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異世界伝説巡り旅  作者: オムレット
第1章 旅の始まり
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26/28

24話 今やっと……

お久しぶりです。

失踪したと思った?

はい、すみません、書いては消して書いては消してを繰り返す何ヶ月間でした。

 ……昨日はセリーナの試験だった。

(え? 試験の話はどうしたって? んなもん、肝心なところで気絶したから知らないよ‼︎)


 正直僕は振り回されっぱなしだったし途中から記憶にない。

 彼女の試練なのに最初からはぐれてて僕が彼女を探す羽目になったり、落とし穴で落とされたり、鳥籠に捕まったり……。

 はぁ、ろくな目に合わなかったなぁ。

 まぁお目当の代物はいつの間にか手に入れてたし何とかクリアできた。


「しかしなぁ、はぁ」


 もう何度目かもわからないため息をつく。



 僕は自室の椅子で昨日の出来事を思い返していた。


「私の華麗な救出劇からこの剣に選ばれるまでが、まるで英雄誕生の瞬間みたいだったでしょ!」

「知らないよ、その時は気絶してたから! 僕はキミに振り回されただけだったからね」


 彼女は僕のベッドに腰掛けて、上機嫌に自慢してくるのだ。

 くそぉ、セリーナの天使のような一言に感動しなければこんなことには……。


「そんな事ないよ。カルタがいてくれたから私は思う存分、のびのびできたんだし」

「その割に終始ぐだぐだしてような」

「いいでしょ! そんなことより見てよ、このカッコイイ造形。勇気の証という称号が付いてる【ブレイブハート】を‼︎」


 そう言って今回の試練で手に入れたお目当の代物が正しくこの剣だ。

 勇気の証という称号が本当に付いてる古代の剣、その名も【ブレイブハート】はこれぞ勇者の剣というような造形で僕から見てもカッコイイ!

