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BATTLE OF THE GOD〜神々の戦い〜  作者: エックス
第二章 七十二柱の悪魔
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35 過去の因縁

「……師匠」


「分かったよ、付き合うよ……。はぁ、全くお前のストレス発散に付き合う、私の身にもなれ」


 師匠はソファーから立ち上がり、うんざりげにそう漏らす。

 師匠に悪いなと思いつつ、俺は師匠と共に地下へと行こうとした時、リーディエットがこう言う。


「何処に行くんですか?」


「地下」


 そう言った後、俺は師匠と共に広間を出て行く。

 地下に着くと俺と師匠は向かい合い、師匠は刀を取り出し抜刀する。

 俺も異空間から凛とデートをした時に、手に入れた漆黒の両刃の大剣と、純白の両刃の大剣を取り出し構える。

 この二本の大剣の名前を考えないとなぁ。

 まぁ、それは後で考えるとしよう。


「さぁ、始めようぜ。師匠!」


「あぁ」


 ――刹那、俺と師匠は瞬時に距離を詰めて、幾度も刃を交える。


「こんな物じゃないだろう? ゼローグ」


「当たり前だろ、本気でやろうぜ。師匠!」


 俺は不敵な笑みで師匠に言う。


「そうだなっ!」


 師匠はそう言うと、目にも留まらぬ速さで瞬時に俺との距離を詰めて、刀を振り下ろす。

 俺は神器龍の手(ドラゴンズハンド)を発動して、背中から龍の手を伸ばし刀の一撃を防ぎ、右手に持っている純白の大剣で師匠に反撃するが、師匠はその一撃を華麗に躱す。

 やっぱり当たらないか。師匠の宿す神の加護心眼(マインド)は相手の考えている事が、何でも分かっちまう便利な力。師匠を呼びに行った時や、さっきの事も全て師匠が俺の思考を読んだからだ。

