15話 街へ
こんにちは!初めましての方は初めまして、巴ルトです!
今回は前回よりかは早めに投稿できました!
まだまだ上手くできていない所もありますが温かい目で見てくださると幸いです!
「よし、ハッチを閉めて…ただいま〜」
「ワン!ワンワンワンワン!」
「お帰りなさいナオさん。出掛けてたんですね。」
帰ってきて玄関を開けるとカイセイさんはリビング兼食堂の椅子に座っていた。
「もう起きてたか…そうそう、リナさんとマナさんの救助に行ってたの。」
そういうとカイセイさんは少し驚いた様子で聞いてきた。
「救助?お弁当みたいなのを届けに行ったんじゃないんですか?」
「それがね〜ワイバーンの大移動に巻き込まれたみたいで、ついでに治療して町に送ってきたの。」
「なるほど、だから一瞬帰ってきてロボットですぐに出て行ったんですね。」
「そうそう、荷物とかもあったからロボットで運んでたの。」
「なるほど、そうゆう使い方もできるんですね。」
「アニメとかでマニピュレーターに人とか物を乗っけて運んでるシーンがあったからそんな感じで運んだのよ。あ、あとごはん食べる?もう作ってあるから温めるだけだけど。」
「食べます!模擬戦した後に食べるつもりだったので、めっちゃお腹空いてます!」
私がご飯を食べるか聞いたら思いっきり食いついて来た。
よほどお腹が空いていたのだろう。
「オッケーちょっと待ってね、火魔法で温めるから火力調整が難しくて…」
「確かに、威力を高めるだけなら少し制御が難しくなるだけですけど、細かい調整は難しいですね。」
「でも、慣れたら結構すぐに出来るけどね〜」
そう言いながらパンとスープを取り出し、オーブンの中に独立駆動させている火魔法と一緒に入れて温まるのを待つ。
「さて、これぐらいかな。おまたせ、出来たよ〜私特製のスープとサラダとパン!」
「美味しそうですね!いただきます!」
「パンはこの前思いついた新しい方法で作ったからモッチモチだと思うけど…どう?」
どんな返事が返ってくるかな〜と思っていたら、即答だった。
「ほんとだ!すっごくモチモチですね!どうやったんですか?」
やっぱり気になるかー出来ればもうやりたけ無いからなーでも教えとくか!
「出来ればもうやりたく無い方法だけど、水魔法を応用して水を操れるから、それを利用して生地の水分量を調整して染み込ませるとこのパンみたいにモチモチになるの。」
「なるほど、やってみたかったけど無理そうですね…どうも水魔法が種族的に駄目みたいなので、ウォータークラッシャーを使ったら一瞬で気を失ったので。」
「あ〜やっぱり?私もウォータークラッシャーで気絶したのよね…」
カイセイさんも水魔法は苦手なようだ。
やっぱり種族的な問題が有るのかな?
「ナオさんもですか?てっきり魔法が得意だから使えると思ってました。」
「水魔法だけは苦手なんだよね〜…パン作る時もすぐに頭が痛くなったから、調整はあんまり出来てないし、結構いい感じに出来てるから良かったけど、少しでもミスるとペチャペチャになってたかもしれないし。」
「かなり難しいですね…居るか分からないけど、大賢者とかの偉大な魔法使いじゃあ無いと、猫の獣人はそこまでの緻密な操作は出来ないかも知れません。」
「私称号で大賢者持ってるけど…」
…気まずい!
「…サラダの野菜シャキシャキしてて美味しいですね!!」
「あぁうん、料理に使ってる野菜は全部自家製で、畑の土は土魔法と水魔法で耕してるから簡単に栽培出来るの、それで新鮮な野菜を使ってるからシャキシャキなの。」
「なるほど、確かにロボットの格納庫のハッチの横に畑がありましたね、町で売ってる野菜よりも美味しい〜、いつでも新鮮な野菜が食べられるのは羨ましいな〜」
そうか、旅してるから食料の保存が効かないのか。
何かいい案はないかな…あっ!そうだ!
