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夕焼けに桜咲く  作者: 朝比奈 黎兎
第4章 文化祭
32/73

*31*

久々に、風紀委員長の龍弥を書きましたね。

そういえばこいつ、何も風紀委員らしい事してないですね。

まぁ、いいか。←

此処からいよいよラストに向かって一直線ですね。


 龍弥が言ったその言葉に、朝貴は思わず瞳の近くに手を持って行った。だが自分では自分の瞳の色の変化には気づかない。いや、むしろこの瞳の色こそ元の色で、元に戻ったと言った方がいいのかもしれない。もともと黒髪で黒眼ではなかった。明るい茶髪に、澄んだ空のような青い瞳だった。でもこの学園に入学するために、髪を染め、カラーコンタクトを入れる必要があった。それよりも、さっきの龍弥の言葉が気にかかる。彼はこう言った。“やっぱり”と。それは彼が以前から朝貴が青い瞳であることを知っていたということになるのではないか。


「なんで……」

「はじめてこの学園で会ったときいっただろ?俺はお前の彼氏と同じだと」

「彼氏なんかいないです……」

「今そこは大事じゃねーだろ。俺はお前のこと知ってるぜ?お前の出生、家の事、二年前のあの出来事も……お前がこの学園に入らなきゃいけなくなったわけもな」

「な……」


 どうして?何でこの人がそこまで知ってるの?それに……二年前のあの出来事は、家の人たち以外誰も知らないはず……。少なくともこの学園にいる人たちは誰一人として知らないはずなんだ。なのに、この人は知っているという。ほんとなんだろうか……。


「俺はこの学園に、まぁ多少家の力つかって入ったから?どこかのくそ馬鹿みたいに二年もほったらかしてはなかったから知ってんだけど。お前、どの面下げてあいつになりすまして俺の前に現れたわけ?」

「なりすましてって……」

「とぼけんな。あいつは純日本人。そんな青い目してるわけねーだろ。確かお前の母親は……」

「違う……違っ……僕のお母さんは……あの人……」

「確かにお前のそのなりすましは完璧さ。もともと顔の造形は瓜二つだからな?だけどなぁ……」


 次々と吐きだされる言葉が、先ほどから朝貴の頭の中に渦巻いている。それだからだろうか、頭がさっきからすっきりしない。もやがかかったようにうつろで、視界すら歪んでくる。


「あいつは自分のこと『僕』なんて言わねーんだよ」

「わかってるよ?それくらいは……わかってるもん……らけろさぁ……『俺』って言ったら……んぅ……僕じゃなくなっちゃうから……だから……そりぇだけは……らめ……なんらって……」

「なんらって……なんか呂律回ってねーだろ?」

「くらくらするの~あははっ……」

「は?」

「ぽっかぽかのくらくら~」

「まさか……。おい、お前中でなんか飲んだか?」

「んぅ?そーいえばねぇ……ジュース飲んだよ~」

「酒だな……後で取り締まるか……」

「んひゅぅ……」


 そこで朝貴は、まるで家電の電源が落ちるようにぷつんと眠ってしまった。そのまま、龍弥の上に倒れ込む。その様子に龍弥はため息をつきつつ、朝貴を抱えたまま上体を起こした。腕の中で眠る酔っぱらいはすやすやと穏やかな寝息を立てていた。瞳を瞑ったその姿は本当に瓜二つだった。

 誰のせいだとか、そんなことはどうでもいい。ただ、目が覚めてもう一度あの前と変わらぬ姿を見せてほしいだけだから。


「さて、こいつの保護者を呼び出すか……」


 龍弥はポケットから携帯を取り出すと、電話をかけた。その数分後、その場に息を切らせて清桜が現れた。


「何今のふざけた呼び出し方」

「あと数分遅かったらこいつ今頃服着てなかったかもなぁ?」

「さっさと返してくれない?」

「はっ。2年もほったらかして、それで今はそれを補おうってか?」

「何を……?」

「知らねーよなぁ?お前が、ほったらかさなかったらこいつがこんな傷付いたりも、記憶をなくすこともなかったのにな」

「記憶を……なくした?」

「お前、こいつが自分のこと覚えてないのは、ほったらかしにしてそれにこいつが怒ったからとか思ってんのか?まぁ、あながち間違っちゃいね―けどな。人間はな、強い衝撃とかショックから自分を勝手に守るように働くんだ。こいつの場合、それが脳に起こったのさ。記憶をなくす。それもある一定の時期、人物に特定されて。だからお前のことも何も覚えてないのさ。言ってる意味わかるか?」

「……」

「だがそれでもあの出来事だけは忘れられず、今もこいつの中に残ってる。だからこいつは今ここにいるといってもいい」

「なぜそこまであんたが知ってんのさ」

「俺はお前と同じ立場の人間だからな」

「何?」

「峰城家は、近衛家と同じ、北條家の分家だ。そういえばなんとなく想像はつくだろ?」

「まさか……朝貴の……」

「あんしんしな、こいつには全くこれっぽっちも興味がない。今は仕方なく表向きでこんな風に世話焼いてやってるが、本来はお前の仕事だろ?せいぜい2年のブランクでも埋めれるようにすんだな」


 そう言って、龍弥は清桜に朝貴を押しつけ、そのまま立ち去って行った。

 話の中で、未成年の飲酒表現がありますが20歳未満の方は、現実の世界では飲酒しないよう法律で禁止されております。決して、未成年の飲酒を推奨してはおりませんので、決して飲まれないようお願いいたします。成長によくないよ。


 というかですね、別に朝貴を酔っ払せる必要はなかったと思うんですけどね。

この話の下書き段階では、そうなってて、この後寝てもらって清桜に迎えに来てもらう必要があったので、なら酔っぱらってもらおうかと思ったわけです。

まぁ、今後の展開にもそのほうがつなげやすいかなと、思ったわけです。

決して、酔っぱらってろれつ回ってない朝貴が書きたかったわけでもないし、龍弥に襲わせようかとかも思ってないですよ!!むしろそっちも描きたかったです。

げふんげふんっ!!


 最近筆が乗ってきたというか、どんどん続きが書けますね。

うれしいことです。

息抜きに淳と静香、良介と澪も書けたらいいなって思ってるんですが。

淳&静香は書けそうですが、良介と澪がね……

澪の性格がいまいちよくわからないので、書けるか不安です。

頑張ってキャラ作ってみようと思います。

でもまずは、清桜と朝貴の決着?をつけないといけませんので!!

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