表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
BATTLE OF THE GOD〜神々の戦い〜  作者: エックス
第一章 最強の目覚め
14/135

13 新世フォルティッシムス騎士団

 俺達は宿屋で一ヶ月の生活が終った後は、残りの二週間を屋敷に戻って過ごしていた。

 屋敷に戻る頃には俺の身体は動かせるようになっていたが、まだ完全に治ったわけではないと言う事で屋敷での五日間は、ベッドで過ごす事になった。


「広さはこれくらいで良いな?」


 修行を開始する日の朝俺はルイーザと共に、屋敷の地下に王立フィリナ学園にある、地下闘技場の倍の広さの空間を作っていた。

 他の皆は修行の巻き添えを食らうといけないので、屋敷で過ごしている為俺が作ったこの地下施設には居ない。


「うむ。これなら十分だろ」


「それじゃあ修行を始めるか」


 俺はそう言ってルイーザの方を向く。


「先ずは私と戦ってもらう。ルールは簡単相手にまいったと言わせること。それと神器の同時解放は禁止。いいね?」


「分かった」


 俺は異空間から煉獄を取り出し解放する。


「いくぞ!」


 俺はルイーザに向かって行き攻撃をするが、不滅龍ウロボロス・ドラゴンであるルイーザには、一切の攻撃が通用しない。


「攻撃が駄目ならこれはどうだ。煉獄・無限地獄」


 俺はルイーザを煉獄の炎で閉じ込める。この炎は閉じ込めた相手を業火の中に、無限に閉じ込め続ける。


「やったか」


 と思った矢先ルイーザは煉獄の炎を一瞬で消し去った。


「攻撃が通じないのなら私を煉獄の炎の中に閉じ込める作戦か」


「どうやってあの炎を消し去った」


「私は不滅龍ウロボロス・ドラゴン。私が持つ力は自らが不滅であり、全て滅する力の二つ」


 自らが不滅な上に全てを滅するなんて、天地がひっくり返っても勝ち目がない。


「まいった。俺の負けだ」


「少し休憩しようか」


 三十分程休憩した後、本格的に、ルイーザと修業を開始する。


「一つ言い忘れていたが私が出ている時お前は不滅では無いから気をつけるんだぞ」


「それじゃあルイーザが俺の中に居る時は俺は不滅って事か」


「そういう事だ。先ずは私の力を完全に使いこなせるようになってもらう為に、私はお前の中に入るからお前は私と自分の精神を、統一させる修業を行え」


 ルイーザはそう言って俺の中に入っていく、俺はルイーザに指示された通りに俺とルイーザの精神を、統一させる修業を始めるが中々上手くいかない。

 着々と時間は過ぎて行くが、やっぱり上手くいかない。


「本当に俺は強くなれるのかな」


「そう落ち込むな初日はこんなものさ。さぁ屋敷に戻ろうもう夕方だ」


 俺とルイーザは屋敷に戻った後リビングに全員で集まって夕食を食べていた。夕食は全てナナが作ってくれた物で、どれも凄く美味しかった。修業は朝八時から夕方の六時の十時間だけだ。

 オーバーワークは身体に負担が掛かるという事で、修業時間は十時間のみだ。凛と唯は相変わらず狐と絡新婦の姿になって、俺のベッドで寝ている。


         *****


 こうして一年、また一年と時間が過ぎて行き、あっという間に三年の月日が経ち、俺達はアリアの所に修業を終えた事を、報告しに行く日の朝ナナが馬車の準備をする間、中に居るルイーザと話をしていた。


『それにしてもとんでもない技を、編み出したものだな、だが気をつけろよあの技は、身体への負担が大きいからな』


「あぁ」


「馬車の準備ができたので王都に向かいましょう」


 馬車の中に入る際に凛は一度狐の姿になる。

 唯は落ちた凛の服を拾って畳んだ後袋に入れる。

 馬車の中には入口から見て左側にアルシア、メロディア、オリヴィアの順番で座り右側には俺、梨沙、唯の順番で座り最後に凛は狐の姿になって、俺の足の上に座っている。

 アルシアとメロディアとオリヴィアは騎士の鎧姿だ。

 梨沙は俺の左目について話していた時と似た服を着ていて、黒いミニスカートに左右で色の違う、青と白のニーソックスに白い靴で、上半身は青いへその出たシャツの上に緑色のカーディガンを着ている。

 青いへその出たシャツは、アルシアから借りたのだろう。

 凛は狐の姿から人の姿になると、裸になってしまうので、何時も着ている黒い浴衣を、唯が袋に入れて持っている。


「狐の姿から人の姿に戻る度に、裸になるのって本当に不便だな」


「それなら妾も絡新婦の姿から、人の姿に戻る時は裸になるよ」


 妖怪ってのは人の姿に戻る度、裸になる種族じゃ無いのかと疑ってしまう。

 この二人が特別なのか、妖怪だからなのか気になるな。

 そうこうしていると村に着いたので、村の宿屋で休憩する。

 アルシア達は凛と唯に前に、この村に魔王が来た時の事を話していた。

 十分程休憩した後俺達は馬車に戻っていき、馬車に入る際に凛は一度、馬車の中に入ってから狐の姿に戻っていた。

 そして俺達はこの村に来た時と、同じ座り順で馬車に入っていく。

 その後王都に着くと俺達は、アリアの居る王宮に向かって歩いて行く。

 王宮に着きアリアに修業が、終えた事を報告していた。


「ゼローグ。その凛ともう一人の子について話してくれぬか」


 俺は隣に居る凛と唯の出会いについてアリアに説明する。


「二人の事情は分かった。これで報告は終わりだな」


「いや。まだ一つある。凛と唯をフォルティッシムス騎士団の団員にしたいんだ」


「うむ。良いぞ」


 やっぱりアリアはあっさり、凛と唯のフォルティッシムス騎士団の加入について、OKしてくれた。それにしてもこんなにあっさり、決めても良いのだろうか。


「という訳でこれからもよろしくな二人共」


 俺はそう言って二人の頭を撫でる。


「よろしくでありんすお兄」


「よろしく旦那様」


 新世フォルティッシムス騎士団の誕生だ。

第一章はこれで終わりです。次からは第二章です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