表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/50

画くべきもの


 ただ、あまりにも《みたまま》なので、街で売っても人気にはならないと、版元にはうけいれられなかった。


 だが、住職の趣味仲間のどこぞの商家の旦那がえらく気にいってくれたらしく、買い付けたいというはなしがでた。



 値は、驚くほど高かった。

 

 そのせいもあり、をかく暮らしがしたいというはなしはすんなりと通り、まずは気の向くまま外へ足をむけ、めにうつった景色などもえがいてみたが、おのれでさえも、どうにもおもしろみがないものになってしまう。



 そこで、草花や虫、鳥などをえがいてみたところ、その生き生きとしたようすをそのまま切り取ったようだと、買い取りさきの旦那が気にいり、これを四季の続き物でえがいてほしい、とたのまれた。



 ようやく、本腰をいれてくべきものが定まり、それなら山へ通い、四季のすべての景色や動物をひと通りえがきこみ、つぎの年からかかりたいと申し出るのに、住職までもすこし困ったような顔をしたのに、さきの旦那はこころよく応じ、それまでの支度金もだそうとまで言ってくれた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