 本当、厄介な力。何も考えなければいいんだろうけど、そんな甘い話じゃっないって訳で。……はぁ、本当、厄介。


「さて、ゼローグ、シンキングタイムは終わったかな?」


 俺の思考を読んだ師匠の問いに、俺はこう答える。


「あぁ、考えても分かんねぇから、師匠との戦いを愉しむ事にした」


「なるほどね」


 師匠は笑みを浮かべると、再び俺との距離を詰めて、刀を振り下ろす。

 俺は二本の大剣でそれを防ぎ、師匠の腹部に蹴りを入れようとするが、再び師匠に躱されて師匠は俺との距離をとる。

 今度は俺が師匠との距離を詰めて、二本の大剣で師匠に攻撃するが、師匠に全て躱される。

 これでも駄目ならもっと、速度を上げてみようかな。って、これも師匠にはお見通しか。本当、嫌になるな。だけど、文句を言っても仕方ねぇし、やってみますか。

 俺はさっきの攻撃よりも更に、攻撃の速度を上げて、師匠に斬りかかる。すると、師匠はさっきまで攻撃を華に躱していたのに、今は刀で攻撃を防いでいた。

 師匠と幾度も刃を交える度にどんどんこの戦いがとても愉しくなって来た。

 俺は師匠との距離をとると、二本の大剣を地面に突き刺す。


「……フフフフフフ、フハハハハハハハハハハハハハハハッ!! 愉しくなって来たじゃねぇか! やっぱり戦いってのは、こうじゃねえとなぁっ!」


「随分と嬉しそうだな、ゼローグよ」


「当たり前だ、強い奴との戦いは嬉しくて、愉しくしてしかたねぇよぉっ!」


 師匠の質問に俺は嬉々として言うと、地面に突き刺した大剣を引き抜き、師匠に斬りかかって行く。

 俺はフェイントを入れて背後から師匠に攻撃するが、師匠は難なく防ぎ反撃してくる。

 流石、師匠だ。やっぱり、突破者や魔王の様な強者との戦いは、愉しくて仕方がない。

 師匠と幾度も刃を交えている中、俺と師匠は一度距離をとると、お互い肩で息をしていた。やっぱ、流石に疲れるな。


「ゼローグ、今日はこれぐらいにしよう」


 ぜーはーぜーはーと息をして、刀をしまいながら師匠は言う。


「……あぁ、賛成だ」


 俺と師匠は地下を出て、広間に向かって歩いていた。広間に入ると皆はソファーに座り、飲み物を飲みながら寛いでいた。

 俺達に気付いた凛、ナナ、梨沙、唯、アルシア、メロディア、オリヴィア、レイチェル、モニカ、リーディエットが、口々に言ってくる。


「お疲れ様、お兄、フィーユさん」


「お疲れ様です、ご主人様、フィーユ様」


「お疲れ様、ゼロ、フィーユさん」


「お疲れ様、旦那様、フィーユさん」


「お疲れ、ゼロちゃん、フィーちゃん」


「お疲れ様、団長、フィーユさん」


「お疲れ様、ゼローグ、フィーユさん」


「お疲れ、ゼローグ、フィーユ」


「お疲れ様です、ゼローグさん、フィーユさん」


 俺を恨んでるエスフィールは、何も言わず、俺の顔を見ようとしない。まぁ、当然の事だろうけどさ。


「ふぅ、疲れたぁ」


 俺は戦いの疲れを癒す為に、ソファーに座り寛ぐ。師匠も俺と同様でソファーで寛いでいた。

 ソファーで寛いでいると、ふと、リーディエットの言っていた、妖狐の生き残りの事を思い出した。こういうのを過去の因縁って、言うのかね。

 ……妖狐の生き残りか……。面倒な事になる前に、消しておこうかなぁ。でもなぁ、探すの面倒くせぇしなぁ。……どうしよっかなぁ……。それに、リーディエットとエスフィールの身体の傷も、どうにかしたいしなぁ。


『……なぁ、ゼローグ。マールの宿した神の加護記憶(メモリー)は、記憶の共有は出来ないのか?』


 出来るけど、それがどうかしたのか?


『だったら、マールにリーディエット達の記憶を、お前と共有してもらってそして、傷だらけになる前の時間に戻せないのか?』


 あっ、なるほど! その手があったか! さっすがルイーザ!


『いや、これくらい、少し考えれば気付くと思うんだが……』


 そうと分かれば、早速マールの所に行こう!


「なぁ、リーディエットその身体の傷治せると言ったらどうする?」


 俺はソファーから立上がり、リーディエットに言う。


「治せるんですか!?」


 この事にリーディエットは、目を見開き驚いていた。エスフィールも此方を見ていて、リーディエット同様にこの事に驚いていた。


「あぁ、ちょっと面倒なやり方だけどな」


「治してくださいお願いします!」


 リーディエットはとても嬉しそうにした後、頭を下げてお願いしてきた。


「そんじゃ、全員でマールの所に行きますか!」


 俺は空間移動(ワープホール)を使ってマールの居る辺境の地に移動する。

 目の前の小屋からマールが、扉を開けて現れてこう言う。


「さて、今度は何の様だい? ゼローグ」


「リーディエットの過去の記憶を、俺と共有して欲しいんだ」


 俺がそう言うと、リーディエットは俺の隣立つ。


「うん、良いよ。それじゃあ、早速始めようか」


 マールは両手を俺とリーディエットの、頭の上に乗せてこう言う。


記憶の共有(メモリーシェア)!」


 すると、頭の中にリーディエットの過去の記憶が流れ込んでくる。


「はい、おしまい!」


 そう言ってマールは手を離す。


「神気解放、時空(タイムスペース)! 時間回帰(タイムリーカーション)!」


 俺は時間回帰(タイムリーカーション)を使って、リーディエットとエスフィールの身体の傷を、傷つけられる前の時間に戻す。

 身体が元に戻ったリーディエットと、エスフィールは身体の傷が消えた事を、とても喜んでいた。

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