「ところで、スキルのアイテムボックスって持ってる?」
「?はい、持ってますけど、どうしましたか?」
「なら野菜持っていく?アイテムボックスの中だと腐りにくいみたいだし。」
「本当ですか!?ありがとうございます!町に寄ることはあるんですけど、旅してる時も多いので、新鮮な野菜が貰えるのは助かります!」
こういう時は助け合いの精神よ!
「私のアイテムボックスの中にも結構入ってるからいくらでも持って行っていいよ。どのぐらい欲しい?」
「そうですね…大体三日分あれば」
そのぐらいなら折角だし、畑から新しく取った物を渡すか。
「なら付いてきて、畑から何個か取るから」
そう言いながら私はカイセイさんを畑に案内して、何個か野菜を引っこ抜いていく
〜少し経ってから〜
「そろそろ俺は街に行かなければなりませんので、ここら辺で」
野菜を渡し終わるとカイセイはそう言ってお金を渡してきた。
お金なんて要らないのにな〜と思いながら、街に行くなら私も行ってみたいので、一緒に行っても良いか聞くことにした。
「それなら、私も丁度街に用事があるから、街まで一緒に行かない?」
「いいですよ、折角なのでいっしょに行きましょう」
「なら決定!行きましょう。」
よし!これで道中は楽しそうだ!
「そういえば、行き方はどうします?飛んで行きますか?」
「そうだね…せっかくだしロボットで行く?やりたい事があるし。」
「分かりました、俺は何処に乗ればいいですか?」
一瞬ほんの少し驚いたが、少し考えコックピットに乗ってもらうことにした。
「じゃあ、コックピットに乗ってくれる?」
「分かりました、ちょっと狭そうですね。」
「確かにね…でも2人は乗れたから乗れると思うよ。」
「分かりました、なら早速乗り込みましょう。」
「じゃあまたロボット出して来るから、荷物とかをまとめておいて。」
「荷物はほとんどアイテムボックスに入れてあるので、大丈夫ですよ。」
「OK。なら少しだけ離れておいてね。」
さて格納庫に降りてきたは良いものの、ロボットの武器は何を持って行こうか…
アサルトライフルはまず持って行くとして、背中のジョイントであと2つ持っていけるが…
スナイパーライフルと、そういえば刀を作ってなかったな、今作っちゃうか!
形は私の刀を簡略化した感じで…強度は出来るだけ高めて…
よし!いい感じに出来たから、ジョイントに付けて…これでOK!
「さて、行くよ。乗り込んで!」
「よっと。金属魔法で作ったからか少し滑りますね。」
カイセイもあの2人とおんなじ様な反応をしているので、やっぱり少し改善したほうがいいのかな…?
「さぁ飛ぶよ!」
ちょっと力強く行ったけど、流石に離陸は慎重にしないとね。
「ナオさん、ハッチ開けてください。」
宿屋を出てから少しした所でカイセイさんにそう言われた。
「へ?いいけど、なんで?」
コックピットハッチを開けながら、カイセイさんの方を見るとなぜか戦闘態勢になっていた。
ハッチが人ひとり通れるぐらいまで開くと。カイセイさんはどこかに跳んで行ってしまった。
「は⁉︎ちょ、ハッチを開けてる隙にどこに行った⁉︎」
急いで魔力感知を使用してカイセイさんを探す。
「見つけた、あそこか!カイセイさーん!急にどうしたのー?」
「魔力阻害!」
「えっ!?」
カイセイさんを追いかけて声をかけた瞬間、カイセイさんが魔力阻害というスキル?を発動させた。
すると辺りに50体の魔物が出現した。
「ナオさん、魔力感知に反応はありませんでしたよね。」
「えぇ、さっき追いかけてきた時も反応は無かった。それにあの一番でかいやつは…」
「魔王の手先…?」
カイセイさんがそうつぶやくので急いで鑑定すると、称号に「魔王の加護」があった。
「どうやらそうみたい。こっちに向かって威嚇してきてるし、明らかに敵だね。」
「ナオさんは周りの雑魚をお願いしても良いですか?一番でかいやつは俺がやります。」
カイセイさんは少し悩んでからそう提案してきた。
ロボットでの実戦は初めてなのでそっちの方が助かるので、提案を呑むことにした。
「良いよ。この機体の実戦は初めてだから、その方が助かる。」
「ならお願いします。俺は突撃するので、最初は援護を!」
「りょーかい!こっちの弾に当たんないようにね!」
持っていたアサルトライフルを構えて、カイセイさんのジャンプと同時に…射撃!
