どこ?
ーーあ、あの子が、、夕夏がいないの。
慌てふためいている静香のもとに、仕事の電話を終えた祐司が帰ってくる。
静香は祐司に駆け寄り、事情を説明した。
「ーーなんだって?」
吠える犬のような大きな声でそう言ってから、祐司は小さな声で、落ち着け!と一言を繰り返す。
「こんな、、こんな事をしてる場合じゃない」
先程までとは違い、小さな声で祐司が言った。
まず、迷子案内をしてもらおう。
それで見つからなければ、警察にーー。
pm13時30分。
夕夏がいなくなってちょうど30分が経過した頃。
近くにいた若い女性の従業員に、夕夏の情報を話した。
ーーどーやら、この遊園地では迷子の放送を流すことはないようだ。
若い従業員に、別室へと案内された。
しばらくここでお待ちください。
若い女性はその場を後にした。
すぐに女性は戻ってくると、ビデオを回す。
防犯カメラだ。
「娘さんが行方不明になったのは、何時ごろですか?」
「13時少し前から13時5分くらいです」
「今日はどんな服装ですか?」
「赤いTシャツと黒のズボンです」
「慎重はーー?」
まるで警察に尋問でもされているような気分だった。
事細かく夕夏の事を聞いてから、防犯カメラの映像を進める。
数分後。
「あ、もしかしてーー」
若い女の従業員が指を指しているのは、間違いない。
夕夏だった。
着ぐるみを来た人物と話し、夕夏はついていっている。
「間違いありません。うちの夕夏です」
祐司と目を合わせてから、ハッキリとした口調で答える声が、祐司と重なる。




