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「寝付きは物凄くいいんだが、睡眠時間が足りないのか、翌日疲れが残ってることがあるのが気になるかな。胃が痛いとかはないよ。健康だと思う」

「そうですか。アレルギーはないですか?」

「ない」

「じゃあ淹れてきますね」

「ああ。楽しみだな」


席を立ち、キッチンへ向かう。


疲労回復と睡眠改善、免疫強化効果のあるハーブにしようかな。

味も多分悪くないと思うけど、合わせたことあったかなあと思いつつ、引き出しからハーブを取り出して、作業台に並べた。






魔獣退治は自領の騎士団が対応することを教えてくれて、ジュールさんは帝都に帰っていった。

なんでもジュールさんは帝都で働く偉い人なんだそうな。森までは転移魔法で来たそうで、帰りも転移魔法で帰ろうかな、なんて呟いていた。

お土産に持たせてあげたハーブティーの茶葉を大事に抱える姿はちょっと可愛かった。

気に入ったら今度は買いに来てくれるかなぁ。


なんて少し浮かれながら店番をする私だった。





「もう追いつかないー!」

「イザベル、落ち着きなさいな」

「だ、だってー」



注文が押し寄せてきて、捌ききれない。


ジュールさんが来てから一週間。どうやらジュールさんが宣伝してくれたのか分からないけど、帝都からの魔法鳥が増えてきて、その多くがハーブティーを求めていた。


ここまで注文を増やす影響力にジュールさんは一体何者なのか、首を傾げつつ、茶葉を用意して送り返していたけれど、注文は落ち着くどころか増えていっていて、茶葉がそこをつきそうで。


ハーブを摘みに行っても加工も必要だし、時期的に手に入らないものもあるから、心苦しいけど、品物によっては欠品のお知らせをするしかない。



「しょうがないよね……対処しきれない……」

「大丈夫。ハーブティーなら緊急性があることはないだろうし」

「うん……」



師でもあるおばあちゃんのゆったりした口調に冷静さを取り戻して、出来たばかりの包みを魔法鳥にくくりつけた。


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