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BATTLE OF THE GOD〜神々の戦い〜  作者: エックス
第四章 突破者VS十二神
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08 仲直り

「……よしっ! ……行くよ!」


 そう言いエスフィールは俺の手を掴む。


「行くって何処に」


 エスフィールに引っ張られながら俺は言う。


「このままじゃダメ……セレスさんに会いに行かないとダメだよ」


 立ち止まりエスフィールが言う。


「さっきも言っただろう! 俺はセレス(あいつ)に会う資格が無いんだよ!」


 エスフィールの手を振り払い俺は叫ぶ。


「そうやって逃げていたら、いつまでたっても前に進めないままだよ!」


 今度はエスフィールが叫ぶ。


「……そうだとしても、俺は……」


 俺は俯き力無く答える。


「本当はセレスさんに会いたいんでしょ?」


 エスフィールは優しい声音で言う。

 エスフィールの言うとおりだ、許させる事なら俺はセレスに会いたい。

 だけど……。

 俺にそんな資格は無いんだ……。

 約束を破った、俺には……。


 だからこそ、俺はこう答えるしかないんだ。


「……そんなこと、ない」


「じゃあ、どうしてセレスさんの名前を口に出したの?」


 エスフィールが確信を持った様な顔で言う。


「それは……」


 エスフィールの言葉を聞いて俺は言い返す事が出来なかった。

 エスフィールの言った事が、事実だったから……。


「セレスさんに会いたいから、セレスさんの事を聞いたんでしょ? ……だったら、会わないと。……可愛い妹、なんでしょう?」


 俺の左手を握り、微笑みながらエスフィールは言う。


「……」


 俺は何も言わずエスフィールから目を背ける。


「行こう、ダーリン! セレスちゃんに会いに」


 今度は俺の右手を握りしめ笑顔でアイシャが言う。


「お兄」


 凛は俺の左手を握り優しく言う。


「旦那様」


 唯も俺の右手を握って言う。


「……あぁ」


 俺は四人の顔を見渡し答える。

 会おう、セレスに。


「……ふぅ、検索空間(サーチスペース)


 何処だ、セレス。何処に居る?


 ………………。

 …………。


 ……ッ!

 見つけた! あの頃の面影がある。この娘で間違いない!


「行くぞ。……空間移動(ワープホール)


 俺は空間移動(ワープホール)でセレスの目の前に移動した。


「ゼローグ……?」


 目の前の少女は俺の名を呼ぶ。

 あの頃と違い胸の辺りまで伸ばした、銀色の長い髪に銀色の瞳、そして容姿端麗。

 ……だが、まだあの頃の様なあどけなさが残っていた。

 そして、背丈は俺の腰程だったのが今では梨沙と同じくらいの背丈か。


「ほらっ」


 エスフィールが俺の背中を押す


「うおっ。……綺麗になったな……」


 何を言っていいか分からず、最初に思った感想を口にしていた。


「……ありがと」


 頬を赤らめてセレスは言う。


「……」


「……」


 セレスに何を言っていいのか分からず黙ってしまう。

 それはセレスも同じなのだろう。

 何も言えず時間だけが過ぎて行く。


「……約束……守れなくて、ごめんな」


 俺は意を決し、セレスにあの時のことを謝った。


「ほんとだよ。……にぃにの嘘つき」


 セレスは少し微笑み言う。


「また会えて嬉しい……にぃに」


 涙ぐんでセレスが言う。

 そして、俺に歩み寄り力いっぱい抱きしめてくる。


「俺もだよ……ずっとお前に会いたかった、セレス。だから、会えて嬉しい」


 俺もセレスの事を優しく抱きしめて言う。


「良かったね、ダーリン。仲直りできて」


 暫くして後ろからアイシャが話しかけてくる。


「アイシャさん! お久しぶりです」


 セレスは俺から離れるとアイシャにも抱きついた。


「久しぶり、セレスちゃん。本当に大きくなったね」


 アイシャもセレスを抱きしめて笑顔で言う。


「お兄、良かったね」


 笑顔で凛が言う。


「ありがとな、凛。それに、エスフィール、アイシャ、唯もありがとう」


 凛の頭を撫でて俺は言う。


「お兄? それじゃあ、この人が凛さん?」


 アイシャから離れセレスが言う。


「あぁ、そうだ」


 俺は凛を抱き寄せて言う。


「また会えて良かったね! にぃに!」


 笑顔でセレスが言う。


「わっちの事を知っているでありんすか?」


 凛が首を傾げ言う。


「うん、にぃにから色々聞いてたから」


 セレスが言う。


「ねぇ、旦那様。もしかして、この娘を可愛がってた理由って、凛に似ていたからかい?」


 あごに手をやり唯が言う。


「当たり!」


 俺は笑顔でそう言った。


 その後、凛、唯、エスフィールはセレスと自己紹介をして楽しく談笑していた。


 後はヴァイスとの問題を解決するだけだな。

 セレスの頼みならあいつは簡単に協力してくれるだろうが、そう簡単にいくとは思えないしあの様子じゃ、セレスの頼み聞くかどうか……。


 でも今はこうしてまた、セレスと一緒に居れるだけで十分だ。

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