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BATTLE OF THE GOD〜神々の戦い〜  作者: エックス
第三章 正体不明 Code『UNKNOWN』
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19 閉ざされた未来への扉

『――開かれた』


 開かれた? 何が開かれたんだ?

 俺は、あの後、どうなったんだっけ?

 朧気な記憶を頼りに、シェリルとの戦いの記憶を、手繰り寄せる。

 シェリルに勝って、そして、俺は、気を失って――。

 そうだ! エスフィールが! 早くあいつの所に行かねぇと……。


『そう、扉が開かれた――』


 扉? 一体何の扉だ?

 何を言ってるんだ? こいつら……。

 こいつらの言ってる事も気になるが、そんな事よりも、今はエスフィールの安否を確認しねぇと……。


『その心配はいらない、お前の仲間が見つけて、今は屋敷に居る。お前も同様にな』


 あいつは無事なのか……?


『あぁ』


 それなら良かった……。

 さっきの、扉が開かれたって、どういう事だ?

 俺は自身の身体の中に宿っている、魔王達に問う。

 魔王って言っても、あいつらの力の一部なんだけどな。


『そのままの意味だ……たが――』


『扉は閉ざされてしまった』


 閉ざされた?

 開かれたとか、閉ざされたとか、扉って何なんだ!


『――未来』


『そう、未来への扉がシェリルとの戦いで開かれた……。だが、扉は閉ざされてしまったのだ』


 それって、もしかして、あの黄金のオーラの事なのか?

 お前達はあれが何なのか、知っているのか?


『えぇ、知っているわよ』


 教えてくれ!

 あれ(・・)は一体、何なんだ!

 明らかに、常識を逸脱してた!

 軽いデコピンでシェリルを吹っ飛ばし、軽く飛び出しただけで、瞬時にシェリルの目の前に移動していた!

 あんな動きを出来る程の体力は、俺には無かった!


 もう一度聞くぞ、あれ(・・)は何なんだ!


『……それは、自分自身で確かめるんだ、ゼローグ……』


         *****


「――ん」


 俺は魔王達の会話を終え、意識を取り戻した。

 自分自身で確かめろって、一体、何をどうしたらいいんだよ……。

 悩みの種は増える一方だ……。


「あ、ゼローグ……さん」


 ベッドの傍らで俺に気づいた少女――エスフィールが言う。

 まさか、エスフィールが俺の看病をしていたのか?

 いや、そんな訳ないか。

 殺したい程、憎んでいる奴を、看病する筈ないもんな……。

 それじゃあ、どうしてここにエスフィールが……。


「どうしてお前がここに……」


 俺はエスフィールに聞く。


「それは……その……貴方の事が心配で……」


 顔を赤くしエスフィールが言う。

 最後、なんて言ったんだ……。

 声が小さくて聞こえなかったけど。

 それに、何で顔を真っ赤にしてるんだ?


「ごめん、もう一回、言ってくれるか? 最後の方が、よく聞こえなかった」


 俺は再びエスフィールに聞いた。


「……貴方の事が心配だったからです!」


 エスフィールは先程よりも更に、顔を真っ赤に紅潮し言う。

 そんな、エスフィールの仕草がとても可愛く見えた。

 それと同時に俺はとても動揺していた。

 まさか、あのエスフィールが俺の事を、心配してくれるなんて……。


「そっか、……ありがとな、エスフィール」


 何だかこっちまで、恥ずかしくなってくるな。

 この気まずい空気、どうにかせねば。

 だが、今の俺にはこの空気を、どうにかできる程、回復してないし……。

 どうしたものか……。

 そんな、重い空気を破る様に、エスフィールがこう言う。


「私、お姉ちゃん達に、貴方が目を覚ました事を、伝えに行きますね」


 エスフィールはそう言って、部屋を出て行った。

 ……扉は開かれて、閉ざされた、か。

 未来……ねぇ。


 俺はふと、レイナの言っていた事を、思い出していた。

 レイナの言っていた、あの子達ってやっぱり、あいつらの事なのかな……。


 そんな風に物思いに耽けていると、部屋の扉がノックされ、エスフィール達が部屋に入って来た。


「よぉ」


 俺は布団から手を出して言う。


「もう、いいの? ゼロ」


 そう言って梨沙は俺に、寄り添ってくれた。

 ナナは抱えていたリアンを、俺の上に乗せると、部屋の隅の方に戻っていった。

 俺はリアンの頭を優しく撫でると、リアンは「きゅう」と嬉しそうにして鳴いていた。


「いいや、まだ、完全に回復した訳じゃないさ……まっ、直ぐに完全回復するから、心配すんなっ!」


 俺は心配させない為に、笑顔で梨沙に言う。


「余程、強かったんだろうな、お前と戦った相手は……。どんな奴だったんだ?」


 剣の師匠であるフィーユが、真剣な眼差しで言う。


「シェリルって言う魔導師さ。俺達みたいな、突破者や魔王、神々の様な化物を除けば、世界で十指には入ると思う……」


 それを聞いて師匠達は、目を見開き驚いていた。

 そして、シェリルの名前を聞いてアルシアと、メロディアの顔がハッとしたのを、俺は見逃さなかった……。

 やっぱり、レイナの言っていたあの子達ってのは、アルシアとメロディア……。


「それは、本当か!? ゼローグ」


 身を乗り出して師匠が聞いてくる。


「あぁ、それぐらい強かったよ。シェリルは……。正直、三割の力で戦ったとは言え、最後のあの変化が無かったら、負けていたかもしれない……」


 シェリルには、あの黄金のオーラのお陰で、勝てたような物だ。

 また、何処かで会えるかな……。

 そしたら、更に激しく戦り合えるのにな。


「あの変化ってなんでありんす?」


 すると、凛が俺と師匠の会話に、入って来た。

 俺は凛達に、黄金のオーラについて説明する。


「何なんでありんしょう、その黄金のオーラって……」


 首を傾げ凛が言う。

 ただ首を傾げているだけだが、その仕草が堪らなく可愛くて仕方がない。

 さっきのエスフィールといい、良い目の保養である。

 というより、屋敷に居る住人は皆、美少女ばかりで、毎日が目の保養になるんだけどさ。


「さぁな」

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