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子猫が店主の宿屋さん!  作者: 巴ルト
19/26

18話 初の友達

こんにちは!初めましての方は初めまして、巴ルトです!

あけましておめでとうございます!

まだまだ上手くできていない所もありますが、今年も楽しんで頂けたら幸いです!

「よし、魔力は心許無いけど、まぁ行けるでしょ!」

そう言って私が使った魔法は風魔法。もちろん飛ぶために使う。

目的地は、さっき白猫のお姉ちゃんに方向を聞いた王都だ。

「カイセイさん関係で何か面倒な事が起きそうだな〜」

そんなただのカンで飛んでるけど、最悪魔力が切れて墜落することもあるだろう。

だけど多分大丈夫!魔力はそこそこ残ってるから行けるでしょう!

「王都に着いたら、速攻で宿に行くか〜。流石に魔力を回復させないと危なそう…」

さて、今の時刻は…わからないけど夕方。あたりは太陽に照らされて、オレンジ色に輝いている。

王都までは時間もかかるだろうし、王都に着くのは夜になるだろう。

「はぁ…やっぱり長時間時間飛ぶのは疲れるなぁ…」

水魔法みたいに頭が痛くなったりはしないけど、なんとも言えない気怠さが襲ってくる。

「王都はまだかなぁ…」


「もう流石に限界…」

少し時間が経ち、日が沈んで辺りが暗くなった頃、ようやく王都らしきものが見えてきた。

「やっとだぁ…」

王都に入るには、王都を囲む城壁に作られた検問を通らないと行けないようだ。

「ふぅ…よし、あとすこし…!」

検問の前には少し列ができており、どうやら商人や冒険者が王都に入ろうとしているようだ。

「身分を証明できる物はありますか?」

私の番がまわってきて、検問の衛兵の人に聞かれた。

(ここで早くもギルドカードが役に立った!)

「これで良いですか?」

そう聞きながらギルドカードを渡すと、何やら何かの道具を使って検査しているようだった。

「はい、入って良いですよ。我が国の王都へようこそ!」

どうやらカードが本物か確かめていたようだ。

検査が終わると、カードを返してもらい、衛兵の人は歓迎の言葉をくれた。

「ありがとう。」

疲れていた私は、少し微笑みながら短く答え、足早に王都の中へと入った。

(王都なだけあってあの街よりも栄えているみたいだけど、さて、宿はどこかな?)

メインストリートらしき道を通っていると、カフェや服屋、雑貨屋に武器屋など、様々なお店が並んでいた。

その中の1つには、もちろん宿屋も入っていた。

「よし、あそこに行くか。」

宿屋に入ると、かなり高齢のおばあさんとカウンターを挟んで、冒険者らしきお姉さんが話していた。

おばあさんは私に気がついたようで、こちらに話しかけてきた。

「いらっしゃい、泊まって行くのかい?」

「はい、一部屋でお願いします。」

「じゃあ、部屋の鍵とランタンをどうぞ。部屋は上に上がって突き当りだよ。あとお金は明日で良いからね。」

変わったお会計の仕方だなぁと思いつつ、お礼を言って部屋に行くことにした。

「ありがとうございます。」

階段を登る時に少し二人の会話が聞こえてきた。

「それにしても大変だねぇ、人売りの護衛とは。」

「仕方が無いよ、報酬は弾んでくれると言っていたし、可愛そうだけど依頼は受けるよ。」

人売りかぁ…やっぱり人身売買的な事も起きるんだね…

でも、あのお姉さんが言っていたように、仕方が無いのかも…

っとここが私の部屋か、鍵穴は…あった、ここか。


ガチャッ


おぉ、結構広いじゃん!バルコニーも小さいけどあるし、ベットもふかふか!

さて、じゃあ今日はめっちゃ疲れたし、ベットに潜っておやすみなさい!

…黎白、どうしよう…



おはようございまーす!いつも通りに朝日で目が覚めました!多分前世よりも健康的な生活を送っています!

さてそれでは、そのままベットにインしたせいでシワシワになってしまった服を水魔法と火魔法を使ってアイロンみたいにして…よしオッケー!

それじゃあ、お金が足りるか少し不安だけど、チェックアウトのお時間です。

廊下を歩いて一階に行くと、カウンターで椅子に座って本を読んでいるおばあさんが居た。

「すいません、ありがとうございました。」

話しかけると直ぐに立ち上がり、お会計の対応をしてくれた。

「お嬢ちゃん、今日は初回だしまだ子供だから、半額にしてあげるよ。」

「本当ですか!?ありがとうございます!」

優しい人だなぁと思いつつ、チェックアウトを済ませて、外に出る。

次に行くところはギルドだ、この街のギルドはどこにあるのかなと考えながらメインストリートを歩いていると、王宮らしき建物が見え、その手前には中央に噴水がある広場が広がっており、広場の一角に冒険者ギルドがあった。

「王都だからか、ギルドの建物も大きいな〜」

ギルドの中に入ると、大勢の冒険者たちが各々で集まり、話していた。

私は取り敢えず、はぐれワイバーン討伐と一緒にできそうな依頼をさがしていた。

「やっぱりクエストボードも大きくなってる…」

まぁ外見を見たときから予想はしてたけど、今回は飛ばないと上の方に貼られている依頼書に届きそうにない。

仕方ないと思いつつ依頼書を見ていると、何やら冒険者たちがザワザワしだした。

何事かと振り返ると、そこにはカイセイさんの姿が見えた。

「なんでカイセイさんがこんな所に…?」

そんな事を思っていると、ここのギルドマスターらしき男の人が出てきて、冒険者に呼びかけた。

「みんな!力をかしてはもらえないだろうか!」

ほう、何事?

