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lemon01スキとキライ

主人公  高校2年生 並木 光環(みわ)

友人   同じく   二階堂 萌

幼馴染  c組    錦 祐介

二人の敵 IT会社の息子 長谷川 奏都(そうと)

(あー。。。早く帰りたいなぁ)


只今6時間目の理科のテスト解説中。



実は理科が大キライで。

苦手じゃないんだけど、どうも好きになれないってゆーか。

教科がどうこう、とかじゃなくて。。。まぁ、おいおい解かると思うけど。


だからもちろん理科授業はあたしにとっては苦痛で。。。

理科嫌いな一番の理由である担当の教師、長谷川はあたしの天敵だ。


授業終了間際ぼんやりとアクビをかましていると目の前を白いものが

横切った。


今の…なに???


しまった…アクビがバレたか。


あたし何回同じミスしてるんだか。高校に入ってからコイツが理科担当になってからというものロクな思い出がない。

その顔でその声で一言ものを発するとそれだけでイヤミになっちゃうような人ってなかなかいないと思いますけどー?


教卓から白衣を身にまとった男があたしを見つめる

(正確にはイジワルーク睨んでいる)

ほのかにナチュラルブラウンの髪を絶対だれも真似できないやり方で

風になびかせ近づいてくる。


「悪いが。お前にアクビをされると無性に腹がたつ」

なーんて皮肉った一言を投げつけられ。

ここで相手をしては負け。というのは1年の時からの経験で解かっている。


「すみませんでした」


と素直に謝ってるのに__


「つまり。俺の授業がつまらなさすぎて、というわけか」


全く聞いて無いし。

謝ってるんだからっっっ。

そんなこと一言も言ってないんですけど。

仮に思ってても口に出せるような度胸、あたしは持ち合わせてないです。


「それはそれでいい度胸してる」


あーメンドクサイ。正直このやり取りいります?って感じ。


「…そんなこと言ってません」


「顔に書いてある」

この顔のどこに描いてるって言うのよ!どんだけ目だってんのよ。

そんな顔で外あるけるほどバカじゃない!


「どこに」


「鏡でも見ろ」


むかつくぅ~っっ!!!


「ケンカ売ってます?」


「いや。ただの皮肉だ。フン。その生意気な言動と態度プラス俺へのあてつけでペナルティ。一週間第一理科室の掃除」


・・・・・・。今なんてオッシャイマシタ???


「えぇぇええっぇぇぇーーーっっ!!!」


バンっ!

すぐさまカレの手中にある教科書という武器が脳天に振り下ろされ…


「なにすんですかっっ!!!他にもアクビしてるひと居るじゃん!!なんであたしだけっ!!!」


「その鳥みたいな脳みそで一生考えてろ」


ひややかーな目で見下すようにあたしを見る。

なんで!!ほんっとむかつくんだからっ!!!

ってそうじゃなくて!!掃除って!!一週間て!!長すぎでしょ!!

しかも”俺へのあてつけ”ってなによっ。そんなの一回もしてないでしょ!


チャイムが鳴ってさっそうと教室を出て行く長谷川に

あっかんべぇーを一つ。


「もぉ~なにやってんのよぉ光環ってばぁ~」


呆れ顔で萌が来た。

カノジョは中学の時からの親友でずっっと同じクラスなんだ。


「相手にしないって言ってたクセに」


「だって他の人がアクビしても怒んないでしょ!?!?なのに…

なんであたしだけあんなに…」


いちいちいちゃもん着けてくんのよっっ。くやしぃ~っ!!

ほんと泣きたい…。しかもホコリくさい理科室で掃除ってさぁ。


「今に始まったことじゃないでしょ」


「そうだけどさぁ~」


1年のときからなんだけど。。。

今年になってますますヒドくなってる気がする。


「でも長谷川、光環に構ってるときがいちばん楽しそうよ」

「なにそれ?どこまでSなのアイツ…」

「それ以上に光環がмとか?」


ニヤニヤとヤラシー顔でこっちを見てくる。


「もえぇぇ~!!!」

「意外と。。。カラダの相性いいかもよ?」


なんてことを言っちゃってくれてるんですか!!!!

と、顔を真っ赤にしたあたしに萌が抱きつく。


「ほらぁーそういうトコとか!sな人間にはたまんないのよねぇ~」


つまり長谷川にいじめられるのはあたしが悪いとでも??

あんたはそれでも友達かっ。。。

一週間も掃除ってー。テンション下がりますー。


☆☆☆☆☆


「よぉ。久々だな」


頭上から降ってきた声。

見上げると予想通りヤツがいた。


「かえろーぜ。たまには一緒に」

声をかけてきたのはc組の錦祐介だ。こいつに関しては

小学生の時からの付き合いでして。。。

ここの学校はエスカレーター式の私立。

まぁ。つまり坊ちゃん嬢ちゃん学校というわけだ。

でも国立大学への進学は全国1位2位を争う学校だ。


「お待たせぇー」


校門を出るとため息が出た。


「きいたぞ。明日から理科室の掃除らしいな」


「そうなんだよねー。どうにかして免除になんないかな」

ま、無理だろうね。あいつはそんな甘いやつじゃない。


「なんであんなにあたしに構うのかな。ほっといてくれればいいのに」

キライなら、なおさらです。

てゆーかこっちもキライだし。

祐介を見ると。ん??なぜ笑顔??


「錦くーん。ばいばい!!」


あら。通りすがりの同じ高校の女子が祐介に手を振っていた。

(なんて単純)


「あいかわらずモテモテですね~」


「うっせ。ダレだよ。周りからみても

お前の事好きそうなのに全然気づいて無い鈍感女は」


なんか遠まわしにあたしのこと言ってる?


「あたしのどこが鈍感なのよ」

「そういうとこだよバカ。ったく。長谷川も

何がよくてこいつなのか」


と分けわかんないことを。どっから長谷川が出て来るんだか。

まぁいい。好きに言ってなさい。






光環と長谷川の最初の出会いはおいおい書いていくので

それまで、どうぞお付き合いください。

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