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夕焼けに桜咲く  作者: 朝比奈 黎兎
第2章 修学旅行
8/73

*7*

さて、いろいろ行事へと話は移っていきましょう!

 さて、初夏の日差し照りつける季節となったある日の生徒会室でとある行事の計画がなされていた。生徒会室にはもちろん生徒会メンバーがそろって自分の席に着き、会長・・・ではなく副会長の良介がホワイトボードに今回の行事、『修学旅行』という見出しを書いた。


「全学年で修学旅行ですか・・・・。」


 一般常識では、修学旅行は普通2年生の行事であることが多い。だが、この黎暁学園は毎年全学年そろって修学旅行に行くのだ。つまり、在学中三回いくことになるらしい。それも決まって国内ではなく海外なのだとか。さすがお金持ち学校と言ったところだろうか。去年もこの学校にいた清桜や、良介、淳はなれた感じがあるが、今年入ったばっかりの朝貴は驚きを隠せない。


「そ。去年はどこだっけか?イタリア?バリ?」

「カナダっすよ。」

「今年はフランスです。日程は昨年同様、三泊四日。すでに飛行機やホテルの予約はすんでます。あとはそれぞれの日程割ですが・・・。」

「クラスごと班決めてもらえばいいでしょー。つかめんどくさいしね-。」

「清桜・・・・・。まぁ、去年もそうでしたから今年もそうだと思いましたが・・・。さて、では各自の仕事を言います。清桜貴方は修学旅行の日程調整を。」

「だる・・・・わかったよやるよ!!」


良介に恐ろしい笑みを向けられ、清桜は慌てて頷いた。


「淳は・・・・清桜のフォローをしててください・・・。」

「会長のお守っすか?」

「ちょ、それどういうこと!?なら朝貴が良い!!」

「僕!?」

「朝貴は会計として今回の旅費もろもろの計算してもらうのでだめです。それに、朝貴をフォローに着けたら貴方は仕事しないでしょうに!俺は各クラス配布用の書類その他書類の作成等々。さ、急いで取り掛かってくださいね、特にそこの二人!」


良介の指示で、生徒会は早速活動を始めた。ホントにしっかりした副会長である、良介のおかげでこの生徒会は運営されて行っているのだ。朝貴は良介に旅費や修学旅行に掛かる費用が書かれた書類を受け取り、それをひたすらパソコンに打ち込んでは平均を出したり合計を出したりしていく。やる前はブー垂れていた清桜と淳だが、今はそろって真面目に仕事をする。ここには根っからのふまじめはいないのだ。やる気を出せば、皆できる人間がそろっている。やる気を出せばの話だが・・・。


「そーいえばさ、今年もやっぱこのメンバーで過ごす?ま、去年は朝貴いないけどさ。会計、卒業したし。」

「まぁ、そのほうがいろいろ都合いいですから・・・・。」

「ふえ・・・クラスじゃないんですか?」


今まで普通にクラスの人と班組むのか、と思っていた朝貴は清桜と良介の会話に入りこんだ。


「朝貴―、考えても見てよ。毎朝毎夕、キャーキャー言われてるんだよ?そんな俺らが普通にクラスの人と班組める?」

「特に会長とか副会長は取りあいになるな。」

「あ・・・・なるほど・・・・。」

「それにくらべたら、このメンバーならそんなこともないですからね。俺らも安心して観光できますよ。」

「もしかして朝貴、クラスの友達とがよかった?ならそれでもいいけど・・・。」

「え・・・いや別にそんなわけじゃ・・・。」


正直、友達少ないんで。うん、恵一としかあんましゃべんないし・・・何か見られてる気がしないでもない。だから正直、クラスで班に入れるか不安だったのもあるから、ちょっと安心してた。


「じゃ、この四人で遊びますか!」

「俺達は遊ぶだけじゃなく、違反がでないように監視もしてなきゃいけませんけどね。」


生徒会や風紀委員などは修学旅行だからと言って羽目を外しすぎる生徒がでないよう監視するという仕事がある。だから出来るだけ生徒会や風紀委員は固まって班になった方が良いのだそうだ。


「俺らも普通に過ごしたいよ、ね朝貴。」

「だからいちいち僕に同意を求めないでくださいよ。でも、僕楽しみです。初めてだし、海外。」

「え、朝貴海外旅行とかいかねーの?」

「旅行とかあんまりする方じゃないですから。」


これは半分ほんとの事。朝貴はこれまでほとんど家から出してはもらえなかった。昔は病弱なため家から、自分の部屋から出られなかったのもあるのだが、出られるのは唯一こんな風に学校に通うときだけで、全寮制の学校に入れるとは朝貴自身思ってなかった。ずっとあの忌まわしい家に囚われ続けるとばかり思っていたからだ。まぁ、この学校に入学したのも、あの人の陰謀が垣間見えるのがバレバレなのだが。だから、朝貴は少しでもいろんなところに行けると言う事だけでうれしかったのだ。


再び彼らは作業を再開した。ひたすら数字に向き合っている朝貴を清桜は陰ながらに、どこか思わせぶりな表情で見つめていたが、フッと笑って再び視線を書類に戻した。


誤字脱字、その他何かありましたらお知らせください。


私は生徒会とか委員会とか入らなかった人なので、あまりこういうのは詳しくないんですが・・・こういう感じかなーっという風に書いていこうと思います。

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