23/75
護る
窓の外に、薄気味の悪い男を見かけた。
祐司はそいつを追いかけて、外に出ていった。
なぜか、鼓動が高まる。
知らない男がいる事に、驚いたからだろうか?
ドキドキドキドキ。
「こら、待ちやがれー」
祐司の遠吠えの様な声が響く。
黙って黙々と逃げていく不審者。
彼が一体何者なのか?それはどーでもいいが、とりあえず心を落ち着けたい。
深呼吸を三回繰り返した。
室内で元夫の祐司の帰りを待つ。
しばらくして、息を切らせた夫が帰ってくると「逃げられた」とぼやいた。
柴ちゃんが歩いてくる。
「ワンワン」
尻尾をフリフリさせたまま「クーン」
甘えた声で祐司にまとわりついている。
「可愛い犬だな、、何て言うんだ?」
「柴ちゃんーーお母さん、この子に助けられたの。でもこの子、特殊な能力があって、、」
夕夏が言う。
「何だそれ??」
「お母さん、プールで働いてる時に倒れたの。その時にこの子がお母さんのところで吠えてて、それでお母さんが倒れた事に気がついたの」
夕夏が、これまでの成り行きを説明した。
「それは大変だったなぁ。ーー静香、すまなかった。そんな大変な時に側にいられなくてーー」




