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音を司りし者が望むもの  作者: お狐
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6.発見!!

「あんた凄いじゃない!あんな凄い演奏、劇団の演奏でしか見たことないよ!」


「ありがとうございます。」



ふぅ。疲れた。前髪下ろしておこう。



「ねえ、なんで髪型崩しちゃうの?さっきの方が可愛かったのに。」


「気分です。」


「あ、そう。……それより!一緒にご飯食べに行かない?私の奢りよっ!」


「そうですね。ご一緒させて頂きます。……あの、まだ名前を聞いてないのですが。」


「あぁ、そうね!私の名前はミーシャよ!よろしく!」


「はい、よろしくお願いします。」






「ねぇ、そこのお嬢さん方?これからご飯に行くの?よかったら僕と一緒に食べない?」



何故か怪しい男がやって来ました。チャラそうです。



「……どちら様でしょうか?」


「えっ!知らないの?!この人はランスロット劇団の音楽隊隊長、マイク様よ!」


「おー、僕のこと知ってたんだ!うれしーねぇ。僕がクリスちゃんを誘ったのはね〜「いたーー!見つけたっ!」


「ちょ、誰!僕の言葉遮った奴は!」


「嬢ちゃーん!そいつについてっちゃあだめだ!そいつは女たらしのクソ野郎だ!」


「おいっ!そんなことしてねぇーよ!……リカルド!お前!僕の邪魔をするな!」


「はぁ、やっと見つけた。嬢ちゃん、なんでウチ来てくれないんだよ!とゆーか、ランスロット劇団に勧誘されてるし!もっと周りを警戒しろ!」


「いや、行きましたよ?でも、『忙しいから後にしてくれ』って追い返されました。」


「えっ!…………それは、すまねぇ。」


「構いませんよ。……宜しかったら、後で楽器を見に行こうと思っていたので、一緒に来てくださいませんか?」


「あぁ、いいぞ?」


「ちょっと!君たち!僕を無視しないでくれる?」


「え、でも、私は母に『不審者は無視をしなさい』と教えられているので。」


「僕は不審者じゃなーい!……君はもうフェルディナンド劇団に所属してるの?」


「いえ。」


「それなら!ランスロット劇団に来ない?君はどの演奏者のためなら、楽器も買ってあげるよ!」


「えっ!本当です「だめだから!ウチに来いよ!ウチだって楽器買ってやるし、団長は俺よりもっとバイオリーンが上手いんだ!………聞きたいだろう?」


「えっ!聞きた「それなら!僕のクラッリネットは世界一だよ!聞きたくない?」


「それは聞きた「くないよなー?」



「ストーップ!それなら、両方の劇団でどっちの方が上か勝負して、勝った方にクリスが所属するって事でいいんじゃないですか!」


「それは名案ですね!両方の劇団の演奏を聞けるなんて!」


「おし!絶対勝ってやる!」


「こっちも負けないよ!」


「では、明日の9の鐘にフェルディナンド劇団前に私は行きますね。それまでにお二人で話し合っといてください。私はお腹空いたので。……あぁ、リカルドさん、楽器は勝負がついてからその劇団の方に買ってもらおうと思うので、今日の買い物はなしという事でお願いします。では、ミーシャさん。行きましょう。」


「え!もういいの?」


「はい。あの話し合いに私がいたらどんどんこじれる気がします。……それに、4の鐘から演奏がありますしね。」


「そう……?あっ!リカルド様、マイク様、さようなら!」


「「あ、はい。」」



なんだか微妙な空気になっちゃったけど、お腹空いちゃったし、仕方ないよね?







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







《リカルド視点》


「団長!嬢ちゃんが見つかりましたよ!」


「本当ですか!」


「でも、ランスロット劇団のマイクも嬢ちゃんに目をつけちまったみたいで、勝負になっちまいました。」


「そうですか。具体的には?」


「団長同士と、音楽隊隊長同士での演奏勝負と、どっちの方が待遇がいいかを勝負することになりました。」


「そうですか。……ランスロット君は腕がいいですからね。緊張します。」


「絶対団長の方が上手いですっ!……こんな感じになっちまってすみません。」


「いいんですよ。絶対サラさんは欲しいですしね。」


「そうっすね。頑張りましょう!」





………マイクはあんな風にチャラチャラしてるけど、クラッリネットの腕は一流だ。

フェルディナンド劇団の為にも、絶対に明日は負けねぇ!





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