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由美
秋をすっ飛ばして、冬が来てしまったような
急激な寒さの中、由美と夕夏は学校へと向かっていた。
いつもなら、まだ眠っている時間だった。
「ーーどう?ポチは??」
口火を切るように、夕夏が言った。
「どうも、自分は一人だって信じきっちゃってるみたいで、、何を言っても信じてくれないの」
「そっか、、可愛そうにね。周りに一杯味方がいるのに、それがわからないなんて、、悲しいよね?」
夕夏が言う。
そんな話をしていると、由美と夕夏は目的地へと到着した。
「ーーおはよー」
馴染んだ友人たちからの「おはよーコール」
いつもと何も変わらない日常がそこにはあった。
ただ一つ。
ポチ以外は、、何も変わらなかった。
「ーー私、願いがある」
ぼやくように、由美がつぶやいた。
「ーー願い?どんな?」
「ーーポチの心を愛で満たしてあげたい」
「きっと、いつか叶うよ」
夕夏が笑って答える。
ハハッ。アハハハッ。
2人の笑い声がはもる。
「ーー絶対に、この願い。叶えてあげないと」
力強い口調で、由美は言った。
「そうだよ!絶対に叶えよう」