 そして、鍔の中心に埋まっているハート型の宝石は彼女の心に作用して炎のように光るようで効果は分からないがなんか凄い。


「くそぉ、超欲しい!」

「うふふ! 残念ながら選ばれたのは私よ!」


 はぁ、機嫌が良いならもうそれでいいよ。



 これで念願だった異世界の旅が始まるのか。

 僕はバックパックから一冊の本を取り出した。


「ねぇカルタ、その本は何かしら?」


 僕が彼女にこの本を見せるのは初めてだ。

 というかこの世界に来てからは初めて開くから僕も久しぶりに見る。


「ああそっか、まだ見せた事なかったもんね。これでね、爺さんが僕にこの世界のことをこの本で教えてくれたんだ」

「へぇ、どんな事が書いてあるの?」


 今度は僕は自慢げに語り出す。


「神話や童話、伝記に伝承、様々なことがこの世界の言葉で書かれているんだ。はじめは読み方の練習に使ってたんだけど、内容が分かったら夢中になっちゃって」


 僕は照れ臭そうに言う。


「そういえば試練の時も今みたいにキラキラした目で遺跡を眺めてたものねぇ」

「もともとそういったモノを見て回るのが目的だからさ」

「ふうん、良かったら私にも見せて!」


 僕は爺さんとの思い出とともにこの本について語り聞かせたのであった。















 時間が少々経ちまして朝食後、僕とセリーナは騎士団の訓練場に来ていた。

 普段通り稽古に励む団員たちは僕らに気がつくと声を掛けてくれる。


「お二人ともおはようございます。団長たちなら本部に居ますよ」

「ありがとうございます。後で行って見ますね」


「姫様、明日旅立たれるそうで」

「うん! 世界中を見てくるよ」

「なら今日が姫様との最後の稽古になるのかぁ」

「そんな大袈裟な……」

「いや、あんなに小さくて弱々しかった子が立派になったもんです」

「褒め、られたのかな?」

「国王様、王妃様と比べるのはおこがましいですが姫様が小さな頃から知っている者たちからすれば親心の一つや二つ芽生えますとも」

「そっか、ありがとう」



 それから僕らは1時間ほど団員たちと稽古を受けたのち、騎士団の本部に向かった。


 騎士団本部は中央城門の中にある。

 セリーナはノックもせず執務室に入ってしまったので僕は後に続いて入った。


「団長! 副団長! 来ましたよー!」

「し、失礼します」


 そこには机の前で書類とにらめっこしている団長と、まるで今来ることが分かっていたかのように僕ら2人を含めた4人分のカップに紅茶を注ぐ副団長の姿があった。



「やあやあ、お二人さん。随分失礼のある入室、流石だな」

「僕ハ 悪ク アリマセンヨー」

「姫様、この度はおめでとうございます」

「副団長、ありがとう!」


 とりあえず机の前にある向かい合うように設置されたソファーの右の方に案内され座った。


「んで、何用だ?」

「それはもちろん、私の試練の報告と!」

「こないだの団長との約束を果たしてもらいに来ました」

「なるほどな、まぁ試練については今朝方報告を受けたが本人から直接報告しに来る点は評価に値する、が入室時の態度が悪かったため評価は無しだな」

「そんなぁ〜」

「……なんてな! 俺はそういうの好きだぜ」

「え? そう、かな」


 ああ、ダメだこれは。

 セリーナって結構調子に乗っちゃうタイプなんじゃないだろうか?


「いいえ、いけません。その弛みきった心では隙だらけです。こんな事では旅先ですぐ死んでしまう」

「ぐぬぬ、そうでした。反省します」


 セリーナもまさか、落として上げて落とされるとは思わなかっただろうな。


「そ、それで結果は無事試練完遂ですわ。その証拠にホラ! 勇気の証ですよ!」

「ほう、遂にこれが姫様の手に移るとはな」

「時の流れは早いものですね」


 懐かしそうに騎士団のトップ1・2がブレイブハートを眺めていた。


「ま、これから頑張れよ姫様」

「まだまだ未熟なあなたが心配ですが応援してますからね」

「はい! ありがとうございます‼︎」



「さてと、それじゃあ雑務に戻りま…」

「待て待て待て、僕の用件がまだだ!」

「おっとうっかりしてたぜ。それならっと、ここだ」


 そう言って団長ユーフリートは机の下から例の剣を取り出した。

 なぜそんなところから⁈


「確かにこいつをくれてやると言ってたな。あの時は緊急だったからあの場で渡すことが出来なかった」

「まさかあんな事になるなんて誰も思いませんでしたよ」

「そうだな……カルタ・サギリ、 前へ!」


 ユーフリートは立ち上がり僕の名を呼んだ。僕は机を挟んで彼の前に立つ。


「此度の試練、緊急の事態に陥ったものの見事打ち勝って見せたことを讃え、正式に(・・・)ウィルドン王国騎士団騎士見習いである事を認める共に、この剣を授ける」

「ありがとうございます」

「今後、我が国の姫君と共に冒険者として旅をする貴殿の活躍に期待している」

「はい!」


 パチパチパチパチ


 セリーナと副団長ヨハンさんが拍手をしてくれた。

 なんだか泣けてきたなぁ。


 ……うん?

 そういえば今さっき正式に、って言わなかったか?


「団長殿、発言よろしいでしょうか?」

「うむ、良かろう!」

「おい! 今さっき正式にって言ってたけど今の今まで騎士見習いは仮だったってことか!」

「その通りだが?」

「え? でも闘技場のときは騎士見習いって言ってた……」

「そりゃあそう言った方が締まるだろ」

「まぁ、そうかもしれんけど。なんか、なぁ」

「安心しろ、もう今はその立派な騎士見習いだぜ」

「あーはい。ソウデスネー」


 そっかぁ、今まで騎士見習いにもなってなかったんだぁ。

 あの時すでになった事になってたんだと思ってた。

 まぁ今正式になったから関係ないか。


 こうして僕は今、正式な騎士見習いになったのでした。

改めまして、お久しぶりです。

失踪しかけたオムレットです。

何と言うか、まあさすがに次回からまた数ヶ月投稿無しなんてあるわけないじゃないかぁー(フラグ)

いえいえ、冗談が過ぎたしたね。

えっと活動報告でも言っておりますが元の24話以降は一度削除させてもらいました。

あのままではガチめに進まないので。

しかし、別の形(サイドストーリー的な)で出そうと思ってますので、ご心配なく!

(心配する程の内容ではないか)


とまぁこんな感じで再開しまーす。

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