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BATTLE OF THE GOD〜神々の戦い〜  作者: エックス
第二章 七十二柱の悪魔
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15 絶望の過去

「友を敵に回す原因ってどういう事? 団長」


「少しだけ俺の過去の話をしようか」


「ゼロちゃんの過去?」


「もう何十億年も前の話だ、あの時の俺は人間にとても興味があってな、人間を知る為にとある王国に毎日通っていた。その王国で知り合ったのが、当時王国騎士だったセシリアだ。俺はセシリアと合うたびに次第にあいつに惹かれていき、俺達は恋人になったんだ。だけど、ある日王国に七十二柱の悪魔と魔王が攻めて来てな、その時俺達は王国でデートをしていたんだが、七十二柱の悪魔と魔王が攻めて来た事を知ったセシリアは、王国騎士として悪魔と魔王との戦いに向かった。俺もその戦いに参加していたんだが、一人の騎士が放った攻撃が七十二柱の悪魔によって、跳ね返されて俺に当たりそうになったんだが、攻撃が当たる瞬間にセシリアが俺を庇って、セシリアは味方の騎士の攻撃を食らって死んだ」


 俺は涙が出るのを堪えていると心配になった凛が、俺の手を強く握ってくれた。

 俺も凛の手を強く握り返し、過去の話の続きをする。


「本当は技が当たっても俺は呪いで死ぬことはなかったんだ。セシリアはそれを知っていたのに俺を庇った。死ぬ前にどうして庇ったかを聞いたら、庇った理由は大切な人が傷つく所は見たくないって理由だった。セシリアが死んだ後俺は怒りで王国を壊滅させた」


「団長の左目って何時から呪われていたの?」


「セシリアに合って一週間くらい経ったくらいの時だよ」


「いつ呪われたかは覚えていたんだね」


「ねぇ、ゼロちゃん。セシリアさんってどんな人だったの?」


「相手が誰だろうと困ってる人がいれば手を差し伸べて、助けようとするとても優しい女性だったよ」


 そう言った後俺は、セシリアが死んだ悲しみに耐えきれずに、大粒の涙を流して嗚咽を漏らしながら、その場にへたり込んでしまった。

 凛は俺の前に来ると俺を自分の胸に優しく抱き寄せてくれた。


「……っ……! 俺のせいで……っ俺がもっと強ければ……ううっ……あいつを……っ……死なせずに済んだのに」


「お兄のせいじゃないでありんすよ、前も言ったでありんしょう、悪いのは七十二柱の悪魔だって」


「……っだけど……くっ……」


 俺は溢れる涙を抑えることができずに、凛の胸の中で、只々泣きじゃくる事しかできなかった。


「……ご主人様」


「ゼロちゃんのこんな姿初めて見た」


 ナナ達は俺が落ち着くまで一度広間を出ていった。

 広間には俺と凛だけが残り、俺は溜まっていたものを吐き出すかのように、大粒の涙を流しながら、嗚咽を漏らしていた。


「セシリアの事が大好きだった……誰よりも……」


「うん」


「……っ……! ……守りたかったけど……っ守れなくて……っ……どうする事も出来なくて……っ!」


「うん」


 凛は俺の話を聞きながら、俺の頭を優しく撫でてくれる。


「だからこそ、セシリアさんを生き返らせるんでありんしょう?」


「うん」


 溜まっていたものを吐き出すと、少しだけ楽になれた。だけどもう少しだけ凛の胸の中にいたかった。

 凛は何も言わず俺を自分の胸に抱き寄せたまま、俺の頭を優しく撫でてくれる。


「落ち着いたでありんすか?」


「あぁ」


 俺と凛は立ち上がると俺達は、お互いに見つめ合いそっと口づけを交した。


「わっちは皆を呼んで来るでありんすから、お兄はソファーに座って待っているでありんすよ」


「うん」


 凛がナナ達を呼びに行った後、俺は皆が来るのをソファーに座って待っていた。

 数分するとナナ達は広間に入って来て、とても心配そうな顔をしていた。


「大丈夫ですか? ご主人様」


「心配かけたな」


「いえ、お気になさらず」


 そう言ってナナはソファーに座り、他の皆もソファーに座る。俺の隣に座っている凛と唯は俺の両手を、強く握りしめてくれた。

 俺も二人の手を強く握り返した。


「この世界に来る前に俺は毎日同じ夢を見て、涙を流していたんだ」


「その夢ってもしかして……」


 そう言ったメロディアは俺が見た、夢の内容を察した様だった。


「目の前でセシリアが死ぬ所だ。あの時はどうしてだろうと思ったけど、記憶を取り戻した時に分かったんだ、大切な恋人だったから忘れることができずに、毎日同じ夢を見て涙を流していたんだって」


「ゼロちゃんは王国を壊滅させた後どうしてたの?」


「凛と一緒に暮らしていたよ、王国を作る為に俺は、凛を置いて出ていったんだ。そして俺は王国があった場所と同じ所に、新しく王国を作ったんだそれが今のフィリナ王国だ」


「えぇぇ! フィリナ王国ってゼロちゃんが作ったのぉぉ!」


 アルシアだけじゃなく他の皆も、大声を上げて驚いていた。


「俺はセシリアの変わりに困ってる人を助ける為に、王国を作って騎士になりフォルティッシムス騎士団を結成した」


「凛ちゃんと合ったのは何万年も前なんでしょ、凛ちゃんに合う前はゼロちゃんは何をしてたの?」


「マールの所で暮らしていたんだ」


「ご主人様もう夜遅くなので続きはまた明日にしませんか?」


 外を見るともう随分暗くなっていたので今日はここまでにして、続きは明日にした方がいいな。俺も凄く疲れたし。

 俺達は広間を出て一度部屋に戻り眠った後、明日続きを話す事になった。

 凛と唯は着ぐるみパジャマを着ていて、三人でベッドに横になる。


「凛、今日はありがとな」


「お兄が誰にも頼れなくて困っている時は、わっちが側にいてあげるでありんすから」


「ありがとう。大好きだよ凛」


「わっちもお兄の事が大好きでありんす」


 凛はそう言って俺の手を強く握ってくれたので、俺も凛の手を強く握った。

 俺は泣き疲れていたのもあって直ぐに、眠りにつく事が出来た。

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