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夕焼けに桜咲く  作者: 朝比奈 黎兎
第4章 文化祭
29/73

*28*


 文化祭です!

 


 さて、とうとうやってきてしまいました『黎暁祭』。開幕しております!


「いらっしゃいませー、御伽の世界へようこそ!」


 アリス朝貴は朝から教室内を所狭しと駆けまわっていた。もちろんあのアリスの格好でである。注文を聞いて、出来上がったものをお客さんの下に届ける。それが結構ハードだったりする。ちなみに、注文時にお客さんにはアンケートが渡され、この中で一番仮装が似合っている人の名前を書いて帰る際に出していくということをしている。まぁ、どれだけお客さんが来たかを調べるためだが、それのせいで教室の外の壁にはなぜか『御伽喫茶・人気仮装店員ランキング』なるものが貼られていた。そしてダントツトップはもちろん、アリス朝貴である。


「どっかのホストクラブみたいだ……ならいいんだけどなぁ……」

「アリス人気じゃん」

「恵一、それ全然嬉しくない」

「えーそう?」

「そうだよ!ほらこれ、9番テーブル!」

「はいはい」


 恵一に注文の品を押し付ける。仕切りで仕切られた裏方で少しの休憩をとる。こんなにハードとは思わなかったのだ。なんかすこし、ファミレスの店員さんを尊敬します。ちなみに、朝貴たちホールスタッフは午前と午後に分かれていて、正午で区切りをつけ交代制にしていた。


「朝貴ー!そのまま午後の奴とチェンジしていいってさ!」

「ほんと!やったぁ!じゃ、帽子屋さん頑張れ―!」

「言っとくけど、着替えちゃだめだって知ってるか」

「え……何それ知らない……」

「宣伝だよ宣伝!」


 まだお客さん呼び込みたいのぉ!?こんな格好で校内歩きたくないよぉ。でも、D組のたこ焼き食べたいし、確か外にも店出てるんだよね。部活でなんかやってる人もいるからお店巡りはしたい……でもアリス……。


「あのさ……恵一。一生のお願いがあるんだけど……」

「アリスと帽子屋変われとか無理だから!大丈夫だって、朝貴マジ似合ってるって言ってるだろ?」

「うぅ……」

「それに俺のじゃ朝貴ぶっかぶかだぞ?」

「だからなんか一言余分だよ!!いいもん、これで行くからいいもん!!」

「おう、しっかり宣伝してきてな!」


 教室を後にした朝貴はそのまままずD組に向かった。ひときわ注目をされつつ、たこ焼きを購入する。


 「おいしいけど……もうやだよぉ……」


タコ焼きは申し分なくおいしいのだが、なにせ朝貴は目立ってしまっていた。もとから容姿のせいで目立っていたのだが、さらに今のアリスの格好はさらに人の視線を集めていた。全く嬉しくないことこの上ない。さっきなんか写真部に撮られてしまった。あぁ……今月の写真部が作る校内新聞に載ってしまうだろう。見つけたら速攻剥がしにかかるのは駄目だろうか。駄目だろうね。

そんなことを考えていた朝貴は、後ろからきた誰かに背を叩かれた。こんなに手加減無しで叩いてくる人は一人しかいない。


「だから、痛いですって!青葉先輩!」

「にひひ!アリス見っけ!!」

「アリス言わないでくださいよ!!」

「気に入って脱ぎたくないからそんな恰好してるんだろ?」

「そんなわけないですよ!宣伝です宣伝」

「あぁ~なるほどな。歩く看板みたいな感じか!」

「何かそれ嫌な表現ですね……。あれ、そういえば青葉先輩これからどこに?」

「あー、静香のクラス。来いって言われてるし、なんか面白そーなことやってんだよな」

「面白そうなことって……先輩、会長のクラス何やるか知ってるんですか?」

「あれ、朝貴知らなかったのか?」

「会長が内緒って言って、結局教えてもらえなかったんです」

「あー、なるほど。じゃ、一緒に来るか?つか、行こうぜ!」

「え、わ……ちょっと!!」


 活き活きして階段を上る淳に手をひかれて、朝貴は清桜のクラスへと向かった。

文化祭は後3~4話で終わりです。

そしたらストーリーを進めていこうと思います。

おそらくぐんっと暗い話になっちゃうかもしれないです。

そして清桜と朝貴の関係・・・

縮まってほしいんですけど!!

あと、ほかのふた組も番外編とかで書きたいですね。



そう言ってて書いてないの多いですけど・・・

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