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歴戦リズムゲーマーVS素人バーチャルリズムゲーマー【リ・アレンジ】  作者: 桜崎あかり


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最終話「リズムゲーム新時代」


 一連の事件が解決した――7月13日、リズムゲームVSに新たな動きが出始める。

アルタイルによる炎上勢力の駆逐宣言、草加市の更なるネット炎上防止を目的とした条例の施行、バーチャルゲーマーの増加、新たなリズムゲームのリリース――。

それ以外でも様々なまとめサイトが閉鎖に追い込まれ、ネット上では若干の混乱はある物の――何とか事件が起こる前までの状態に戻りつつあった。

 全てが決着したのか――そう疑問を持つネット住民もいたのだが、秘密裏に進めると言う性質上、その真相を知る者は少ないだろう。

オープンにして解決させていくべきと言う意見があったのも事実であり、市議会でも議論されていた。実際に議事録にも書かれている。

 しかし、草加市としてはこれ以上のオープンで解決させていく流れには危険な物を感じていたのも事実で、特定芸能事務所にもマークされるかの末委があったと言う。

何処までが事実で、何処までがフェイクニュースなのか――?

【解決速度が速すぎる】

【秘密裏に――と言うのも理由は分かるが、焦り過ぎている印象もあるな】

【一体、草加市は何を焦ったのか?】

【芸能事務所との裏取引か?】

【メーカーとの裏取引かもしれないぞ】

【それこそ、WEB小説で書かれているシナリオの再現になるのでは――?】

【今回の事件をベースとしたとされるWEB小説も数ヶ月前にアップされていると聞く】

【まさか――これが第1部最終回だからか?】

 様々なつぶやきがネット上で拡散しているが――全てが真実を語っているのかは定かではない。

しかし、一連の行動には焦りがあったのではないか、と言う部分だけは広範囲に拡散しており、追加説明が必要とされるのも時間の問題だろう。



 同日午前11時、『オケアノス・ワン』草加店の近くにあるコンビニ――その入り口近くには、ある女性の姿があった。

(全てに決着が付いたと言われれば――)

 決着が付いたと言われれば、そうとも言えるしそうとも言えない。

微妙な表情で周囲を見回していたのはビスマルクである。彼女も、一時はネット炎上勢力を摘発していた側なのだが――。

 彼女も唐突な決着とも言えるような終息宣言は鵜呑みに出来ないし、ネット上の様子を踏まえると――宣言がフライングだったという意見さえある。

しかし、草加市側は炎上勢力が使用していたサーバーを押収、彼らが集まっていたとされる風俗店に偽装したビルも摘発済。

何故、その偽装にしたのかは疑問に残るが――特定勢力が集まるのを防止すればいいだけなので、迂闊に漫画喫茶やゲーセンを隠れ蓑にする訳にはいかなかった事情もあるのだろう。

だからと言って、警察に気付かれる危険性のある風俗店を選ぶとは――彼らも浅はかだったと言えるのだろうか?

(あの偽装は――何の意味があったのか)

 彼女も偽装の意味に関しては行った人物の思考を疑う。

しかし、警察がARゲーム絡みの事件には一切関与しないと宣言はしている。つまり、ガーディアンの目を欺く意味でも一理あったのだ。

「ゲーム環境が変化していくのは、これからか――」

 様々な事案は未解決のままだが――慌てて解決させても意味はない事を、彼らは後に知るだろう。

しかし、それに関与するかどうかは分からない。今は、ネット炎上が起こらない事を――とビスマルクは思った。

【環境変化と言っても、どこまでやるのか】

【草加市全体で聖地巡礼化は失敗だとしても、ある程度の効果はあったのだろう】

【埼玉県がアニメやゲーム作品の聖地となっているケースも多かった以上、草加市も便乗――】

【便乗はないだろう。あのプランにしても――素案を出したメーカーが草加市に声をかけたという話だってある】

【安易に便乗やパクリと言う様な単語は使うべきではないだろう。一歩間違えれば、再びネット炎上を呼びかねない】

【ネット炎上によって人命が奪われることだって可能性はあった。創作作品でもネット炎上を原因として――】

【そうした事を全てデスいゲームとひとくくりにして、禁止しようとした草加市のやり方も褒められたものではないだろう】

 ネット上のつぶやきを見て、ビスマルクは――繰り返されるであろうネット炎上を懸念する。

しかし、今となってはSNSが世界を変える程のゾンザイにまでなっているのは事実であり――SNSを悪として消滅させようと考えたとしても、ほぼ不可能に近い。

我々はSNSとどう向き合うべきなのか――ビスマルクは周囲の様子を見て心配する一方で、SNS炎上防止案を考えるべきと思っていた。


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