2話 到着
頭の中では進んでいるのにね
文にするのって大変だね
扉を開けると玉虫色のカーテンのような膜があって先が見えない。
(大丈夫かな? 入ってすぐゲームオーバーとかやめてくれよ)
臆病風に吹かれながらも意を決して進むもうとする。
この先は一体どうなっているのだろうか?
カッコつけたセリフ言って行こうとしたけどやっぱり向こう側が気になって進めない。
草原か? 洞窟か? はたまた街中か? なるべく安全な場所に出られるといいけど…
さすがに爺さんが入って来たところだし場所はそんなに危険じゃない、よな?
「なぁ、この先はどうなっt「知らん! サッサと行け!」どあぁ⁉︎」
爺さんに蹴飛ばされた。
このカーテンのような膜にはあまり感触は無く、扉を出るとすぐに硬い地面に足が着いた。
薄暗い。
見渡せば、上には石壁。下も石壁。左右も石壁。最後に前は鉄・格・子 ♪
「……」
「………」
「…………」
うん、場所は想定外だけど知ってた。
別に泣いてないよ?
都合良く森に出て、目の前に美少女が…
っていう展開が御伽噺のテンプレだけど現実は残酷だ。
むしろなんで? いきなり牢屋?
物語序盤だろ? 始まってすらない。
後ろにはボロボロの木造の扉が、閉まっていた。
「あのジジィーーーーーー‼︎」
僕の声は虚しくこだました。
あのジジイは何をしたんだ?
罪人か何かなのか?
気になることは山ほどあるが、まずは何をすればいいのか考えよう。
すると数分後、僕のいる牢屋の前に兵士が7人ほど現れた。
「おい貴様、ここで何をしている? よりにもよってここへ現れるとは。何者だ?」
兵士の中でも身なりの良い装備の人が問いかけてくる。
取り敢えず正直に全て話そう。
信じてもらえないだろうけど嘘を伝えて後々忘れて答えられなければ首が飛びそうだし。
「僕は鷺利加留多と申します。故あって別の世界から来ました。ただの旅人です」
大丈夫、だよな?
嘘は言ってないが冷や汗が止まらない。
いきなり殺されたりしないよな。
心臓がバクバクと音を立てている。
手が震えている。
兵士達の何人かは不思議そうに見ている。
恥ずかしい、とか思う余裕も無い。
しばらく沈黙が続く。
辛い沈黙の中、ふと身なりの良い兵士のが言った言葉を思い返した。
彼は『よりにもよって』と言った。
ということはここは何かあるのだろう。
「……ぉい……ま」
まぁ十中八九、扉のことだな。
「おい! 貴様! 無視をするな‼︎」
ん⁉︎ しまった。
「すみません。考え事をしてたら集中しちゃってて、つい(微笑)」
ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ。どうしよう、殺される‼︎
あぁ、目眩がしてきた。なんかフラフラする。
取り敢えず本能に従って意識を手離した。
バタリッ
「「「………」」」
目が覚めました。
先程ぶりに冷たくジメッとした牢屋です。
進展があるとするなら鎖で手足を縛られているという状況でしょうか。
荷物は全てありません。幸い服はそのままです。
「はぁ……」
すると目覚めた僕に見張りをしている兵士が声をかけてくれた。
「おいボウズ、気分はどうだ? 水ならあるぞ」
優しい口調で言ってくれると何だかホッとするなぁ
差し出された水を躊躇なく呑みほす。
「はい、気分は良くないですけど、マシです」
見張りの兵士はおそらく30代半ばに見える。
「僕はどのくらい寝てました?」
「だいたい30分くらいかな」
案外短いのかな。自分では数時間くらい気を失っているのかと思ってた。
そう言えば荷物がない。
「僕の荷物はあなた方がお持ちですか?」
「ああそうだ。一応ボウズ自身も調べさせてもらった」
これも予想通り。
「何もなかったでしょう?」
「そうだな、何もなかった。ただ、何かしらの魔法がかかっていることは分かったよ。解除はできそうになかったがなぁ」
魔法か。爺さんの仕業だろうな。
そうだ、爺さんについて訊いてみようかな。
「聞きたいことがあるんですけど、いいですか?」
「ああ良いよ。と言っても話せることはあんまりないと思うよ?」
「構いません。それでですけど、スタンリー・グレイハンズという人をご存知ありませんか?」
はい
またもや爺さん名前end
爺さんの名前結構気に入っているのですヨ
そういえばやっと主人公君の名前出せました
名前に由来はありませんよ?テキトーです
小説書くのは楽しいですけど、どこまでいっても道楽の範疇ですから読み返すと恥ずかしいことも多々あります。
さて、次回は何週間後かな?
勢いで書いているものですから結果はありますが、過程が無いのです。
どうしてそうなるのかを考えなければ。
それではごきげんよう〜