…?何かポスポス鳴ってるだけなんだけど…
もしかして魔力阻害のせい!?
えぇい!取り敢えず近づいてきてるやつはアサルトを無理矢理撃って怯ませて、刀をジョイントからパージ!
アサルトライフルをジョイントに掴ませて、地面に落ちた刀を拾って、そのまま切る!っと思ったけど刀がちょっとやばそうだから早めに終わらせないと…
機体の関節とかは大丈夫そうだから、ジャンプして…切る!またまたジャンプして叩き切る!うむ、刀がやばい!何か刃こぼれしてきてるし!
と言ってもまともに戦える武器もないしな〜
そう思っていると、急に空から雷が降ってきて敵が何か紫色と赤色の中間みたいな色で燃え始めた。というか紫と赤の炎が雷の傷口から溢れ出る感じに燃えている。
属性は雷と…炎かな…?
「勇者の魔法はすごいなぁ」
そう、雷とかは全部カイセイさんの魔法だったのです!
まぁ他にこんな事やれる人はここには居ないしね!
「これ私がいる必要合った?」
ちょうどこっちに来たカイセイさんに聞いたが、返ってきた答えは
「多分。」
多分って…
「まーいいか。それよりさっきのエグい魔法何?初めて見るどころか、属性もよく分かんなかったんだけど。」
「あの魔法は、炎魔法と雷魔法を組み合わせて発展させた魔法です。」
「なるほど、魔法はそんな事もできるのか。私も今度作ってみようかな〜」
属性は合っていたが、新たな魔法の可能性を知れた。
今度真似するときは何作るっかな〜なんて考えているとカイセイさんからも質問が来た。
「ナオさんも魔力阻害があるのによくロボット動かせましたね。」
「あれはね〜ちょっと無理矢理動かしてたから大分魔力をつかったんだよ。魔力の制御も大雑把だから半分爆発させてる感じかな。」
関節とかの制御はまだしも、姿勢制御用のスラスターとかは流石にないと厳しかったので使っていたが、魔力阻害のせいで制御が大雑把で姿勢制御のために使ってるのに、ちょっとでもミスれば姿勢を崩しかねない本末転倒なやり方だった。
「なるほど。確かに少し前に魔力阻害を使っても雷魔法をスパークさせてきた人が居ましたね。」
「多分その人も似たような感じなんじゃないかな
。」
ていうかこのぐらいしか魔力阻害の対処法がない気がする。
「とりあえずコイツらの後処理どうします?ギルドに持っていきますか?」
「うーん…めんどくさいから焼いちゃう?」
「そんなに火力を上げれます?」
「うん、火力を上げれば骨も残さないと思うけど。」
「ならお願いします。」
「了解!」
火力がちょっと必要だけど行けるでしょう!
「これで全部だね。」
ふぅ、ちょっとつかれたな…十数分ぐらいかかったかな?
「結構速く終わりましたね。」
「大分火力上げたからね。」
「後処理も終わりましたし、改めて街に出発しましょう。」
「そうだね、行きましょう。」
今度はロボットの操縦か…街についたらゆっくりと過ごすか…
「もうそろそろですね。」
魔王軍に襲われた所から数分飛んだ所で街が見えてきた。
「そろそろここら辺でロボットを隠したほうがいいかな。」
「ですね、あの辺りに隠しましょうか。」
取り敢えず着地して、隠すのはどうしようか…
私は少し悩んだで、光魔法で光学迷彩的な感じで隠すことにした。
「よし、これで隠せれたかな。それじゃあ行こうか!」
「分かりました、行きましょう!」
そうして私とカイセイさんは街へ向かった…
こんにちは、前書きぶりの巴ルトです!
今回の話はDさん側の作品を見た後だと、少し中途半端な場所で途切れていると思います、すいません!
上手くできていない所もありますが、これからも不定期連載していくのでできればときどき覗きに来てくれると嬉しいです!
では、また次回!