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2.相補性と隠し絵

 粒子というときそれは局所性を示していると考えます。一か所にいると考える。


 量子と言うときは波動性により拡がりがあるように考えます。


 量子は粒子と波動の二重性を持つと言われますが、相補性とはこの二重スリット実験でしかあまり聞きません。その応用やらがないせいでもあるのでしょうけど。不確定性原理と関連付けていたりもします。

 量子力学の書籍でもホントにちょっとしか書かれていませんから、スルーしている人が多いように感じます。


 その二重スリット実験での相補性の確認とはどのような物だったのか。

 二重スリットの片方に電子が通り抜けてきたら粒子をぶつけて確認する、というもの。

 それによって干渉が阻害されて干渉縞は消えてスリット状の痕跡が残る状態になった。


 光子型でも片方のスリットを通り抜けたら偏光面を90度回転させる、という実験。


 これによってどちらのスリットから来たのか判断できる――粒子性を示す――からスクリーン上で干渉が見られなくなることを確認して相補的だと言っています。

 二重スリットを通過する際に粒子的にどちらを通ったということを示したから、波動的な性質――二重スリット両方を同時に通過したという結果――である干渉を妨げたということです。




 これらの性質はダマシ絵の一種である隠し絵(ダブルイメージ)に似ています。

 例を挙げると、『妻と義母』や『ルビンの壺』などです。


 これらは一方が図になるとその形が知覚され、残りは地としてしか知覚されないという事。決して2つが同時には見えない点が似ていると思います。

 『妻と義母』では女性に見えたり、または老婆に見えたり。見ている年齢が若いと女性、年配だと老婆が見えやすいとか。

 『ルビンの壺』は向かい合った人の横顔か、または壺が見えたりというもの。




 『シルエット錯視』というものも似ていますね。

 シルエットの女性が時計回りに回転しているようにも見えるが、反時計回りに回転しているようにも見えるという不思議な動画。双安定性知覚とかそういうものらしい。


 片方は見えてももう一方はその時には見えず、一方が見えれば他方は見えない。

 同時には成立しないため、こういうことが相補的だということです。

 画像などがすり替えられたとかでもなく、同一のものであるのに別の見え方が存在する。

 同じ物を同じ角度で見てもそれなのに別の側面が個人の意識によって浮き上がる。

 しかもそれぞれが各々(おのおの)補うように見える。

 大変奇妙でそれでいて不思議に溢れる現象。


 粒子性を示させると波動性が見れなくなり、逆に波動性が示されていると粒子性である局所的な一つであるという性質と矛盾するような二重スリットの両方を通過してないと現れない干渉という現象を覗かせる。

 両方を同時に見ることは適わない、コインの裏表のようなもの。


 やはり量子の不思議な奇妙な振る舞いを説明するのは難しいですね。

 このような説明で果たしてついてきてくれるのでしょうか?


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