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異世界伝説巡り旅  作者: オムレット
第1章 旅の始まり
24/28

23話 断れないお願い

お待たせ致しました!

「もう話は終わりですか? 終わったよね。終わったなら私もお父様に言っておきたいことがありますわ」

「うむ、 我々が伝えたかった話は全て伝えた。カルタくん、よろしいかな?」


 ある程度の事情は把握できたので、セリーナの要件を聞くことにした。

 今のところ聞きたいことはないし、今後のことは後でじっくり考えよう。

「ええ構いません。だいたいの事情は理解しましたのでセリーナ姫にお譲りします」

「そうか。ではセリーナ、話したいこととは何だ?」


 セリーナはドンと胸を張り、自信に満ちた顔でこんなことを言った。

「明日、カルタを試練に連れて行きます!」

「なんだと⁉」

「え?……え?」


 驚愕する国王と困惑する僕。

「私が提案したカルタ君の旅に必要な技量を見る試験は……」

「団長の試験で戦えるようになったし、必要なことは旅の中で私が教えればいいかなって思って、あ、それと早く旅に出たいので、その第一歩として連れて行きます」

 驚いた後の国王は大きく溜息をつき少し残念そうにつぶやいていた。

「せっかく色々と考えたのだがなぁ。うちの娘は自由だな」

 お父さんは大変ですね。


 僕はというと、未だ困惑の中にいた。

 だって、ようやく体が良くなって一息つけそうだったのに、いきなり明日彼女にとって大事な行事であろう試練のお供に連れ出されると聞いたら、どうすればいいかなんてわからないだろう。

 僕が行けば足手纏いになるだろうに、なんで僕をそこまで連れて行きたいんだろうか?

「ねぇセリーナ。今の僕を連れて行っても足手纏いにしかならないよ?」

「そんなこと関係ないわ! カルタは私の最初の仲間なんですもの。どんなことでも一緒に乗り越えてほしいなって思ったの。ダメ?」

 そんなこと言われちゃったら、行くしかないじゃないか!

