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異世界伝説巡り旅  作者: オムレット
第1章 旅の始まり
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5話 昔話

イマジネーションが爆発してるゼ!

「…私がこの国の王、第36代ウィルドン王国国王 ギルベルト・エアリス・ウィルドンだ。そして君から見て右が私の妻、左が娘だ」

紹介された二人は軽く会釈をする。


「昨日は手荒な歓迎で申し訳なかった。君の荷物は全て客室に置いてあるから安心してくれ」

「い、いえ、とんでもないです。不審な輩がいきなりあんなところにいたら誰でも疑いますよ。そうです、あれも爺さんが…」

爺さんのバカにした顔が目に浮かんで怒りが湧いてきた。


「ふははは! すまんがあの扉を牢屋に置くよう命じたのは私なのだ。もしも彼が帰ってきたら驚かそうと思っていたのだが、まさか君が来るとは思わなくてな」

出来心だったのだ、と笑う国王。

「ぇー」

あなたのせいか!


国王と爺さんは友人らしいが爺さんの方が年上だ。どういう成り行きであの人に出会うのだろうか?

「あの人とはどんなふうに知り合ったのですか?」


少しの間僕を見たあと、国王はこう言った。

「ふむ、彼との出会いを話すなら我々王家についても語らなければならない。少々長くなるがそれでも良いか?」

「ええ、お願いします」







代々ウィルドン王家は15歳を超えると1年以上もの間、世界を回り世の中を見る旅に出る。

(旅に出るためにはとある試練を越えなくてはならないらしい)

王家としてではなく冒険者として、自らの力で旅をしなければならない。

金を稼ぐことも仲間を集めるのも自分次第。

特別な事がない限り国から援助は無い。


王家という立場に立つには、国を支える国民について知ることも大事だ、と17代目国王が唱えたため、この様な決まりが出来た。



現国王ギルベルトが15歳になり旅に出て、5年が経ったある日、滞在していた国は隣国と戦争が起こり、巻き込まれてしまう。

冒険者は時として戦争で雇われることがある。

滞在国に雇われたギルベルトは戦場で敵兵の強烈な一撃を受け瀕死の状態に陥る。

祖国に帰れず死ぬのかと覚悟したその時、とある男に助けられる。


その男こそスタンリー・グレイハンズだった。

この時スタンリーの年齢は40代。

しかもその時の彼はギルベルトが敵対していた国の将軍という立場の人間であり、天才だが変人であることでも有名だった。


何とか大命を取り留めたギルベルトはスタンリーに助けた理由を聞いた。

「どうして私を助けたのだ? あなたは敵国の将軍のはず」

しかしスタンリーは気にしていないという風にこう言った

「俺は戦争が嫌いだ。戦ってはいたが全員殺しちゃあいねーよ。お前を助けたのは、その、気まぐれだ」


別に戦争に来たかった訳じゃなく、さすが天才と言うべきか実際スタンリーと対峙した者は全員負傷こそしたものの命に別状はなかったとあとで知った。


どうしてこうなったのか、彼らは共闘し持てる武力と知力を駆使した結果、半年で戦争を終わらせたのだった。

この戦争の出来事はのちに『二狼の奇跡』と呼ばれる。

ギルベルトとスタンリーはこれがキッカケとなり生涯の友となったのであった。







「…とまぁこんな感じで私たちは今でも生きる伝説と呼ばれる事がある」

生きる伝説って響きがかっこいいな

それに爺さん、その頃から変わってないところもあるけど、向こうじゃ格好良さは無かったよな。

というか変人しか残ってないじゃん!



国王ギルベルトの昔話を聞きながら食事は進み、デザートを食べている時に思い出した。

そういえばどうして僕が爺さんの知り合いだと知ったのか訊いてなかったな。


「あの、国王様。訊きそびれていたのですが、どうして僕が爺さ、じゃなくてスタンリーさんと知り合いだと知ったのですか?」

国王も思い出した様で知った経緯を教えてくれる。

「おおそうだった。君を知ったのは兵士が君の荷物を調べている時に封筒を見つけてな。その封筒には手紙とあの時の勲章が入っていたのだ」


その勲章って…

「その勲章が先ほどの戦争を終わらた時のものですか?」

「うむ。しかし手紙と勲章を見せられた時は、随分驚いたのでな。死んだかと思ったが、読めばまだまだ元気そうで良かった」


内容は詳しく聞かなかったが手紙には、爺さんが今どうしているか、僕について(余計な事を色々書かれていたようだ!)、今後の僕の扱いなど爺さんなりに気を使ってくれたらしい。





食事も終わり(僕は昨日から何も食べてないので一人だけ量が多かった)今後の話に入った。

「彼の手紙では君は旅に出たいそうだが、どうしたい?それと昨日の詫びもしたいと思っておるのだが欲しいものはあるか?」

おおお!国王から欲しいものはあるか、だって!

一度は言われたかったんだよなぁ〜


「何か嬉しそうだな、カルタくん」

おっと顔に出てたみたいだ。恥かしっ!


とりあえず欲しいものは決まってるしさっさと言おう。

「えっと、僕の今欲しいものは…」

一度は言われたいよね!

「欲しいものはあるか?」

羨ましいな


さて次回は、カルタくんの望みとは一体?



※第1章が終わったら一度見直して、再度修正と統合などをしようと思います。


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