「勇者様は我らがカリス様の頼みを受けこの任務を受けられる。みんな知っての通りワイバーンが大移動し、凶暴なワイバーン、暴走ワイバーンが大量発生している。勇者様を助けてはくれないだろうか!!」

カイセイさんの様子見に来ただけだったんけど…

魔力もほぼ回復してるし、やってやるか!

ギルマスさんのお話から少しの間は沈黙が続いたが、1人の男の人を皮切りに、歓声が上がった。

「やってやるぞー!!」

「おー!!」

「うおー!!」

やっぱり勇者ってみんなから慕われるんだな〜

「さて、私も行きますか!」

すでに冒険者たちは移動の準備を始めているようだ。

流石は冒険者だ、きっとこういうのにも慣れてるんだろうな〜

その後、直に冒険者達は準備を終えた者から続々と隊列を組み、移動を始めた。

どうやらカイセイさんを先頭に集団で歩いて向かうらしい。

カイセイさんは気づいていないようだが、私はちょうど真上に居る。

カイセイさんの近くに居る冒険者達はみんなソワソワして落ち着きが無かった。

「まぁ、無理も無いか。勇者と一緒隊列を組むなんて一生誇れる思い出になるだろうな〜」

まぁ私は一回カイセイさんと殺りあったんだけどね。

さて、今は森の中の道っぽい所を通っているが、行き先の少し奥を見ると、かなり広い草原らしきものが広がっている。

そこには何やら空を飛ぶ少し大きなものが見えた。

「あれは…あれが暴走ワイバーンとやらか!」

さてさて、あの量のワイバーンをどうやって相手にするか…

カイセイさんや冒険者達の詳しいステータスは知らないけど、結構強そう。

カイセイさんに関しては私以上だし、質と量の両方揃ってるから行けるかな?

私はどうしようか…

不利属性の水魔法は苦手だし…火力で押すか!

そうとなれば手数は多い方が良いよね!

ってことでロボットをここまで連れてきましょう!

それじゃあまずは、光魔法を解除して…ロボットを立たせて…それからこっちまで飛びしてきて…それからそれから近くの森の中に隠して…よし!

これでロボット本体はバレずに攻撃が出来る!

まぁ攻撃でロボットの場所がバレたら意味ないけど…

「よし、カイセイさん達は…私がロボットを連れて来てる間にもう草原か。」

カイセイさんは隊列の先頭に居るせいか、気付いたワイバーンが真っ先に攻撃しに行った。

するとカイセイさんは冒険者達に指示を飛ばしていった。

「全員、水魔法で攻撃!」

カイセイさんは水魔法を撃っていなかったが、まぁ仕方が無い。

因みに私はちょっとは撃ったよ?うん、少しは。

それから、攻撃を初めて30秒位経ったけど、ワイバーンがダメージを受けている様子がない。

おかしいなと思いつつも観察を続けていると、近くからこんな声があがった。

「おかしいな…不利属性のはずなのにまるで効果がない。」

冒険者達も違和感を感じているようだ。

私が撃った時も少し威力を高めて撃ってみたけど、少しバランスを崩しただけだった。

どうしようかと考えていると、カイセイさんがワイバーンの親玉っぽいやつ目掛けて突っ込み、ワイバーンの羽の部分をきれいに切って降りてきた。

ワイバーンはそのまま落ちるかと思ったけど、空中で上手くバランスを取って着地し、そこから他のワイバーンと一緒に口からファイアボールを撃ってきた。

しかも何か普通のファイアボールより強そうなやつを。

「勇者様、下がって!!」

どこからか聞こえてきたその合図でカイセイさんは一旦元の場所に戻ってきた。

それと同時に土の壁の様なものが出き、カイセイさんを含む皆を守っていた。

「やっぱり冒険者の中にはすごい人も居るんだな〜誰がこんな物を作ったんだろう?」

土の壁を出したのは誰かと軽く見てみると、カイセイさんの近くにロレンのパーティーメンバーの魔法使いが居た。

多分あの人が出したんだろうな〜すごいな〜。

流石は勇者パーティで唯一まともそうな人!

カイセイさんは何かやってるみたいだけど、何してるんだろ?

って、え?

