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里親
休み時間。
ーー夕夏の家の犬が子供生んだから、欲しい人がいたらくれるって。
由美がそう言って、携帯からプリントした一枚の写真をクラス中の子に回した。
五匹のうち、一匹は由美が飼ってくれる事になった。
それは由美の母親も納得してくれている。
静香も柴ちゃんと子供一匹は飼ってもいいと言ってくれた。
残るは三匹。
バイト先で、静香は静香で貰い手を探してくれているらしい。
祐司も会社で探してくれているようだ。
「ただいま」
疲れはてた顔をして、祐司が帰ってきた。
「おかえりなさい」
夕夏が駆け寄る。
「どうだった?」
ドキドキしながら夕夏は聞いた。
「ーー良かったな」
ーーえ?
「会社の部下で、動物が大好きなヤツがいて、一匹は可愛がってくれるって言ってたぞ」
ーー嬉しくない。
私はこの子たちと、ずーっと一緒に暮らしたいのに、、。
後二匹。
「ただいま」
母が帰ってくると、ため息を一つ吐く。
「良かったわねーー一匹はもらってくれるって」
見知らぬ人たちに、持っていかれちゃう。
柴ちゃんの家族なのに、、。
それならいっそーー。