「キミの言いたいことは分かったよ。喜んでお供しましょう」

「やったぁ! じゃあ今からギルドに行って冒険者になる為の登録手続きをしよっか」

 セリーナは興奮冷め止まぬまま僕の手を引き、部屋を出ようとする。

「少し待ちなさい、セリーナ」

 立ち直った国王は真剣な表情で娘を呼び止めた。

「は、はい! ごめんなさい」

 またやってしまったと落ち込むセリーナだったが、そういう訳ではないようだ。

「フハハ、別に引き止めたりせんよ。自分で考え決めた事なら私がこれ以上口出しするのは野暮だろう。ただ一言言わせておくれ」

「……やると決めたのならしっかりやり通しなさい。いまの私からはそれだけだ」

 その言葉が意外だったのかセリーナは目を丸くした。

 だがすぐ我に返り元気良く返事を返す。

「はい‼ 頑張ります」

 二人とも良い笑顔を見せ合った。

 その姿が僕には眩しくて、それでいて羨ましかった。


 国王は僕に目を移し一言、

「娘を頼む」

 優しく、それでいて重みのある言葉だった。


 僕は、

「はい」

 と返事を返し、深く頭を下げた。

 任せてくれとは言えなかったがこれで良かったと思う。


 僕ら2人は静かに部屋を後にした。









 あれから数分経った頃、僕とセリーナは息を荒くしつつギルドの扉の前に着いた。

「ハァハァ、そんなに、慌てなくても、ハァハァ、何も逃げて、いかないよ!」

「ハァハァ、いや、だってさ。ハァハァ、どうしても早く、行きたくって、ついね」

 こんなに息が荒いのは、城から彼女に手を引かれてギルドまでずっと走っていたからだ。


 とりあえず息を整え、ギルドに入ることにした。

 中は昼時だからなのか人気が少ない。

 こちらとしては忙しい時でなくて良かった。


 僕らは受付に行くと、ちょうど以前に担当してくれた方がいたのでその受付窓口の席に座った。

「こんにちは、今回は僕と姫様の冒険者登録の申請に来ましたよ。国王からの紹介状も持って来ました」

「こんにちは、お待ちしておりました。まずは紹介状をご確認させて頂きます。その間に登録申請の書類に記載をお願いします」

 冒険者登録申請書と書かれた書類を2枚出してもらったので、片方をセリーナに渡し僕も書類を記載し始めた。



 滞りなく記載し終わったところでちょうどセリーナも書き終わったようだ。

「書けた?」

「うん! 私は終わったよ。カルタも終わったの?」

「うん、書けた」

 セリーナの分も合わせて書類を提出する。

「こちらも紹介状の確認が済みました。書類の方も……問題ありませんね」

 良かった、特に記入漏れは無かったようだ。

「では最後にギルド入会費として銀貨3枚、ですが紹介状を頂きましたので値下げしまして、銀貨1枚と銅貨3枚をお支払い下さい」

「私は払えるけどカルタってお金持ってたっけ?」

 そう、以前はお金がなかった。

 だがしかし、僕は先日の闘技場での試合で報償金を獲得していたので、ここで支払ってもまだ余りが出る。

「フッフッフ、団長の粋な計らいでお金が手に入っていたのさ。(死にそうになったけど)」

「そうだったの。問題ないなら早く出して、会員証を貰うわよ」

 そんなに慌てなくても逃げないって言ってるのにねぇ。

 とにかく僕は僕の分を、セリーナも自分の分の料金を支払う。

「金額は確かにお支払い頂きました。会員証はあと数分の後に出来上がりますので、少々お待ちください」

 そう言うと受付の女性は奥の部屋へ行ってしまった。

「ああ待ち遠しい、早く行きたい」

「落ち着きなよ、そもそも試練とやらは明日行くんだろう? それにあと数分で出来るなら大人しく待っていないと」




 5分ほどだっただろうか。

 受付の女性が帰ってきた。

「お待たせ致しました。こちらが冒険者ギルド【ウィンドブレーカー】の会員証になります。以前ご説明しました通り、おふたりのランクはレッドから始まります。これから様々な依頼をこなして次のランクを目指して頑張って下さいね」

「へぇ、これが会員証か。なんか嬉しいね、セリー、ナ?」

「おおお、これが、これが待ちに待った会員証。絶〜対なくさないからね!」

 何という見事なフラグ。

 このフラグをいつか回収してしまう日が来るのだろか。


 感動しまくる新人冒険者2人に受付の女性から話があるらしい。

「ところで姫様、明日、試練に挑まれるそうですね?」

「そうよ! 待ち遠しいわ〜」

「ではそんな姫様に最初のクエスト、特殊重要クエストの依頼書です」

 渡されたのは質の良い革製の依頼書だった。

 その依頼書にはウィルドン王国の刻印が刻まれている。

「なになに? 特殊重要クエスト ウィルドン王国の王城の地下に存在する遺跡の試練に挑み無事帰還せよ ウィルドン王国国王ギルベルト・エアリス・ウィルドン、だって」

「初めての依頼がお父様からの依頼ということなのね」

「そういうことになります。紹介状に同封されておりましたからお見せ致しましたが、この御依頼をお受けになられますか?」

 そりゃあ勿論、返事は決まっている。

「勿論受けるわ! カルタは同行者として連れて行くけど問題なかったよね?」

「はい、同行を認めます。ではおふたりの会員証の提示と依頼書へのサインをお願いします」

 僕らはいまさっき手に入れた会員証を出し、依頼書にサインをする。


 会員証を確認し、依頼書へのサインも確認を終え、会員証が帰ってきた。

「確認出来ました。依頼は明日挑戦ということでよろしいですね?」

「それでお願いするわ」

「お願いします」

「依頼の受諾、確認完了。お気をつけて行ってらっしゃいませ」

 こうして晴れて冒険者としての第一歩を踏み出すことができ、最初のクエスト、最初の試練が待ち受けている。

もしかして今月初めての投稿?

はい、オムレットです。


なーがいこと更新しませんで、申し訳ない。

まぁなぜこんなに遅れたかは第二回月一報告会をご覧下さい。

言い訳しかしてません。


さて、ようやくふたりは冒険者になれましたね。

余談ですけど冒険者ギルドは各国にあって名前も違いますけど、所属が違うだけで他国のギルドへ行っても依頼は受けられますし、窓口で報酬を受け取れます。

どうでもいいですね、はい。


最近セリーナの口調が分からなくなることがあって、時々これで合ってるかなって不安になります。

変だな、と思いましたら感想でご報告下さい。

出来る限り早く修正します。


さて、待ちに待ったセリーナの試練が始まる!

と、その前に次回は息抜き回を挟んじゃいます。

息抜きさせるならやっぱりここでしょ!

腹が減っては何とやら。

次回もお楽しみに!


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