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はじめに
元々私はそれほど子供好きというわけではない。嫌いでもないけれど、彼らの話している事や行動が分からなかったりするため、『苦手』と表現するのが正しいと思う。
仕事場に赤ん坊を連れて来る方が見えても、抱っこの仕方がまず解らず、壊してしまいそうなので遠くから眺めるだけだった。子供に話しかけられても、どうしていいか分からず、とりあえず笑っておけで誤魔化し、できる限り距離を取った。
……本当は嫌いだろと言われてもおかしくないような感じではあるけれど、嫌いではないのだ。遠目で見て居るぶんには可愛いなぁと思うし、初めてのお使いとかを見れば感動できる程度には好きである。でも実際に関わるのは、分からなさ過ぎて怖かった。
そして関わらないから、いつまで経っても子供の事が分からない。
これは、そんな私が、子供を授かり、七転八倒しながら手さぐりで子育てした日常を綴る記録である。