*清桜 in大学*
夕貴だったり清桜だったり……
しかもアメリカの大学とか知らないし!!
なので100%妄想のお話です。
日本と変わらない真っ青な空。あちこちから聞こえてくる会話はすべて英語。理解できないわけじゃないけど、やっぱり違和感はぬぐえない。そういえば、あの子は英語は苦手だったな。ここに来たらたぶんちんぷんかんぷんで首をかしげてることだろう。そう思うと、自然と笑みがこぼれる。
『セイオウ?何にやけてるんだ?やっと好みの女でも見つけたのか?』
『お前はそういうことしか考えてないのか?俺はマークとは違うよ』
『それはどういう意味だい?』
アメリカの大学内にあるカフェテリアで、軽食を取っていた俺のところに来たこいつ。同じ学部の同い年。生粋のアメリカ人のマーク・フィリップ。講義の時知りあってなぜか一緒に居ることが多い。まぁ、話してて気楽だからかもしれない。
『大体、マークは遊びすぎ。この前と昨日違う女連れてただろ?』
『うっそ。いつ見たんだよ!?』
『そこは否定しなよ……。それに、俺は本国に居るからこっちじゃいらないの』
『あー、そういえばそんなこと言ってたっけ。つーことは遠距離?』
『遠距離……になるのかな……。かれこれ3年くらい音信不通……』
『what!?何だいそれ!?』
『俺が一方的に連絡手段絶っちゃったんだけどさ……』
『君最低じゃないか』
『マークに最低とか言われたくない……。まぁ、最低だって自覚はあるよ』
人の事言えないってね。わかってるけどさ。ほんとだったら今すぐ空港行って日本帰って、あの子の傍に居たいんだよ。でも、親が手をまわして全世界中の空港に俺を飛行機に乗せないようにしてるからさぁ。それをメールで知らされた時は思わずパソコンを破壊したくなったけどね。もっと他の事に金を使ってほしい。ボランティア活動すればいいんだ。そういう大人にだけは絶対になりたくない。お金は大事に使いましょうって習わなかったのかあの親は。老後に取って置けバカ者。
『……ははーん、さてはさっきにやけてたのは、その日本に居る子のことを考えてたんだな?』
『だったらどうしたっていうんだよ……。そのにやけ顔やめてくんない?』
『安心したのさ。セイオウ、そういう話なんもしないから』
『マーク相手に言ったってねぇ……』
『失礼なやつだな!!』
『ところで……マーク。何しに来たんだ?』
『あ、そうだった!昨日の講義のレポート手伝ってくれ!』
『だと思った……。どこまで進んでる?』
『ほい』
夕貴、何も書かれてないレポートを差し出したマークを、殴っていいよね?
ちなみに、清桜とマークが話している会話はすべて英語です。
だから「 」じゃなくて『 』になってます。
あれすべてを英語訳になんかできないです。
マークは清桜の恋人女だと思ってます。
しったらまたうるさく騒ぎだしそうだから言ってないわけです。
清桜って絶対にアメリカから帰ってこれたんじゃねーの?って思った。
けどあの親が手をまわしてたのよってわけで。
アメリカだけじゃなくて全世界中の空港に手配するとか……
募金したらいいと思う。むしろ私に頂戴……(殴