私がそう思っていると、カイセイさんはワイバーンの群れに手を向けた。

すると急に、カイセイさんの手の周りに小さな石の剣の様なものが現れ、それがワイバーンに向かって飛んでいったのだ。

ここまでは特に驚くことは無いけど、肝心なのはその後。

その剣が急に網に変化したのだ。

「あれは…魔法使いの人が使ってたやつと同じ様なやつか!ふぅ…私も負けてられないね!」

カイセイさんの攻撃はどれも羽を狙ってた…

「てことは羽が弱点なはず!」

不利属性が使えなくたって、火力で押せばダメージは通る!

ファイアボール位なら火力も連射力もいい感じに使い続けれる!

羽に当てたら一撃でワイバーンは落ちる!

この調子でいきますか!

お!魔法使いさんもやっぱり中々な魔法の練度だね〜

スキルとステータスで強くなった私とは違って、実力なんだろうな〜

「魔法使いさんは凄いね!」

「えっ?こ、子供!?」

なにも、そこまでびっくりしなくても…

魔法使いさんぐらいでも勇者パーティーに入れる実力はあるんだし、子供がワイバーンとやりあえても不思議では…

あるか。

流石に子供でも年が違い過ぎるか…

でも…

「それを言うなら、あなたも十分子供だと思うんですけど?」

「え?あ、まぁ…」

「でも、凄いですね。貴方の魔法は。」

「ありがとうございます?」

「なんで疑問形…?」

「なんででしょう?」

「はぁ…さぁ、こんなことよりワイバーンの方に集中しないと!ね?」

「そうですね!」

あっ、なんかいい感じに気合いを入れ直したっぽい。

取り敢えず、近づいてきたワイバーンを片っ端から落とすか。

因みにロボットはバレない程同にちょっとだけ使ってるから、手数を増やすって言う目的はあんまり達成出来てない気がするけど…まぁ、気のせいでしょ!

にしても数が多いせいで、一向に減ってる気がしないんだけど…

こいつ等の数は、一体どうなってるんだ…


奮戦すること1時間ぐらい。

ようやくワイバーンの捕獲が終わった。

「流石に疲れた…」

合計で何体居たのかは知らないが、相当な量が居たはずだ。

それこそ、もし国が食糧難なら、当分の間は凌げるぐらいには居たと思う。

最後の方は地上に落ちたワイバーンの捕獲だけだったが、それでも抵抗してきたせいで、最後の最後まで気を抜けなかった。

「ワイバーンが美味しくても、当分はごめんだな…」

アイテムボックスの中にも少し残ってるし、それで何か作って食べるか。

何作ろうかな〜唐揚げと焼鳥もいいけど、ハンバーグとかも…

「居た居た!さっきはお疲れ様でした。」

「あ、元勇者パーティーの魔法使いさん。お疲れ様でした!」

私に話しかけて来たのは、さっきカイセイさんを助けていた元勇者パーティーの魔法使いさんだ。

「いえいえ。それにしても、貴方は凄いね!あんな量のワイバーンを落としていくなんて、本当に貴方は強いんだね。」

「それを言うなら、あなたも最初の方にカイセイさんを助けてたでしょ?」

「それもそうかもね!」

そう言って魔法使いさんは明るく笑っていた。

「そうだ!あなた、お名前は?」

「私の名前はナカノ・ナオです。あなたは?」

「私はラメリア・ケリーニ。よろしくね、ナオちゃん」

(ナオちゃん…?)

何だか友達になったみたいで嬉しいな〜。

「ねぇ、この後一緒にカフェに行かない?良い所を知ってるんだ!」

「本当ですか!?是非いきましょう!」

早速私とラメリアさんは街へ歩き出した。

「あっ!後、敬語はいらないからね!」

「はい!リアちゃん!」

「り、リアちゃん…?」

「うん!ナオちゃんって言ってきたお返し!」

「なるほど、そんなかわいいあだ名で呼ばれたのは久し振りだな〜」

「そうなの?」

「うん、勇者パーティーの魔法使いだったから。」

そうか、勇者パーティーに居るから、対等に接してくれる人が少ないんだ。

…だった…?

「だった?」

「そうなの!あのクs…一応勇者のパーティーから抜けて、ギルドで個人登録しに行ったらちょうどワイバーンの依頼の話が始まったの!」

「なるほど、今クソ勇者って…」

「言ってないよ?」

「いや、でも…」

「言ってないよ?」

「…本当に…?」

「うん!」

なら良いか!

「そういえばカフェってどこに有るの?」

「それはね…行ってからのお楽しみ!」

「えぇ〜教えてよ!」

「だから、お楽しみだって!」

焦らしてくるな〜

「なら、速く行くよ!」

「ちょっと待って〜私あんまり体力無いから!」

「そうなの?でも大丈夫!飛んで行くから!」

「へっ…?」

こんにちは、前書きぶりの巴ルトです!

今回はいかがでしたか?

ナオとラメリアさんが友達になってカフェに行く所で終わりましたが、カフェではどんなお話をするんでしょうか!?

上手くできていない所もありますが、これからも不定期連載していくのでできればときどき覗きに来てくれると嬉しいです!

では、また次回!

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