05 悪魔の軍団
「ご主人様起きてください」
「ふわぁ。よく寝た」
「おはようゼロちゃん」
「あぁ。おはよう」
ナナに起こされて俺は検索空間を発動して、悪魔の軍団の場所を確認する。後一時間半くらいか早くアリアに知らせに行かないとな。ナナとアルシアは既に着替えていて、アルシアは騎士の鎧を着ていた。俺も何時も着ている服に着替える相変わらず全身真っ黒だ。
「二人共皆を起こすの手伝ってくれ」
「はい。分かりました」
「うん。いいよ」
俺達三人はまだ寝ていたメロディア、オリヴィア、梨沙、凛、唯、ルイーザの六人を起こす。
「おはよう。お兄」
「おはよう。旦那様」
そう言い目を覚ます凛と唯残りの四人も、ナナとアルシアに起こされて目を覚ましていた。
「早く着替えろアリアのとこに行って、悪魔の軍団が近づいている事を知らせないと。それとナナと梨沙は留守番な」
「分かりました」
「うん。分かった」
俺の中に凛と唯はパジャマを抜いで着替えるが何故か、二人共パジャマの下に下着を着けていなかった。
「何でお前ら裸の上からパジャマ着てんだよ」
「だってわっちも唯も下着を持っていないでありんすよ」
「確かに。でも唯はさらしを巻けば良かったんじゃねぇの?」
「あ、そっか」
何で気づかなかったんだ。今度また唯と凛を連れて王都に、二人の下着を買いに行かないとな。ルイーザは着替え終えると俺の中に入って行く。
「全員着替え終えたな。さっきも言ったように梨沙とナナは留守番だ、一応この屋敷は隔離空間で覆っておく。異論は無いな」
「無いでありんす」
「妾も」
「私達も無いよ」
全員異論は無かったので俺は検索空間で、アリアの居る場所を確認して、空間移動でアリアの居る王宮にある部屋に移動する。
「到着」
王宮にある部屋に移動するとアリアは、玉座に座っていて室内には二人の男女が居た。
「ゼロ!」
「おひさ」
「お前今まで何処に居たんだ急に姿を消したと思ったら、急に現れてびっくりしたぞ」
「まぁ、色々あってな、それは事が終わったら説明するよ」
俺はアリア達に悪魔の軍団四千人が、後一時間半程で王都に着く事を、アリア達に説明した。
「分かった直ぐに住民に知らせて避難させよう」
「王都は俺が隔離空間で覆うから、悪魔が入る事は絶対に無いが念の為避難させておけ」
そう言って俺は隔離空間を使って王都を覆う。
「そうか。後は悪魔の軍団の殲滅を頼んでもいいか?」
「最初からそのつもりだ」
「私達も久しぶりに一緒に戦おう」
「ありがとう。そんじゃ行きますか」
俺は検索空間で王都に迫る悪魔の軍団の前に移動すると、悪魔の軍団と軍団を引く連れていた、二人の七十二柱の悪魔が止まる。
「あんたがフィリナ王国最強の騎士ゼローグだな」
「そうだよ。お前等は?」
俺は前に居る二人の女性悪魔の名前を聞く。
「わ……私はサタン様に仕える七十二柱の悪魔が一人、レイチェル・グレモリーです」
おどおどしながらレイチェル・グレモリーと、名乗った少女は赤い目にウェーブのかかった、肩まである赤い髪に黒いマントと、肩アーマーのついた黒いビキニアーマーを、身に纏っていて胸もかなり大きくて、凛と同じくらいの大きさだ。身長は多分ナナやアルシアと、同じくらいの百六十センチ程だ。やたらおどおどしているのは、何でなんだろう。
「私はベルゼブブ様に仕える七十二柱の悪魔が一人、モニカ・グレモリーだ!」
モニカ・グレモリーと名乗った少女は赤いツインテールに、隣に居るグレモリーと同様に黒いマントと肩アーマーのついた、黒いビキニアーマーを身に纏っていて、レイチェルと名乗った少女同様に目も赤いが、胸は小さくて見事なまでに断崖絶壁だ、多分メロディアと同じくらいの大きさだ、もしかしたらそれ以下かも。身長は梨沙よりも少し小さい。
「なぁあんた何でそんなにおどおどしてんだ?」
「えっと。私は戦いとか好きじゃないしそれに、最強の騎士が相手なんて怖くて」
「じゃあ何で来たんだよ」
「それは……えっと……」
そう言った後彼女は黙ってしまった。面倒くせぇ。
「はぁ。お姉ちゃんじゃまともに会話ができないと思って、一緒に付いて来たけど正解だった」
お姉ちゃん? この二人姉妹なのか悪魔にも姉妹とかあるんだ。二人共可愛いし七十二柱の悪魔がこの二人みたいに、可愛い子ばかりだったらいいのにな。
「私達がここに来た理由は一つ、三大王国の一つである、フィリナ王国を滅ぼす為だ」
「何の為に滅ぼすんだ」
「人間を一人残らず殺す。それが私達七十二柱の悪魔の目的だからだ」
可愛い顔して恐ろしい事を言うな、人間を一人残らず殺すとは物騒な事だ。それにしても七十二柱の悪魔の目的って事は、魔王は関わっていないのかな、まぁ考えるのは後でいいや面倒くせぇし。
「俺はこの姉妹と戦るからお前らは、後ろの雑魚悪魔共を頼む」
俺はここら一体を隔離空間で覆って悪魔が王都に、行かないようにする。まさか三つの箇所を隔離空間で覆う事になるとは思ってもいなかった。
「了解!」
そう言って俺の後ろに居たアルシア達は悪魔の軍団と戦いを始める。
「さぁ。俺達も始めようぜ」