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4.正しさ

 他にも可能性やら想像するのは楽しいでしょう。


 どんな実験をしてどんな結果が出れば信じるに足るものになるのか。

 研究者や科学者は疑うことが本来の仕事です。

 だからどこまでなら信頼できるのか、有効数字などというものが出てきます。応用を司る工業などでも当然必要です。

 数学とは違います。厳密である、定義が人によって決まる、などとは別物です。

 誤差がある、曖昧さがある、理解不足もあれば、失敗もある。

 疑うに足る証拠や理屈があれば、正しいとされていることでもひっくり返ることもあります。


 ニュートン力学は今でも有効で現実に利用されています。

 しかし速さの極限では特殊相対性理論が幅を利かせ、大きさ、小さいものの極限では量子が顔を覗かせます。

 科学の正しさは場所によって変化します。


 それは適用範囲の存在です。


 例えば科学には因果律という一般的、常識的なものを正しいと証明すらできないということは知っていますか?

 科学とは、反証可能なものをいうという反証主義があります。

 因果律とは「すべての出来事に原因が存在する」というもので、非常に強く検証しようにもこれでは証明も反証もできないため科学的には「この状況では」「この場合において」とかと条件をつけないといけません。

 また反証可能性というものは今まで矛盾がなくても、これから矛盾があるかもしれないとしていつまで経っても正しいとは認められない、非常に厳しい考え方でもあります。

 より信頼性がある。ここまでは間違っていない。正しさ。



 医学とかなら何かの病気に何らかの薬が効いた、その方法論だけで何故かが不明でも後から分かることもあるらしい。

 このように反証できなくとも方法論だけでも科学でもあったりします。




 正しいとは何なのか。

 あなたは正しいですか?

 あなたの周りは信頼に足りますか?

 時間、場所、相手の存在によって変化しますか?

 一貫性はありますか?


 それは適切な範囲だけで有効な正しさ、かも知れません……




 適切な範囲を越えれば、また別の正しさが必要になるのでしょう。

 それぞれの範囲において、それぞれの正しさが、相補的にあるのか。


 世に一貫した正しさ、究極の真理というものがあるのならそれを求めることが物理学の理想です。

 もうとっくに破綻していますが。

 熱・統計力学以外は基本的に時間に対して反転しても対称の理論しか物理にはありませんし、複雑系科学のカオスなど一つに取り込むには難しいものが多い。


 一体正しいとは何?



前回「特殊相対性理論で超光速が禁止されてないとは本当か?」というもので感想をいただいたのですがね。

説明がかなり不足していたらしい。

物理的にないものの証明は不可能に近いため、数学的に背理法で否定したのがいけなかったのか。

そもそも特殊相対論を理解していなかったみたいですが。

焦点が難しいですね。


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