2.あれ?何かがおかしい。
取り敢えずこれから生活する部屋に案内され、やっと落ち着きました。ふぅ。
にしても、豪華な部屋ですね。
いや〜私も、王宮を追い出されてしまうかと思いましたが、王様が「勝手に呼び出して、放り出すとは何事だ!」と、大臣さん達を諌めてくれたおかげで何とか生きていけそうです。
王様、とても良い人です。
これからの生活がどうにかなりそうで安心したからか、眠くなってきました。
早く何か演奏してみたいものですが、楽器もないですしね。
諦めて寝てしまいましょう。おやすみなさい。
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おはようございます。良い朝ですね。
さて、クラスメイトの皆さんは訓練にでたそうですが、私は戦力外だそうで。
絶賛放置中です。
まぁ、一応勇者一行に私も入るので、使用人さん達はとてもよくしてくれるので、不自由はなさそうですが。
暇です。
と、言うわけでお城で厄介になるのも申し訳ないため街にでて、音楽団のようなものがあるそうなのでそこに入ろうと思います。
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おー。劇場のようなものを見つけました。きっとココですね。
「こんにちはー。ごめん下さーい。」
「おう!どうし………っておい!なに嬢ちゃんふつうに入ってきたんだ!?不審者か!?」
「いいえ。ただの入団希望者です。音楽団希望です。……あと、不審者は自分のことを不審者とは言わないと思います。」
「あぁ。そうか。確かにな。っておい!違うわ!……悪いが嬢ちゃん諦めな。ウチは生半可な奴は入れないんだ。嬢ちゃんの噂は聞いたことないからな。噂が町中に回るくらいに有名じゃないとウチには入れなんだ。」
「えー。そこをなんとか。お願いします。」
「ふーん。中々腕に自信があるようじゃねーか。得意な楽器は何だ?」
「分かりません。」
「ほう。分からな……分からない!?何言ってんだテメェ!」
「どのような楽器があるのかわからないのです。」
「なんだそれ!却下だ!出直しな!」
「いやです。」
と言うやり取りを数十回しているうちに団長さんがいらっしゃりました。
銀髪の大層なイケメンの方です。
「おや、彼女は……」
「団長!良いところに!この嬢ちゃん、話が通じないんですよ!」
「はじめまして。団長さん。私はサラ。職業は音楽家です。」
「「音楽家!?」」
「なんだそれ!?んなの、聞いたことねーぞ!?」
「え?ないのですか?」
「ねーよ!」
どう言うことでしょうか?
お城の方は何も言っていなかったのですが………
「いいですか?今まで、ピアーノ演奏者や、フルルト演奏者など、限られた分野では職業が存在しました。しかし、あなたの音楽家のような汎用性がある職業は今までなかったのです。」
へーそーなんだ。ラッキーって感じかな?
「その、「へー」みたいな顔をやめなさい。これは凄いことなのですよ。………よし、あなたの仮入団を認めましょう。リカルド、彼女に音楽について教えなさい。」
「へい!了解です!」
「え?あなた……いえ、リカルドさんは音楽をやっていらっしゃるのですか?」
「え?嬢ちゃん、知ってて俺に声をかけたんじゃねーのか?俺は、このフェルディナンド劇団の第1音楽隊隊長だぜ?この街で俺以上にバイオリーンが上手い奴なんて居やしねーよ。」
「そうなんですか!?え!是非聞きたいです!お願いします!聞かせてください!」
「ちょ、嬢ちゃん!?なんだ急に!さっきまでのあの、淡白な感じはどこ言った!?……ってか、力強ぇ!分かったから押すな!死ぬ!圧死する!!」
「わぁ〜!ほんとですか!?ありがとうございます!」
1番のバイオリニスト(バイオリーンニストかな?)の演奏を聞ける!やったー!
サラのオタク根性爆発です。
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⬆︎厚かましいよっ!って思わないでくださいね!これは、作者のやる気に直結するので!