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この話に約一週間費やしてしまいました。
まだこの話を出すのは早いかもと思いつつですがこれ以上延ばすのもどうかと悶々……。
しばらく更新遅くなるかもしれません。
それなのに、あっち更新しすぎてても怒らないでください。
あの日から一週間。僕は清ちゃんとは会ってない。この時期、清ちゃんは受験生だし、いろいろ大変らしかった。いくら寮の部屋が隣でも、押し掛けたり会いに行くのは迷惑になるかもしれないと、僕も会おうとはしてなかった。そんなとき僕は榊原先輩に生徒会室に呼ばれた。
「僕が……次期副会長ですか?」
「来年度からですけどね。会長の座は淳がやってくださるそうですから、あなたには副会長でどうでしょうと」
「そっか、榊原先輩も卒業ですもんね」
「まぁあと2ヶ月半ありますけどね。そろそろ考えないといけないでしょうし。……すぐに決めろというわけではありません。最低でも2月までには決めていただければいいですし、夕貴が断っても他をあたりますしね。ですから、自分がやりたいかやりたくないかを考えて結論を出していただければいいですからね」
「はい……」
そうか、もうそういう時期にもなるんだ。全然考えてもなかった。榊原先輩だけじゃない、清ちゃんも静香先輩も、あの風貴委員長もみんな、いなくなっちゃうんだ。一緒の学校にはいられないんだ。みんないなくなっちゃうわけじゃないけど、でも……。
「そういえば、榊原先輩は大学進学ですか?」
「ええ、のちには家を継ぐんですけどね」
「先輩のご実家ってなにされてるんですか?」
「話したことありませんでしたっけ?」
「はい」
「聞きたいですか?」
「え?」
「そんなに聞きたいですか?聞きたいですか?聞いて後悔しません?」
「え……え?」
「くす……なんて、うちの事をあなたに言ったと清桜に知られたら、怒られますしね。やめておきましょう。ただ、俺で7代目になりますとだけはお教えします」
「そうですか……」
「いつかあなたにもお話しできればいいんですけどね。もう少し大人になってからということで」
「うぅ、気になるようなでも怖いような……」
「では、副会長の件、考えておいてください」
「はい」
次期副会長。卒業。進路。僕の中で、様々なことが渦を巻いている。僕だって、進むべき道ってのがあるんだ。今まで人の言いなりだったけど、これからはきっと、自分で決めていかないといけないんだ。僕が進みたい道。まだ1年生だけど、時間がたつのは長いようで短いもの。もう、そろそろ簡単にでも決めないといけない。子供のころから小説家になりたいとは思ってたけど、今の僕がやりたいこと、進路をしっかりと定めないとだめなんだろう。
生徒会室から出て、階段を降りようとした時だった。その階段の上の方から人のどなる声が聞こえてきた。どなっているけど、それに混じって鳴き声も聞こえる。その声が、聞き覚えのある声だったからだろうか、自然と足がそのほうに向かってしまった。
あまり来たことはないけど、屋上は洋風の庭園になってるって清ちゃんが言ってた。その通りだった。西洋風のバラのアーチや、噴水、彫刻なんかも隅の方にある。いまだに聞こえるどなり声。だけどどんな内容かはよくわからない。屋上に吹く冷たい風が、どなり声をかき消すように吹いている。いけないと思いつつも、なぜか僕の歩みは止まらなかった。そして、白いバラの茂みの影に、その人の姿を見つけた。きれいに手入れされた芝生の上に座り込んで、今まで誰かと話していたのか、携帯を持った片手はその人の膝の上に力なくあった。そして、僕に気付いたその人は、ゆっくりと振り向いた。西の空に沈む夕日が、その人のこぼす大粒の涙を、茜色に照らしあげていた。
いろいろな問題が次々浮上してくる話の展開。
しかもこの話だけでなく、リンクしてる作品にもそれは共通してるもので……
もっとに小屋かほのぼのって感じにはいかないのかとも思います。
ドロドロって……。