5話
父親は金髪のオラオラ系の人だった。マジで怖いよ。前の俺だったら目すらあわせなかっただろうな。しかしこの世界でも父親と会話しないなんてことは避けたい。
「おかえり、父さん」
「ただいまリクヤー、父さん帰ってきたよ。大きくなったな」
うわっ、この見た目でこのキャラかよ、なんかこわっ。
「うん、じゃあ俺は部屋に行くから」
やっぱ見た目が怖い人は怖いよ。
部屋に戻るとベットの上に本があった。あまりにも暇なので読んでみると、実にためになる本だった。どうやらこの世界では13歳で進路を決めるらしい、魔法学校、武器学校、就職のどれかを選ぶらしい。俺は12歳らしいからあと1年か。だいたい読んでいると妹が入ってきた。
「アニキ、なんか親父が呼んでるぜ」
まじかー、呼出しとか苦手なんだけどな。まー無視する選択肢はないようなので、リビングに向かうと父親がいた。やはり見た目が怖すぎる。
「リクヤ、まあそこに座りなさい、わかってると思うがおまえもそろそろ進路を決める時だ。今は9月だが、1月には新しい道を歩むことになる」
なんか中学3年生の時の担任の先生みたいなこと言い出した。
「おまえは、どうするんだ」
とりあえず、殺せない気絶させれないから武器は使えないものだし、魔法がチートとか言ってたし、魔法について学びたいから、魔法学校しかないだろう。
「魔法学校に行くよ」
「そうか、おい『カーナ』」
「はいはい、あなたどうしたの」
「リクヤは魔法学校に行くみたいだ、パンフレットを持ってこい」
「じゃあ、少し待っていてね」
この世界にも学校のパンフレットはあるのか、とゆうか活版印刷術があるのか。想像以上にこの世界は発達しているようだ。
少し待つと母さんがパンフレットを持ってきた。
「さあ、どの学校にする」
「とりあえず、部屋で考えるよ」
パンフレットを持って部屋に戻った。
パンフレットは8枚あった。選べる学校が8校なのか、8校しかないのかどっちなんだろう、どっちにしろこの中からえらぶとするか。
パンフレットみていると、どうやらこの8校以外にないようだ。そして1つ1つの学園になかなかの特色があるようだ。俺は神様が「チートを与えた」と言っていたので、徹底な実力主義の「ジアマン学園」に行くことにした。