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BATTLE OF THE GOD〜神々の戦い〜  作者: エックス
第三章 正体不明 Code『UNKNOWN』
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14 恐怖

 はぁ、この姿じゃ、怯えて戦いどころじゃねぇからな、仕方ねぇや、一度元の姿に戻るか。

 こんな事になるなら、魔王化にならない方が良かったかなぁ。

 でも、魔王化にならないと魔剣が使える理由を説明できないしな。

 仮に魔王化にならずに説明しても、信じる訳ないし結局は、魔王化になるしかないもんなぁ。


「さぁ、続きを戦ろうぜ」


 俺は魔王化を解除して、へたり込んだレイナ達に言う。

 しかし、魔王化を解除してもレイナ達は、未だへたり込み怯えた表情をしている。

 魔王化になんのは失敗したな。まさか、こんな事になるとは……。

 でも、よくよく考えれば直ぐに気付いていた事か。魔王を目の前にして、平気で立っていられる筈がないって……。

 どうしたものか……。完全にお手上げだ。

 うーむ、何か良い方法は無いだろうか……。


『あのよぉ、ゼローグ』


 なんだよ、今俺は忙しいんだ、話しかけんじゃねぇよサタン。


『そんな事は分かってる。あの三人を元に戻したいなら、お前の時間回帰(タイムリーカーション)の能力を使えばいいんじゃないのか?』


 あ、なるほど! お前天才かよ!?

 それにしても、本当に便利だよなぁ神器時空(タイムスペース)って。


『うーん、やっぱりお前、時々ポンコツになるな。昔とは大違いだ、それもこれもあの女との出会いがそうさせたか……』


 あの女じゃなくてセシリアだ。俺にとって最っ高で大切な……誰よりも愛した俺の女だ。


『本当、昔とは随分と変わったな。お前』


 俺もそう思うよ。

 セシリアと出会って、俺は随分と変わっちまった……。昔の俺が今の俺を見たら、なんて言うだろうな……。


『さぁな、嘆かわしい……とか言うんじゃねえの?』


 ふっ、そうかもな……。

 さて、もの思いにふけてないで、さっさとあいつらを元に戻そう。


時間回帰(タイムリーカーション)!」


 時間回帰(タイムリーカーション)の能力でレイナ達は、元の状態――俺に怯える前の状態に戻る。

 今回は記憶も怯える前の状態に戻した。

 記憶を元に戻さずそのままにしてれば、必ずあいつらはまた俺に怯え、戦う事が出来なくなるからな。

 さぁ、これでやっと第二ラウンドが開始できるな。


「さて、第二ラウンド開始といこう」


 俺が第二ラウンドの開始を告げると、レイナ達三人は俺に向かって、斬りかかって来る!

 俺は三人の斬撃を軽やかに躱し、グラムを地面から引き抜き、三人の斬撃を受け流す。

 斬撃を躱し、斬撃を受け流す。それを幾度も繰り返す。

 そして、何度も刃を交え、グラムの一撃を躱した時に出来る、スキを狙って三人に斬りかかる。


 ――がグラムの一撃はレイナ達には届いていなかった。

 眼前のフードが付いた黒いマントを、目深にかぶる何者かに妨害される。

 いきなり、この場に現れたって事は……こいつ魔導師か。

 もしかしたら、レイナ達が絶対空間(アブソリュートスペース)を通り抜けたのもこいつの仕業か……厄介だな。

 それにしても、グラムの一撃を防ぐとはな。魔導師の中でも、相当の使い手なのだろう。全く、面倒くせぇな。


「何者なんだ? お前」


 俺は眼前の人物に問う。


「彼女達の仲間さ、最強の騎士殿」


 フードを上げて魔導師が言う。

 おぉ、レイナに負けず劣らずの美人だな。

 水色の瞳に白髪のボブヘアーで毛先が、カールしていて、ほんわかした雰囲気を放つ少女だった。


「お前、名前はなんて言うんだ?」


 俺が名前を聞くと目の前の少女は、ハッとした表情となった後、深々と一礼してこう言う。


「申し遅れた、ボクはシェリルと言う。以後お見知りおきを」


 ボクっ娘か……。うむ、口調とほんわかした雰囲気のギャップが素晴らしい!

 もう、百点満点! レイナと一緒にうちの騎士団に入って欲しい!

 って、無理だろうけど……。そう思うと悲しくなってきたな。はぁ。


「助かったわ、シェリル」


 シェリルに歩み寄りレイナが言う。


「さて、ここは一旦引くよ、レイナ。流石にボクでも最強の騎士の相手は務まらない。例え四人で戦っても、ボロ負けするのが目に見えてるからね。そういう訳だからここは一度引かせてもらうよ」


 そっちの目的を聞くまで、引かせる訳ないだろうが。

 ここで隔離空間(アイソレッドスペース)を使っても、多分逃げられるから、今回は新技披露といこうじゃないか。


「悪いがそういう訳にはいかないんだ」


 俺は新技の時間輪廻(タイムループ)を発動して言う。


「何しても無駄だよ。瞬間移動(テレポーテーション)!」


 瞬間移動の魔法を使いシェリルは、レイナ達と共に何処かに消えた。

 しかし、何処かに消えた筈のシェリル達は。この場所に戻って来ている。

 シェリル達は何が起きたのか、分からないという反応だ。


「貴方の仕業だね? ゼローグ殿」


 瞬時に俺の仕業だと見抜いたシェリルが言う。


「正解! お前達がここから消える前に、俺は時間輪廻(タイムループ)を発動していたんだよ。能力は単純、お前達がここから一定の距離を離れると、この場所に戻って来るようになっている。つまり、ここから逃げる事なんて出来やしないのさ」


 俺はシェリル達に時間輪廻(タイムループ)の能力の説明をする。


「噂に違わぬチート能力を所持してる様だ、全く嫌になるね。それに、どうやら、貴方との戦闘は避けられないようだ」


 シェリルがうんざりげに言う。


「さぁ! お前達の全力を以て、この俺を満たしてくれぇ!」


 俺は高らかにシェリル達に言う。

 さぁ、四人の全力でどれだけ、俺を楽しませる事ができるか……面白くなってきたぜ。


「とんだ戦闘狂ね。はぁ……仕方ないわね。第三ラウンド開始といきましょうか!」


 同じくうんざりげにレイナが言う。

 レイナの第三ラウンド開始の発言により、戦いの火蓋は切られた――。

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