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異世界伝説巡り旅  作者: オムレット
第1章 旅の始まり
22/28

21話 キミの気持ち

ソイヤッ!

 目が覚めると知らない天井だった。

 視界に入ってくる窓の外から空は赤く染まっているのが見えた。



 あの闘いから数時間後、僕は闘技場の医療スタッフのおかげで怪我や傷は完治した。

 ただし筋肉痛や魔法の過度な使用などの影響で身体が疲弊している。

 だから医療スタッフの皆さんに「最低一日は安静にしてなさい」と口を揃えて念を押されてしまった。


「はぁ。疲れた〜」


 今僕は闘技場の個室の一つを借りて、ベットで安静にしている。

 安静と言われても、そもそも筋肉痛で動けない。


 うん? なんかデジャブ……



 ほとんど動けないけれど退屈はしない。

 騎士団長ユーフリートの計らいで、退屈せぬようにと窓から試合の様子が見える部屋を選んでくれた。

 呼び鈴が付いていいるのでいつでもスタッフを呼べる。

 そのおかげで椅子に座らせてもらったり、食事を持って来てもらったりが出来る。


 しかし、介護されているみたいで恥ずかしい。

 また、騒音を遮断する魔法が施されているので静か過ぎるところが少し残念だ。

 様々な歓声が聞こえるのが醍醐味なんだがな。



 日が沈むと光の魔法で闘技場全体がライトアップされる。


 夜も営業しているのかぁ。

 僕は窓際でロッキングチェアに座って暇つぶしに剣闘を見ている。


「この椅子揺らすの面白いな」



 今は朝知り合ったレッドさんが出場していた。

 僕が出場した種目である魔獣狩り(正確には僕が闘ったのは土人形なので本来とは少し違う)が行われている。

 それにしても昼間はあんなことがあったのに営業できるのか。






 しばらくすると部屋がノックされた。

「失礼します。御夕食をお持ち致しました」

「あ、はい。どうぞ」


 もうそんな時間かぁ~。

 うむむ? 聞いたことのある声だったような気がするのだが……。



 ドアから見知った少女が食事を持って現れる。


「………」


 あれ? こっち見てくれない。

 もしかして、怒ってる?

 なんか怒らせるようなことしたっけ?


「あ、あのー、セリーナさん? もしかして、もしかするとご機嫌ナナメだったりします?」

「………ふん!」


 ベッドの隣にあるテーブルに少し乱暴に食事が置かれる。

 そしてそばにあった椅子を僕とは逆に向けて座った。


 これは、激おこですね。

 あ、そう言えば一つ心当たりがあったぞ。

「すみませんでした! 治癒のペンダントを壊してしまいました。大切な物ですよね」

「………」


 返事はない。

 こうなればもう、どうにでもなれ!

「ええっと、その、どうしたら許してくれるかな? 何でも言うこと聞くからさ!」

「………本当に?」

「はい! 勿論です!」

「何でも?」

「な、何でもどんと来い!」


 あれ、なんかとんでもないことを約束させられるんじゃないか?

「でも、その、お手柔らかに」

「問答無用‼︎ 」


 ひぇぇ〜〜

 マジの顔だ!



「なんちゃってね。怒ってたけどもう怒ってないわ」

「ふぇ?」


 セリーナの顔はいつものように元気な笑顔に戻っていた。


「それにちょっと勘違いしてるみたいね。まずはそこを正しておくわ」

「勘違い?」

「そうね、ペンダントは別に良いのよ。消耗品だし、貴方に譲っちゃったし。だからあれはもう貴方のものだよ」

「じゃあなんで―――」





 僕はそれ以上言葉が出なかった。

 セリーナは涙を流していた。

 僕の元までスタスタと歩いて来ると、

「心配したんだからぁ。王宮内が騒がしくなったから聞いてみら、闘技場が大変だって。あそこにはカルタが行くって言ってたし、気になっていってみたわ。そうしたら結界があるし、団長は壊せないって言うし、カルタは死にそうになって。それから……」

 僕の胸をポコポコと叩く。


 そうか、心配してくれたんだ。

 心配してくれていたことに心が温かくなる。

 だけど、軽く僕の胸を叩く可愛い仕草は、今の僕には相当なダメージが入っている。



 僕は素直に嬉しかった。

 そして、この気持ちは伝えなければと思った。

「ありがとう。僕をこんなに思ってくれて、ホントにありがとう」

「ううう、どういたしましてぇ~」

「だからさ、そろそろ叩くの止めてもらっていい?」

「う?」


 反則級の可愛さ‼

 じゃなくて!

「もったいないけど今は止めてもらわないと体がぁ!」

 正直ヤバいっす。


 ようやく僕の状態に気が付いて離れる。

「ごめんなさい! 痛かったよね。やっちゃったよぉ」

「あ、ははは。大丈夫、大丈夫」



 泣いたままでは話が出来ないのでセリーナが落ち着きを取り戻すまで待った。

 落ち着いたところで、僕は持って来てくれた夕食を食べさせてもらいながら昼の出来事を話し合った。


 セリーナは親切さから思うところは無いみたいだけど、僕はいろんな意味で恥ずかしい。

 だが恥ずかしさを表情に出してしまうとこの子も恥ずかしさを感じてしまうと思ったので必死に我慢することになった。

 何とか無事食べ終わったが、まだ話が途中だったので呼び鈴を使って食器を片付けてもらった。



「それにしてもよく倒せたね。あ、変な意味じゃないよ。作りものだとしてもあのケルベロスを倒せたなんて凄い事だわ」

「僕もどうして倒せたのか不思議なんだよ」

「そうね、カルタもいつもと違う雰囲気だったわ」

「自分で自分を制御できないのは困るけど、おかげで倒せたっていう部分もあるから複雑な気分だ」


 そんな話をしているとセリーナが何かを思い出したようだ。

「あ、そうそう。お母様がお話したいことがあるから体が動かせるようになったら来て欲しいって言っていたわ」

「うん、分かった。話したいことって何だろう?」

「分からないわ。お母様にしては珍しいのよねぇ」

「ここの方々の治療技術が良いから明日には最低限動けるようになるみたい」

「さすがね。改めて感心したわ」

「うん、だからあと一日休むから明後日迎えに来てくれるかい?」

「そうね、了解よ。それじゃあそろそろ帰るわね。おやすみなさい」

「おやすみ。大丈夫だと思うけど気を付けて帰ってよ」

「ありがとっ」



 ひとりとなった途端、僕は話疲れたこともあり眠りについた。

ボンジュール

あ、いや、はい。僕です、オムレットです。


思いのほか進まないですね。(他人事)

今のところ「異世界」しかタイトル回収してませんからね。

あとの「伝説巡り旅」が出来ていないのでまだまだタイトル詐欺のままです。

難しいなぁ、物語は。


今回のセリーナ姫は怒ったり泣いたりして可愛かったっすね。

私は人の絵が描けないのでイラストレーターが羨ましいですね。

力が、欲しい。思い通りのキャラクターを描ける力が、欲しい!


さて次回!

セリーナのお母様からお話があります。

何のお話しカナー

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