とても長い間
「そろそろ着くよ。」
私とはーちゃんはゆっくり歩きながら第二校庭に入った。
「やっぱり広いね〜。いいな〜。」
はーちゃんは目をキラキラ輝かせて言った。
「そうだよね。無駄に広いよねぇ・・・・。」
私は遠い目をして言った。
「ん〜!!なんだか走りたくなっちゃった〜!!先行ってもいい〜?」
「なら私も行くよ。」
私達は一回顔を合わせると一緒に走り出した。
「先輩、どうするんすか?」
「どうするんだ?」
「俺に聞かないでください。」
と、空紅集団は言った。
「そりゃぁ、そっか。お前2年だもんな。お〜い!!健太〜!!」
「先輩、うちの部長は役に立ちませんよ。そこの隅っこで、へのへのもへじを書きながらいじけてます。」
一人の2年が指を指しながら言った。それを見てもう一人の3年は小さく
「気持ち悪っ!!」
と言った。
「あ〜・・・・・・村木、お前どうにかしろ!!」
「やだっす。だってあれなんか周りにキノコが生えてますもん。」
村木と呼ばれた2年が気味の悪いものを見るような目で見て言った。
「あれ、ほっときませんか?」
「・・・・・・・そうするか・・・。」
空紅集団は部長をほっとくことにした。
そのころ、黄花とはーちゃんは部室が見えるところまで来ていた。
「ねぇ、はーちゃん。」
「なに〜?」
「なんだか部室の前に集団がいるんだけど?」
「ん〜・・・・・そうだね〜。」
「あれってさぁ、空紅の人たち?」
「・・・・・・・・・・そうだよ〜。」
(今の間って何!?)
私はそんなことを考えた。
だって、なんだかさ、怖いじゃん!!
私達は走りながらそんなことを言っていた。