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暖かくて、やさしい感じがする。こんなの初めてかもしれない。ううん、前にこんな感じあったな。懐かしい、ずっとこのままでいたい。けど、なんだろう。何でこんなにあったかいのかな。こんな風に僕を包んでくれるのは、誰?
「ん……せ……ちゃん?」
目を開けて、すぐそこにあったのは清ちゃんの寝顔で。僕はしっかりと清ちゃんに抱きしめられたまま寝ていたようだった。って、ここどこ。なんかすごい豪華なお部屋なんだけど。どこかのホテル?え、でも何でホテルなんかに……。
「そか、清ちゃんを待っててそれで……」
あ、あれ。僕、バスローブ着てる。もしかして……お風呂入れてくれた?う……うわぁ。はずかしぃ。いや、清ちゃんだから何もしないってわかるけど、でもでも……あぅ。でも、清ちゃん来てくれたんだよね。あれ夢じゃない。夢じゃないから今こうして一緒のベットで寝てるんだよね。本当なんだよね。
「う……うぅ……ひっく……うぇ……っく……ふっ」
やば、また涙でてきちゃったよ。でも、うれしかったら出ちゃうんだからしょうがないよね。しょうがないけど、泣いたら清ちゃん起こしちゃうから。我慢しなきゃ……。
「やっぱ無理ぃ……ふぇぇ……」
「ん……夕貴?え、ちょ夕貴どうかした!?俺なんかした?」
「ちが……うれしい……だけで……えっく……」
「うれしい?」
「来てくれたの……うれしかった……忘れられてないって思えてっ……。清ちゃんから忘れられちゃったんだって思ってたからっ……」
「ごめんね、約束の時間に間に合わなくて」
「そんなの……良いんです……全然そんなの……いい……」
なおも泣きやまない僕をなだめるように、清ちゃんが僕の頭をやさしくなでてくれた。その手がすごく気持ちよくてまた睡魔に襲われる。けど、まだ寝たくない。まるで寝るのが嫌で必死に拒むように、僕は目の前にある清ちゃんの体にしがみついた。やだ、まだ寝たくない。まだ、まだ、まだ。
「夕貴?」
「昔もこうやっててくれたよね」
「うん、そうだよ」
「おんぶもしてくれたし、手もつないでくれたよね」
「うん」
「何で僕、忘れてたのかな」
「さぁ……」
「でも、思い出せてよかった」
「そう」
「清ちゃん」
「ん?」
「僕……ね……」
「うん」
「僕……」
清ちゃんのこと、好きだよ。そう、言葉を発せられたかは分からない。正直僕はまだ、言おうとは思ってなかったのに。何でだろう。この場の雰囲気のせいなのか、僕の頭がぼんやりしてたのかはわからないけど。思わず出てしまった告白の言葉。僕はまた夢の中へと導かれてしまったから。ただ、頭をなでていた清ちゃんの手が止まっていたのは感じていた。清ちゃん、僕の想い届いた?
自分で考えてるのに、何でこううまく著せないのかに苦しんでます。
むりだ。俺に恋愛小説とか無理っ←
いえ、なんでもありません。
次回もがんばって恋愛小説をかきます。