まっておってなあ。 ひとの言葉をまねる《ヤマビコ》だの、あたまをのぞいてくる《サトリ》だの、逆さのことばかりいいよる《アマンジャク》も、むこうの山にはおる。 あと、悪さはせぬが、《ヤマオトコ》なんかもおるわなあ。 アヤカシはいつもきまったカタチででてきて人をおどすか、入れ替わろうとするところは、人をばかすタヌキやキツネもおなじようなもんだ。 ―― だが、《モノノケ》はなあ・・・人と山の気がおかしな具合でまじわったときにでてくるモノでなあ。 おどかしたり入れ替わるとかの、わかりやすいことはしねえで、 ・・・・とりつく」
「・・・・とりつく?」
その言葉に、ぞわりとした。