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願い  作者: みゆたろ
45/75

準備

「ーーまだ待ってろ!誰かが出てきたら攻撃だ」


黒い毛並みのリーダー件が声を発するのと同時に、12~3匹の野良犬達が、自宅を取り囲んでいる。


玄関のドアが開く。


「行ってきまーす」

柴ちゃん親子と別々になってしまった日が誕生日だったなんてーー。


私は昨日泣きすぎたらしい。

朝から目が腫れぼったくなっているだろう。


「ーー囲めー!」


瞬時に夕夏は犬たちに囲まれた。


「もしかして、、柴ちゃんと同じ所にいた子達だよね?ーー通りすがりにだけど、何回か見た事ある」


「ーーそうだ」

黒い毛並みのリーダーは頷く。


「うちのお母さんね、、柴ちゃんに助けられたんだーーそれなのに」

夕夏はうつむく。


ーー何だろ?これ。


雨は降っていない。けど、、地面が何かの滴で濡れていくのを見た。

雨?ーー空を見上げる。いや、違う。


ーーこの雫は何なんだ?


「おい、そこの女の子。ーーお前はどーやって地面を濡らしてるんだ?」

彼女を見つめる。


ーーはっ。


気づいた時には既に時遅しだが、思わず彼女と同じような言葉で、聞いてしまった。


フフフッ。

少女は笑った。


「ーーあなたたちも、喋れるのね?」

自然と受け入れている少女の姿を見て、人の言葉で答える。

「うん」

「ーーそれなら、柴ちゃんに聞いて見て欲しいの」

「聞く?ーー何を?」

「捨てられて、家族皆で過ごせるのと、バラバラになって生きていくのとどっちがいいのか?ーー聞いて欲しいの」

「ーーあぁ、わかった」

黒い毛並みのリーダーは、うなづいた。


「ありがとう。ちょっと待ってて」


女の子は室内に入っていった。

数分後。

柴ちゃんと呼ばれている犬を連れて戻ってくる。


「この子なの」


頭を撫でて、優しい目で見ている。

この子は本当に犬好きなんだ。


ーーいや、ニンゲンハテキダ。

味方のはずがない。

シンジテハイケナイ。

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