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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

あらすじだけ

コンビニ店員とコネじゃない警官(短編版)

作者:

とびらの様主宰「あらすじだけ企画」のあらすじです!

「金を出せ!」


 コンビニに叫びが響く。……それが小学生らしき子供のものとわかり、誰もが無視しようとした。

 コンビニ店員が通報ボタンを押すまでは。


 通報を受けてやってきた警察官、桐野は震える子供を見てコンビニ店員に文句を言ったが、「金を出せと脅すならそれは強盗だ。きっちり仕事しろ」と相手にされず激怒した。どう見てもいたずらでしかないが、仕方なく子供に説教をした。それでこの忌々しい店員とはこれきりとなるはずだった。


 ある日、腹を空かせた桐野は仕方なく、またコンビニにやってきた。弁当を買い、人気のないベンチで食べようとした瞬間、あの店員に止められる。


「なんだ、ここは君のお気に入りの席なのか? 悪いが公共の場所は早い者勝ち――」

「カラスに狙われているから早く戻れ!」

「え? うわわわわいてててて!!」


 結局台無しになった弁当を前にうちひしがれる桐野、それを見てため息をつく店員。

 店員がおにぎりを奢ってから、ふとした時に桐野はコンビニにやってくるようになった。

 たまに昼食をとりつつ、相性はやはり悪いのか和やかな会話にはならない二人。だが桐野は店員のもたらす自分の知らない知識や思わぬ発想に考えを変えていく。


 あるときはお蔵入りを恐れ、事故の瞬間の動画を隠していた動画配信者にたどり着く助言をもらったり。

 あるときは「強盗」未遂の子供が通う学校で起きた下着泥棒事件が、教師たちに隠されているいじめの中の一つだと突き止めたり。


 一方、何も知識がないからと、配信される動画を片っ端から寝ずに確認しようとする桐野を止めるはめになる店員。

 桐野が教師に聞き、店員が子供達に聞いた話は矛盾していた。それを子供の話だからと軽視せずに考える桐野の姿に、店員は警察官への信用を少しだが取り戻した。


 正義感は強く、真面目に働く桐野だが、頭が固く融通はきかなかった。しかも偉い身内がいるのにその身内を毛嫌いするような言動。上層部の顰蹙(ひんしゅく)を買いたくない同僚たちには避けられ、時に嫌がらせをされ孤立していた。そんな同僚たちと真逆の、真っ向から批判し口汚く罵る、しかし面倒見のいい店員とは不思議と信頼関係を築いていった。

 コンビニから遠く離れた学校にも現れる店員の行動範囲を疑問に思う桐野だが、無理に聞き出そうとするようなことはしなかった。

 落ち着いた空気を纏うようになり、身内の七光りなど関係なくひたむきに行動する桐野は、同僚や上司にも次第に受け入れられていく。


 だがとある殺人事件の裁判が近づいていたある日、突然店員が仕事を休んだ。休みの電話を受けた店長は様子がおかしいと気が付き、桐野に店員の様子を確かめて欲しいと頼む。店員は両親を殺され、一人で証拠を探しているのだという。

 容疑者は権力者の息子で、素行の悪さは有名だった。だが権力者の力で警察が動かない、と感じた店員は自力で事件を捜査しており、警察には憎しみを抱いていたという。あの「通報」はほぼ警察への嫌がらせだった。そんな店員だが、店長には桐野と出会って変わりつつあるように見えたのだ。


 同僚たちや上司の協力も得て、容疑者と関係ある人々が乗る豪華客船にたどり着いた桐野。船上の散策のみの乗客は下船(げせん)する時間だが、一人だけ見つからないのだという。特徴を聞くと店員だった。

 桐野は悟った。間違いなく何かがあったと。出航までに見つけ出さなければならない。


 容疑者と関係のある人物は一人ではなく、誰もが名の知られる者たちだった。面倒を避け、犯人に警戒されないよう警察官という身分を隠しながら探し回り、ついにある乗客の部屋に隠された店員を助け出す。

 店員の両親の持っていた、とある貴重な物を容疑者から受け取った乗客は、国外に持ち去り(ひそ)かに己のコレクションとするつもりだった。店員は独自の捜査でその乗客を怪しんでいた。だがそれを証拠として持ち出すことに失敗し、航海中に海に沈められるところだったのだ。


 だがすぐに店員の救出に気付かれ、桐野は急いで下船しようとするも見つかってしまう。目撃者も金で黙らせ、店員という生き証人を消そうとする乗客。


 そこに桐野が呼んでいた身内、警視庁や保安庁の大物が現れ、関わった全員が船から下ろされた。実は乗客は以前から様々な疑惑を持たれていたが、桐野からの連絡をきっかけに国外への移動を禁じる異例の処置がされたのである。

 桐野にとって長年避けてきた「権力」だったが、そのおかげで守れるものがあることも今の桐野は受け入れられたのだった。


 裁判は、新たに出てきた証拠によって有罪判決が出た。容疑者を守る親にも醜聞が集まり、世論は残された家族、店員に同情的だった。


 桐野と店員は改めて互いに話をし、それからも交流を続けるのであった。

私は書く予定は特にありませんが、このあらすじを小説に書きたいという方は、ぜひ読みたいので教えて下さい~


道中のあれこれの想像が出来そうなので、店員の性別は曖昧にしました

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[良い点] よかったです。 あと取材で仮面ライダーを いちから全部見るのは さすがに無駄かと。 どうしてもというなら、 客演ライダーがきわめて多い 仮面ライダーストロンガー (カブトムシ型)だけ 見…
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